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APD/LiD 関連の奈良県議会傍聴記


みなさん、こんにちはJaneです。

昨日は寒かったですね。ですが私の心と脳はバーニングでした。

昨日(12/7)は、奈良県議会の代表質問の日。

<今までのあらすじ>
APD/LiD 聴覚情報処理障害(聞き取り困難)のデジタル式補聴補助システム(例:ロジャー)の補助金補償制度について、私の在住市では補助金制度がなされておらず、障害福祉課や教育委員会へ足を運んでどれ程プレゼンしても『前例が無いから無理』と言われ、納得いかねえなあ…と思ってた矢先市議会議員さんと繋がりのある友人にその議員さんを紹介していただき、在住市議会議員控室にて改めてプレゼン。
議員さんにその福祉の必要性を認識していただき、前例のない補助金制度の新規確立に向けて協力していただく事に。


そして市議会で取り扱っていただく運びとなったのですが、なんと県議会の方でも取り扱って貰える事になり(サプライズ)その答弁を傍聴する為、昨日奈良県議会へ行きました。

自分の子ども、(だけではない他にもニーズがある子どもたち)に関わる話なので、是非、生の声、生の議会を見たい、感じたい、と思い足を運ぶことに。

前日、市議会議員さんを紹介してくれた友人(以下Eちゃん)に、お礼と状況と、明日県議行ってくるという旨をLINEしました。

Eちゃんは今繁忙期なので、とてもじゃないけど同行はできないだろうし、Eちゃんに直接関わる事ではないので「一緒に傍聴する?」と軽々しく言うのも押し付けがましい感あるかな、と思ったのですが、『ちょうど時間空いてるし県議会行きたい〜!』とのお返事をもらったので、一緒に行く事に。

Eちゃんは、エセ奈良人の私とは違い、根っからの奈良人なので、まあ何かと詳しい詳しい。これから、どなたかが奈良来る時はツアーガイドとしてEちゃん連れて来なあかん。

私も奈良に来て10年以上になるけど、「ウェエエ!こんな素敵な場所があったの!」という発見も昨日は堪能させてもらって、有意義な一日でした。
(午前中は発達障害支援センター行ってたので脳は疲れてたのですが癒されました)

まず最初にEちゃんのお取り計らいで、『いい場所があんねん♪』と、連れて行ってもらったところが、


まじで脳神経細胞レベルの感動


で、心機一転、エネルギーチャージ、癒し効果があったので最初にそれをご紹介させてください。奈良の良さが伝わると嬉しい。

冬というか、秋を感じさせる光景。樹木の葉もまだ紅葉しているものも。
教えたくない秘境だけど教えちゃうw
こんな小径。Overwhelmed!
全てがアーティスティックで美の極み。
個人的にコケが大好きなので幸せ噛み締めています。
木の自然な造形といい、変わったコケといい、脳を震わせる喜びに浸る人。
ねえ見てよこの芸術…的な。
ツノ付き牡鹿もいました(キリッ)
奈良といえば?お辞儀する鹿。せんべい無いと分かるとそっぽ向かれた。
子鹿が可愛すぎて🫰です。
天然記念物です。本当の話。(エリア限定)

県議始まるまで時間あったのでEちゃんお勧めのドーナツを食べ歩き。シナモン美味い!


と、まあここまでが県議会に入る前の優雅なひとときでした。
私がEちゃんと友人じゃなかったら今回の流れは無かったし、Eちゃんだからこそ、力になってくれたと思ってます。ちょっとした知り合いじゃなくて、酸いも甘いも分かち合ってきた朋友だからこその展開。この人の架け橋が無かったら、私は議員さん探しから始めなければならなかったし、その人が見ず知らずの私の話をどう聞いてくれるかはわからない。議員さんもEちゃんの事信頼していたから、私の話を聞く機会を設けてくれたというのは絶対ある。だから感謝をしても、しきれないのです。

ショーケースに入っていたドーナツ「ここにあるの全部」って注文してEちゃんにあげても全然足りないくらいです。でも、物質的に感謝が返せるものでもないので、精神的に、この感謝の気持ちが伝わるといいな…と、今後もその思いを大事に持ち続けたいと思います。
ちなみにEちゃんには写真掲載文章公表許可いただいてまーす。

さて、県議会の予定時間が近づいてきました。
県議会全部を傍聴する予定はなかったので、今回のAPDの要望の件のところに絞って、大体の予定登壇時間を伺い、傍聴に赴きました。


THE・奈良県議会。

市民には敷居が高いイメージの県議会。でも、無関心では世の中変わりません。変えようとしない政治家がいるのも事実。案外そういう人がトップだったりして厄介だったりするのもこれまた事実。そこにどうテコ入れして風向きを変えていくのかが問われるところで、私は今回の件を通して、もっともっと市民も政治に関心を持ち関わる大事さを学びました。役所の窓口で眉を顰められても、「ああそうですか」と引き下がらない市民でいたい次第であります。

私もEちゃんも傍聴は初めてで、県庁内入ってオロオロしましたが、多分職員の方がオロオロしていた。
それだけ『え、何この人たち』感があったと思う。(まさか…傍聴?)

傍聴席へ行く前の窓口に案内されたのですが、そこの守衛さんみたいな人、まさかの傍聴人出現に気づきもせずスマホいじって暇そうにしてましたw
気づいた途端仕事モードに変わり、傍聴するための記入用紙に書き込み、必要な資料をもらいました。一通り(軽く)説明を受けました。

【傍聴者へのお願い】
という用紙には、下記のことを守って、本議会を傍聴してください。とあり、
1.傍聴中は、次のことを守ってください(傍聴規則第7条)
①帽子を着用しないこと.
②飲食及び喫煙をしないこと.
③私語や物音を立てるなどの騒がしい行為をしないこと。
など、以下7項目続くのですが、①が帽子なんや…と静かに心の中で思いました。まあ色々事情はあるんでしょうけど、米国滞在期があった私はどうも日本の帽子は非礼的なニュアンスに違和感を…って、どうでもいいかそんなことは。議会的には色々あるんでしょうから。ささっと話を進めましょう。

さて、配布してもらった資料は上記の傍聴者へのお願いのほかに、代表質問通告書一覧という、質問者名、質問項目および質問の要旨、答弁を求める理事者、の3項目に分かれた5ページに渡る用紙と、参加議員、理事、議長席の着席表の用紙ももらいました。

私が今回お願いしている市議会議員さんは【日本維新の会】の方なので、県議会でも勿論維新の代表の方が代表質問をしてくれる運びとなります。議員さんは小林誠議員。

私たちが傍聴席に着いた頃、小林議員の質問項目6つある中の3番目くらいでした。OH、ギリギリ。ちなみにデジタル式補聴援助システムについて(APD関連)の質問は6番目です。

APDの質問以外も非常に興味深く、自分や子ども達の生活にも関係する話もあったので興味深く聴かせてもらいました。

情報保障としては、傍聴席の上部にモニターが設置されており、リアルタイム手話がオンエアされていました。
正直、エアコンの音が気になり、マイクを使っている静粛な場とはいえ聞き取り困難を覚えた私は、先日の人権フェアで遭遇した要約筆記なり、デジタルツールでの文字起こしなどのフォローもあるとより良かったのにな、と感じました。

そして、私にとって直接関係のある、質問項目6番、デジタル式補聴援助システムについて、へと話が進行。

ところでみなさんご存知の方もおられると思いますが、質問者には時間制限がある中いかに要旨を簡潔的確に伝えるかのスキルが問われます。あのカウントダウンのデジタル時計、プレッシャーやなあ、と勝手に圧を感じていた私。

デジタル式補聴援助システムについて、小林議員が話し始めた時私はiPadで質問内容、及び答弁を記録しました(が、聞き取れない部分もあった為完璧な記録は取れませんでしたが。)
それを元に、質疑応答の内容を以下、記します。

小林議員:いつでもどこでも、みんなの声を聞きたい。みなさんは、APDという言葉を聞いたことがありますか?
APDは半世紀に渡って研究がされているにも関わらず…(以下、APDの現状・症状等の説明)
そういう意味で子どもたちは心理的負担を抱えながら学校生活などを送っています。
現在は、FM式ではなくデジタル式補聴援助システムが主流であり、奈良県では軽度・中等度への補助として県内39市町村において合理的配慮をされている所もあります。
一方で、当事者がいる市町村でも、対応されていないという事実もあります。
 送信機と受信機を備え、より良い「聞こえ」をサポートする補聴援助システムについて、FM型だけではなく、最新のデジタル式も県の補助対象とすべきと考えますが、今後、県はどのように取り組んでいくのでしょうか。
質問時間およそ5分

それに対し答弁をした理事は、“福祉医療部長“。


福祉医療部長答弁:補聴援助システムは、聞き手の距離が遠い場合の無線技術…(※ここら辺聞き取れませんでしたがシステム上の説明と思われます)
これまでFM電波が一般的でしたが、電波緩衝などの問題があり、騒音排除ができるデジタル式が主流となって参りました。
障害者手帳所持者に対しては令和3年から支給対象としてきましたが、交付対象とならない中軽度への補聴器購入援助を進めています。
音質の良い機材を使用することで、より良い集団補聴、教育現場での使用も期待ができるものと思われます。今後も市町村と連携し、聞こえの必要のある子の情報保障を確保できるようにします。
福祉医療部長






え!


何と?聞き間違いじゃあるまいな!
恐れていた「予算不足」とか「ニーズが少ない」とか「優先順位的に」とか「難しい」とか、、、そういう言葉なかった…よね?
というかむしろ、めちゃ前向きな答弁やないけ。



よっしゃ!
ガッツポーズw


小林議員、ありがとう、そして小林議員に繋いでくれた関本市議会議員、ありがとう、関本議員に繋いでくれたEちゃん、ありがとう、


私はとても最高の気分であります!!!


ホッと胸を撫で下ろしていた頃、閉会の儀へと入りました。
なんとも格式ばった閉会式。市民は驚いた。

でも本当に、巷の1庶民の声が、県議会で響く日が来るとは。感無量過ぎる。

議会が終わって、私たち以外傍聴者がいなかった傍聴席をEちゃんと出て、小林議員と少し話ができればという流れとなり、さっきのスマホいじっていた受付のおっちゃんに面接申し込みしている最中に、小林議員が階段から降りてきた。
咄嗟に「小林先生!」と声をかけた私は多分不審者。

「APDの件の当事者です、関本さんにお願いしました、関本さんを紹介してくれたのがこのEちゃんです、今回は本当にありがとうございました。」と言うと、親切にも議員控室(だっけな)へ誘導して下さり、座ってお話しする機会をくれました。お茶まで出してもらって、なんたる贅沢なことよ。

まあ、もう、本当に、ありがたい、ありがたいばかりです。というのをずっと言ってた気がします。

小林議員は若く(同世代)、こう言っちゃなんですが行政の上の方にいるお堅い(頭も柔軟ではない)人々とは一線を画しているのがバシバシ伝わってくる人です。
空気の入れ替えって、やっぱりこういう人がするんだよね。
質疑応答では知事に対しても怯まず、やんわりと皮肉も混ぜながらシャキシャキ話す議員さんで、見てて飽きない感じでした。だるそうに台本をボソボソ読む爺さんの話なんかだとそりゃ眠くなるじゃないですか。(言うたらあかん)

議会の中ではフレッシュ感漂う小林議員ですが、直接お話しすると本当に日本の福祉、未来のことを考えていたり、まあ、その、色々裏側の話も内密に教えてくれたりしました。いやあ、大変ですわ、本当。

私の在住市の市議会議員が来年どうなるかわからないので、やってみては?というお話にもなったのですが


私タトゥー入ってますが大丈夫ですか?


とか聞いてる人。(私)

大丈夫と言ってましたけどw
でも、前回のこのnoteの投稿で【なぜ私はアクティビストにならないのか】を書いた様に、今はできない…というか、家族が後押ししてくれるならまだしも、逆でしょうから^^;
1人だったらやってみたかったですけどね。コツコツと何かを変えていくお仕事は魅力的です。現実は大変なのでしょうけどね^^;

せっかくなので、記念撮影させてもらいました。撮影by.Eちゃん。

小林議員にブログに載せる許可は頂いていますというか読んでもらいます


さて、【県】では、APD/LiDの子どもたちへの手が差し伸べられそうだぞ。それを踏まえて、市町村の中の一つ、我が在住【市】の市長さん、頼みます。福祉に厚い市のイメージがある(らしい)市なので、ここは一つ、APDの子どもたち(大人もだけど)が、早期発見早期対策で大人になって困りにくいように、果敢な答弁を期待したいところです。

ここからは関本議員の闘いが始まります。
おんぶにだっこという訳には行きません。
でも関本さんならきちんと根拠に基づいた事実、ニーズ、必要な対処等をビシッと突きつけてくれる方だというのはもう、解っています。
関本議員への不安はありませんが、答弁です、問題は。
県の追い風をいかに利用するか、市長の賢明な判断をお願いしたい限りです。


小林先生、関本先生、Eちゃん、改めまして、ありがとうございます。


県庁を出ると、アラ、もうすっかり暗くなっている。

奈良県庁の夜


実は奈良県庁の屋上って、景色がいいらしくって、らしいね?とEちゃんに言うと、「寄っていく?」と言ってくれたので、エレベーターで屋上へ。

室内からの展望という形だけど大きな窓から見える奈良の夜景は、【美】。
いとおかしの世界。

五重塔が見えます。高いビル?無いです。


なんか、奈良県民なのに経験したことない事ばかり経験させてもらった日で、本当に地元通のEちゃんに案内されて次に着いたのが、こちら


浮見堂。六角形のお堂が、池にも浮かんで【桃源郷】という感じ。


一組のカップルがお堂の中で肩を寄せ合っていましたが、申し訳ない、と思いながらお堂の中もぐるっと一周回ってみました。
奈良って、おしゃれよな。(改めて感動)

夜に奈良公園に来る機会はほぼ無いので、暗闇の中鹿の遠吠え(?)が響き渡るのは壮大でした。
パーキングした所の近くが、冒頭に沢山写真を載せたしものねぎみち(ささやきの小径)なのですが、真っ暗な小径をもう一度見に行ってみましたw
真っ暗もいいところで、ほぼ満月に近かった月明かりだけが、木々の間から光を降ろしてくれています。鹿の遠吠え。足元おぼつかず石や木の根に躓きそうになるも、ああ、なんという1日だ。と感慨深いものを気分良く感じられるひとときでした。

Eちゃんは、私がこの小径に大興奮しているのを喜んでくれたようで、

「今度おすすめの原生林あるから行こうよ!」

と言ってくれました。
原生林、行くに決まってるやん。


色々考えさせられ、学び、経験し、脳がパンクしそうになったけど、そんな日があるのも幸せなことだ。

厳かな夜の小径の残像がまだ強烈に残っています。
大きな深呼吸ができた。

さあ、次だ。



(長文読破おめでとうございます。)

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