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風林火山オーディションの各プレイヤーの4回戦のオーディション内容をA~Cで判断してみた~ジェンプロ・仲林圭プロ・渋川難波プロ・友添敏之プロ~

 今回も風林火山新メンバーオーディションの4名のプロの試合を4回戦ほど観戦して、内容についてコメントしていきます。最後に各選手総評、あと今回から4回戦のオーディション内容をA、B⁺、B、C⁺、Cの5段階で判断してみました。

 なお、読む前の注意事項として

〇このA~Cは今回の4回戦の内容の良しあしであって、本人たちの実力ではありません。違う4回戦をすればA~Cは変わることもあると思います。あと自分もA~Cの麻雀をしょっちゅう行き来してます。

〇各プロに対して少しでも批判的な意見を見たくないファンは、絶対に読まないようにしてください。

〇元の映像がMリーグに比べて粗いので、手牌や捨て牌が見づらいです。

 それではいきましょう。今回は友添プロや仲林プロなど名前は知っていたけど、麻雀は見たことない人が多いので楽しみですね。

〇ジェンプロ対局内容

~ケース1~

 この手から八m切り。九mを切っていてフリテンだからということですね。

 これは萬子の二五切って九m引き戻し狙いでもよかったかなと思いますね。萬子の下の変化はそこまで強くないので。

 二切るか五切るか悩むところですが、2s引きで三色確定になる五切りが好みです。

~ケース2~

 ソーズをアンカンしている手、上家からの2枚目の5sをスルー。

 四暗刻狙いorメンホン狙いだったと思うんですが、さすがにポンテン取ってよいかと思います。

~ケース3~

 打6sとした場面。先に引っ掛けを作りつつ、両面固定。

 これはさすがに打二mとして、次に一手進んだときに余剰牌の無い形に受けたいですね。これだと1シャンテンの形が悪くなります。

 このあと次巡⑥pを引いて打2sとしてましたが、これも萬子の下を払って先引っ掛けのカン3sを残してよかったかと。

〇仲林圭プロ対局内容

~ケース1~

 こちらは萬子三四mの形から上家が切った4枚目の二五mをチーして打9s。二五mが薄いと感じてタンヤオに切り替える鳴きですね。

 これはかなりスルー寄りと思ってみてました。二五m6sの3種の1シャンテンから6s③pの2種の1シャンテンの変化で、受け入れ枚数が変わってないので。

 確かにカン6sを仕掛けられるメリットなどありますが、リーチ放棄と1枚のツモ放棄、端牌を使った手牌変化放棄などのデメリットを加味すると損な鳴きと言えます。

~ケース2~

 上家からリーチ。上家から出たドラの7sをスルー(なお二mは手順で4巡目に切っています)

 これに関してはポンテンを取ってほしかったですね。69sも薄く、二mがフリテン、さらにリーチが入っていて終局巡目も早いので、ここは片アガリのペン4テンパイでも取った方がよいでしょう。ポンテン取った手牌と現状の手牌と価値が違い過ぎるので、この7sスルーはかなり緩手だったかと。

 途中までの手順はかなりよかったんですよ。6巡目に上家が切った7sもきちんとスルーしてますし。ただ道中で悩む展開が多く、それが最後の判断を誤らせたな、と感じました。

~ケース3~

 上家から親リーチを受けて一発目。④pを引いたので一旦筋の②pを切って回った場面です。テンパイなら④p勝負という打牌ですね。

 この手面白いのが、④p切りの他に萬子の下を払う、②pを切る、現物の5sを切るっていう複数の回り方があるんですよね。仲林プロは現状3着目ということで、ハネマンテンパイが見える回り方をしてますね。

 これは難しいんですが、相手が親リーであることや③⑤pが手出しで④pの危険度が結構高いこと、あと残り巡目を考えて自分は萬子の下を切って回りそうだなと思いました。ただ、これに関してはどれが正解かと言われると少し微妙ですね。 

〇渋川難波プロ対局内容

~ケース1~

 二万が2枚切れなので、2枚あった三mを切った場面です。三mを持っていたらチートイのシャンテンでしたが、筒子と萬子の上の形がいいので面子手に移行してます。

 バランスの良い一打ですね。このくらいの形なら面子手が良いように思いますし自分も三m切りを推します。ただ、シミュレーションとかで二切りや⑤p切りの1シャンテン維持の方が強くなってもそんな驚きはしないかなあという印象でもあります。

~ケース2~

 右端見づらいんですが、1sツモってきて1sトイツになったところです。チートイシャンテンから②p切り。

 これは二m切りが良かったかと思います。二mが一枚切れということもありますが、この手は一m単騎リーチになる可能性が高いので、先に二mを切っておくことで一m単騎のアガリ率を上げるというメリットがあります。

 枚数と先切りのダブルメリットを追いたいですね。

~ケース3~

 南3局の親番、六mポンして打二mでトイトイへ向かいました。六mを鳴いたので、四m八mが強いことなども加味して、トイトイに向かってもアガリまで結びつくだろうと判断しての打牌ですね。

 テンパイ取りとどっちが強いかちょっとわかんないですね。四mが弱いこともあって自分は鳴くならテンパイ取りしそうですが、この巡目ならトイトイに向かうのもありですね。

 マンズの形が地味によいのでスルーもよいかとは思います。難しくてnisiさん呼んでこないと正解がわからないですが、個人的にはスルーもギリギリよく見えなくもないです。

〇友添敏之プロ対局内容

~ケース1~

 四mをツモってきてドラ1カンチャンをダマテンに構えます。次巡に中が暗刻になって⑤p単騎ダマテン。そして最後に

 この両面でリーチ。

 最初の手をダマテンにして、13巡目の両面はリーチなのはどうかと。③p2枚切れなので、最初の画像のときと手牌価値あまり変わってないので、それなら最初からリーチでよかったと。

 あと最後の手は単騎受けにする手順もあるので、両面受けが正解かも難しいところですね(近年では役牌暗刻を崩しての両面リーチよりも、役牌暗刻の単騎リーチが勝るケースが多いという研究があります)この最後の待ち選択に関しては自分ではどちらが良いか判断できません。

~ケース2~

 上家からリーチがかかっていて、下家の渋川プロが西ポン、カン②pチーしてホンイツ模様の状況、この手から1sを切ってペン⑦pテンパイをダマにした画像です。

 そのあとですが、次巡に上家が打った④pを持ってきてツモ切り→下家の渋川プロが④⑤⑥でチー→1sをツモってきて空切りリーチという流れでした。

 ラスと離れた現状2着目でこの手を即リー打てないのはかなり甘いですね。下家の渋川プロがホンイツ模様だから筒子待ちが弱いと思った、次順の筒子の仕掛け的に⑦pを持っていない鳴きだと思うからリーチを打ったなどの意図があったのは見ればわかります。

 ただ、そうしたことを含めても即リーに勝るかということは考えてもよいかと。ケース1でも思ったことですが、「一度ダマにしたけどその状況になったからリーチする」という意図はわかるんですが、最初からリーチでよい手に意図を加えようとし過ぎに見えます。

 トップのウマが大きいこと、トータルトップのジェンプロから打ち取ることも含めて即リーにいってほしかったですね。

ケース3

 下家の渋川プロから親のリーチが入っていて、北をツモってチートイドラドラのテンパイ。ここから⑦pを打ってテンパイ取りしました。

 これが放銃となってしまったんですが、結果関係なくこの⑦p押しは厳しいなと。テンパイ料で着順が変わるので押したのでしょうけれど、河の残り筋数や河による良形率を加味してオリもよい局面だと思いますし、押すなら③p→⑤p手出しリーチ相手なので八m切りの方がまだよかったかと。

 解説がアガリやすい八m単騎に受けたとフォローしてましたが、残り1巡で脇からの出アガリはまずないので、もし押すとしたらアガリ易さよりも安全度重視がよいですね。


◎ジェンプロ総評 

 オーディション4回戦評価 C 

 手牌単位の手順ミスや鳴き判断のミスが少し目立ったように感じます。

 あと紹介できなかった部分でも結構誤った判断のものも多く、他3名と比べてかなり内容の悪い半荘になってしまっていたかと思います。

 ただ、押しが強かったりケース2以外の場面では仕掛けを多用する場面もあってファンが喜ぶもののようには感じます。

◎仲林圭プロ総評  

 オーディション4回戦評価 B

 基本的な手順や内容についてはしっかりしているプロの方だと感じます。ただ、鳴き判断に関してはケース12のように精度が高いとは言い切れず、リーチ判断についても少し違和感を感じる手順もありました。

 鳴きに関しては勝ちきれないピン東メンバーを見ているような気分です(実際は目茶苦茶勝ってたらしいですが)。鳴くべきところを鳴かず、鳴かないほうがいい牌を鳴くような。

 この記事の中で 

 「Mリーガーの中で僕より強い人なんてほとんどいない」というコメントをしていて、それ自体はそこまで間違ってはいないと思いますが、一線級のプレイヤーと比較するとかなり実力不足だと感じてはしまいます。

◎渋川難波プロ総評

 オーディション4回戦評価 A

 4回戦全体を通して、バランスのいい打ち方をしていた印象でした。手なりから少し変則的な内容のものまで基本を逸脱しないプレイ内容だったと思います。

 まだ4回戦だけなので、実力の判断まではできませんが今回のオーディションの半荘に関しては安定した内容の試合を見せてくれました。

 知名度や活動実績もMリーガーにふさわしいプロなので、オーディションを通過してMリーグの舞台に是非立ってもらいたいですね。

◎友添敏之プロ総評

オーディション4回戦評価 C⁺

 こちらも仲林プロ同様、基本的な手牌進行に関しては大きな問題はありませんでした。

 ただ気になるのはリーチ基準。リーチ判断のレベルはトップレベルの打ち手と比較すると正直かなり厳しいこと、そして押し引きの際の危険牌選別などを見ると麻雀の精度にはまだまだ伸びしろがあるように感じました。

 こちらのインタビューなどを見ていると

 自分の麻雀にはかなり自信があるように思いますが、今の麻雀なら一度そのプライドを捨て、残りのオーディション12回戦でどれだけ自分の麻雀を成長させられるかが重要だという感想を抱きました。


 以上ですね。一部辛口になってしまったことをお許しください。


 最後に過去のnoteの宣伝だけしときます。過去に下の記事を今まで書いたので、良ければよろしくお願いします。

 「Mリーグについて思うこと」

https://note.mu/jangorok/n/na382d301dde9

「素晴らしい麻雀プロ、どうしようもない麻雀プロ」
https://note.mu/jangorok/n/n9f195af179fe

「麻雀プロの解説・実況を聞いていて不満に思うこと~結果論に左右された実況・解説~」
https://note.mu/jangorok/n/n66cf3e9e285e

「だから僕は麻雀プロを辞めた」
https://note.mu/jangorok/n/n215d8e87cfc4

「マンション麻雀、高レートフリー、無許可雀荘、インカジ、裏カジノなど今もあるアングラな場所について」
https://note.mu/jangorok/n/n8724ab739d9a

「麻雀負け過ぎて給料が無くなって飛んだメンバーが「これは給料未払いですから給料を全額支払ってくれないと訴えます」と言ってきた件」
https://note.mu/jangorok/n/n1406cbbacbf5

「雀ゴロ上京物語」
https://note.mu/jangorok/n/n0d6e74608060




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