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「できない」を言い訳にしないために

脱サラして、2年弱、MBAを修了して独立からはや10カ月。

10カ月というと、人が妊娠してから出産するまでの期間が思い出されます。
つまり、何かが自分の中で芽生えてから、世の中に「生まれ」、確固たる「存在」として認められるようになるまでの期間が10カ月、と考えると、今の私はまさに今、会社員では無く一個人としてその「存在」を認められるか否か、という程の月日を経たわけです。

会社辞めてからというもの、あの社員時代の不条理、奇跡、そして意味不明なほどの仲間意識や連帯感、バカ騒ぎやほんとにくだらない疲労、そして時としてご褒美のように訪れた幸せや、やりがい、達成感を客観的に思い出すことがあります。

労働(時間や労力)と得られる金銭の間にはあまり相関性が無い、というのが会社を辞めた私の(今のところの)結論なのですが、会社員時代に得た運命共同体の感覚や帰属意識のようなものは、すぐに拭い去れるものではないな、というのも実感です。

かといって戻りたいか、というと全然戻る必要性は感じていません(これも今のところ)。ただ、今は幸いにも以前より時間に追われなくなったので、新しいことを始めたい欲求にかられたのは事実です。そして緩やかに、自分の将来の野望に向かってアクセルを踏む必要があるとも思っています。

ここでおさらいなのですが、ヤンの野望(≒夢)は、

「自分の音楽を背負ってワールドツアーへ行くこと」

これは質を問わなければ今すぐにでもできることではあります。実際、アマチュアバンドでもワールドツアーに行く人たちは沢山います。しかし、私が納得するレベルの音楽を安定供給でき、かつ、訪問先の方々をがっかりさせないためには、様々な課題をクリアする必要があります。

立ち上げたマーケティング事業は、ありがたいことに、ある程度軌道に乗りつつあります。(お仕事くださる方全員にチューしたいくらい感謝してます。実際チューしたらいやだろうからしません。)それによって、時間にも心にも余裕ができたので、今こそ、これまであまりの忙しさに後回しにしてきた自分の音楽の側面のマネジメントをしっかりとしようと思っているのです。(確かに、以前の生活は、今から思うと異常なほどの多忙さではありましたが、それはまた別の機会に。)

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1:とりあえず通帳を分ける

まず、ミュージシャンとしての儲け分についてはマーケティング事業とは通帳を分けるところから始めようと思っています。私がこれまでに見てきた成功者、そして金持ちは、お金の管理を小うるさいほど、しっかりしています。またはお金の管理が出来ない場合、お金か信頼を使ってお金の管理ができる信頼できる人を雇っています。

ミュージシャンはアーティストなので、お金についてあれこれ言うべきではないのでしょうか?いまの私の答えはNoです。これは良い音楽だ、と思って作詞作曲し、演奏している以上は、相応の価値と同等の評価をされるべきです。そして今のところ分かりやすい評価基準はお金です。(いずれそうではなくなる日も来るかもしれませんが、今のところは。)

私の場合の、会社員を長く続けたマイナス面は、自分の持っているお金や資源、自分が稼げる金額、税金について深く考えたり、確認したり、改善させようとしたりしてこなかった点です。

しかし今は自分の体、精神、脳みそ、時間やそれらから派生する様々なものがもたらす価値をしっかりと見極める必要があります。もともと、私は数字は嫌いでした。親が「良い点を取ったらギターを買ってあげる」、とニンジンをぶら下げてくれたのでかろうじて苦手な数学の勉強をしていたほどです。しかし、独立してからは、稼いだお金を確認する作業が好きです。請求書を出し忘れたことは決してありません。どうやら、自分が生み出す活動が分かりやすい価値(お金)に変わっていくことが好きなようなのです。

2:とりあえず自己投資をする

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お金の話ってなんでこんなにタブーなんでしょう?給料の額を聞くことはとても失礼な行為だとされています。しかし、給料は相応な金額のはずです。私は会社員時代も全員の給与が秘密になっていることに対して、不思議に思っていました。

話はそれましたが、自己投資のお話。これは何も啓発セミナーへ行けと言うことでもなければ、超一流の先生に弟子入りしろとか、高いお金を払って留学しろとか広告を打ちまくれという話ではありません。ただ、お金がなくとも、自己投資を惜しまない精神は持っていた方が良いと思います。

私は、10代の頃に、ずっと親に「ギター教室に通わせてほしい」と訴えて、断られ続けていました。今思えば、学費の高い私学の4年生大学へ行かせてもらっていながら、更に親に習い事のお金も出させようとしていたのです。「甘いわ!」以外の何物でもないのですが、当時はそんなことは思わず、「なぜ習われてくれないんだ!!」と思いながらメタリカのマスターオブパペッツをギターでかき鳴らし「マスター!マスタァーー!(ご主人サマ~~~)」と叫ぶ日々でした。

そして目まぐるしく働いていた会社員時代を経た今、とても単純なことに気が付きました。

今からでも、自分で習えばよくね?

なぜこんな単純なことに気が付かなかったのか、本当に不思議です。何度かギタリストの先生に習うということを試したことがあった私ですが、長続きしませんでした。良い先生も何人かいたのですが、結局、家から遠いとか、仕事が忙しいとか、先生が祖国に帰ってしまったとかを理由(=言い訳)に頓挫しました。

ですが「仕事が...」の言い訳が出来ない自営業となったことや、オンラインのインフラが整ったこと、更に自分の価値管理が以前より厳格になったことにより、ハードルは一つもありません。いや、むしろ追い風しかありません!(...たぶん)

なので、もうこれ以上言い訳できない状況を、作るしかない!と一念発起しました。アメリカの大学でMBAをオンラインで修了した経験もあり、海外の一流の音楽レッスンをなんとかオンラインで受けられないものか。。。と探していたところ、

ありました。

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なんと、ジャズ界で特に有名な音楽大学、バークリー音大がオンラインコースを提供していたのです!(え、みんな知ってた??はよ教えてよ!)

通常の留学コースではないので、現地へ行く必要も、入試を受ける必要も、何年も拘束されることもありません。これぞ、ヤンにうってつけの短期的な足かせ!(←いい意味で)

ということで、早速入学手続きを済ませて、今週からバークリー音大オンラインコースの生徒になりました。

日々の進捗をTwitterでもつぶやいてますので、興味ある方、フォローをお願いいたします!!すげぇミュージシャンになるかどうかは未知ですが、なれるように歩みは止めません。

3:まとめ

このパンデミックで、我ながらよく生きていると思います(そしてみなさんも。)。「できない」ことが増えた半面、私にとっては「できる」ことが増えた1年でもありました。

会社員の時はマーケティングの仕事で雇われ、お金をもらっている、という前提だったんですが、会社員を辞めたら「できること全部で稼ぐ=人のためにできること全てに価値がある=自分のすべてに価値がある」というマインドに変わりました。

ただ、自分には出来ないこともまだ多く、皆さんから教えていただくことも多いです。だから、色々失敗もしますが、なりたい自分になれるよう、今からだって遅くない!と言い聞かせて、人生もうひと踏ん張りします。結局、何かに打ち込んでるときが一番好きってのもありますが、生暖かい目で見守っていただければ幸いです。

ヤン
2021/07/05

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