自分の得意なことやできることをやっていく空間、それを肯定してくれる焚き火のような場所POOLOで見つけた自分軸【インタビュー】
豊かな人生を歩みたい、そう願う人は多くいますが、現代の「豊かさ」とは学歴や経歴・収入などで測れるものではなく生き方の多様性に象徴されるような非日常の体験や人との繋がりなど無形の中に見出すものとする傾向があります。そんな中、自分自身の人生の豊かさを考えたことがあったとしても、自分と世界を豊かにするという発想を持ったことがある人はどのくらいいるでしょうか?
豊かさを感じられる体験の一つとして旅があり、旅好きは私を含め周りにも多いですが、旅と豊かさを合わせながら長い時間をかけ仲間同士で豊かさについて考えるコミュニティーがあります。TABIPPOが主催する「POOLO」では約50-70人の多様な仲間とともに学びあい、8ヶ月間の中で自分と世界の豊かさをつくる次世代の旅人=「ニューノーマルトラベラー」が育っていくのです。
今回POOLOの魅力を探るため、POOLO3期生のノスケさんに話を伺いました。多くの卒業生がいる中でノスケさんに話を伺おうと思ったのは、「POOLOとはどんな場所?」という問いに「焚き火のような場所」と独特の表現する個性に興味をひかれたから。
現在ノスケさんはPOOLOを受講したからこそ挑戦できたというワーキングホリデーでニュージーランド(以下NZ)に滞在中。ワイン用のブドウを研究・開発する会社に勤めており、NZにきて働くのは3社目とのこと。NZでの生活のおかげで本当の自分を受け入れることができたと言います。そんなノスケさんが言う「焚き火のような 場所=POOLO」の中身を紐解いていきます。
本当に自分がやりたいこととは?POOLOに入るきっかけ
元々1期の募集からPOOLOの存在はなんとなく知っていたという。その時はグローバル人材の育成のような場所だと思っていたが、POOLO2期を受講した友人から話を聞くと、自分と同じような価値観の人が集まり良い関係性が築ける、新しい出会いがあると聞き興味が湧いた。3期は特に「豊かさ」にフォーカスして募集していることがわかり、感覚的にここだ!と参加することに決めた。
当時、ノスケさんは人事研修部署で、若手社員に「これから自分の人生をどのように豊かに生きていくか」を考える研修を担当していた。ただ、彼らに対して自分の豊かさ求めていこうと言ってる割に、自分の豊かさとは?の答えがあまりはっきりせず自問自答していたとのこと。
「社内での答えに留まっている気がして、もう少し視野を広げたかったんです」と当時を回想しながら穏やかに話をしてくれた。
実際どんな活動をするのか?POOLOでの活動内容
そんなPOOLOは他のPOOLO3コース(POOLO NEXT,POOLO JOB,POOLO LOCAL)と比べても最長の8ヶ月のコースであり3期当時は9ヶ月だったそう。長期間の中でどんな活動をしていたのか詳しく話を聞いた。
長期の中で4タームに分かれてチーム編成が行われる。その中で、参加者主催でのオンライン企画や1on1をして活動していたそうだ。講座生は60−70名いる中でチームがタームごとに変わるのと、オンライン・オフライン共に様々な企画イベントが行われるので自然とメンバー同士の関わりが深くなる。POOLO期間中の一番の印象に残ってるエピソードを聞いた。
淡路島でのイベントは、ノスケさんが元々仕事で行っていた農業を通じて人間的な部分を成長させる農業体験をしたり、浜辺での焚き火や海でのサップ、夜な夜な仲間同士で豊かさとは?を語り合うなど、日常生活では体験できない時間を過ごしたという。
そうすると「ずっと蓋をしていた自分の感情に気づけた」と言ってくれたメンバーも多かった。自分の内側に眠っている感情や捉えきれていない部分にも耳を傾け触れてもらうといった趣旨が参加者にとっても貴重な経験になったようだ。
この参加メンバーからの感想や自身の体験がノスケさんにとっても、自分が本当にやりたいことに気づけた瞬間になったという。POOLO卒業後にも第2回目の淡路島イベントを企画、再び淡路島にメンバーを呼んでイベント開催をした。
社会に出ると人との関わりが表面的になりがちな中で、POOLOでは長期的に大人数の仲間と濃密な時間を過ごせるのがわかる。他にもノスケさんの中で印象的だったことをあげてもらった。
ノスケさんは当時25歳。そんな若さでたくさんの面白い経験をしている仲間から自分の想像を超える世界が存在すること、それを既に体験した人から話を聞けるというのは羨ましい出逢いでもある。ノスケさん本人もそんな繋がりが増えたことは「最高の体験でした」と嬉しそうに話をしてくれた。この話題からPOOLOを焚き火と表現した理由が少しずつわかってきた。
自分の熱量が増していく「POOLOとは焚き火のような場所」
ノスケさんは元々焚き火好き。焚き火をしている間は自分らしくいられる気がするし、自分を曝け出して良いと思わせてくれる空間が大好きなんだそう。その感覚はPOOLOにも感じており、焚き火という表現にいたったという。好きなものを思い浮かべながら話をしてくれる優しい表情は聞いているこちらも心が暖かくなる。他にもPOOLOが焚き火であるという理由を2つあげてくれた。
ゆっくりと落ち着いたトーンで話す中に焚き火のような熱さを感じる説明だった。こんなに深い意味があったとは…正直なところ驚きと納得感があって受講していなくてもPOOLO=焚き火という表現が一番ぴったりあっているとさえ思えるのだった。
そんな焚き火のような場所で出会った仲間には多くの刺激をもらったという。ノスケさんが生きてきた常識の中では考え付かない発想の持ち主が沢山いた。
世界1周しながら結婚式を何度もあげる計画をしている人、教員を辞めてワーホリ行く人など自分にとって規格外な仲間ばかりだった。そんなメンバーを前にすると自分もまだまだ挑戦できる年であることに気づき、むしろチャレンジした方がいいなと思わせてくれたそう。
人生の大きな変化。自分が変わる体験。
POOLOで刺激を受けNZにきてさらに人生観が変わったという。ビルで遮られることもない広い空や、大自然、街も圧倒的に人が少ない。自分のことを知ってる人間は誰もおらず、耳に入ってくる英語もわからないことも多い。NZにきて日本人といった特別視をされることもほとんどない。国籍にとらわれず1人の人としてしか認識されていない心地よさだった。
そもそも人が少なすぎるため周りの目や、受ける視線も少ないので自分は自分でいいんだなという感覚を受け入れられたそう。そうやって環境を整えNZでの貴重な1年間は自分の強みを生かして過ごしたいという感情になったという。
そんなタイミングで出会った「才能」という言葉。才能とは天から与えられたすごい能力ということではなく、努力せずにできることやついやってしまうようなことこそ自分にとっての才能であるという考え方がしっくりきたという。
そんなタイミングでPOOLO3期の仲間がNZに遊びに来てくれた。その才能についてのPodcastを一緒に聴き、お互いの才能や強みを長い時間対話をしたという。
そこで自分にとっては欠点と思っていたことが相手にとっては努力してもできないすごい能力だったことがわかった。見栄をはったり背伸びする自分に無意識レベルで嫌悪感を感じていたとにも気づいたという。自分の外側と内側を一致させようとつっかえていた深い部分を認識したことでモヤモヤしたボトルネックが一気に晴れた。
POOLOに入ると得られるもの
それもPOOLOで出会った仲間がいたからこその体験だった。POOLOに入らなくてもNZにくることは人生の通過点としてあり得たかもしれないが、 POOLOに入らずして来ていた海外生活は現在と全く違った状態になっていたと思うという。そんなノスケさんがPOOLOをお勧めしたい人はこんな人だそう。
いったい豊かさとは?POOLOでの時間が言葉の深みを作る
豊かさというワードは私も頻繁に使う。この意味合いに正解があるわけではないがインタビューを聴きながら自分の言葉で丁寧に体験を話してくれるノスケさんはPOOLOを「焚き火」という表現力をもち、長い時間をかけて仲間と豊かさに向き合ってきている。そんな彼はいったい豊かさをどのように表現するのかが気になった。
なんて美しい表現なのだろう。26歳が紡ぐ言葉にしては深すぎると思ったほど聞き惚れてしまった。POOLOを通して豊かさと向き合い、異国で生活する中で自分を見つけた人の言葉は心を動かされる奥行きがある。
あと半年で日本に帰ってくるノスケさんに今後の展望を伺った。
半年後、26歳の青年が多くの仲間を巻き込みながら自分も世界も「豊か」にしている未来が見えた。POOLOで培った時間が卒業後も薪をくべながら炎を灯しつづけるようなライフデザインになっている。
編集後記〜選べる環境と人生において大切なこと
POOLOで得た体験・出逢いが人生を豊かにすることがよくわかるエピソードばかりだったかと思います。心に宿る焚き火の炎が卒業しても燃え上がっている。熱量の高い未来を想像できる場がPOOLOにあるんだなとインタビューを通して明確に伝わって来ました。
良い大学にいくことになんの疑問も持たずまっしぐらだった私も社会に出てみると価値観が変わりました。人生において大事なことは「誰と出逢い、誰と過ごすか」それに尽きると思っています。環境は自分で選ぶことができるし時間は有限です。その中でどんな選択と行動をするのかがこれからの未来に大きく影響します。
ノスケさんも自分に自信をつけたい人、何か今に物足りなさを感じて自分を一歩踏み出したい人、心で対話できるような新しい深い繋がりが欲しい人には特にPOOLOをお勧めしたいとのこと。
実際、これからの未来への不安や、今の生活に何か物足りなさを感じている人は多いものです。不安をわかちあえる仲間や切磋琢磨できる環境がPOOLOには用意されています。飛び込む勇気が必要な方には説明会や相談会も実施していますので、まずは話を聞きに是非参加してみてください。
〈取材・文=Jamy Ayami(@jamylamp) 写真=ノスケ/Sapana >
writer :Jamy
界観コーディネーター兼 地球を楽しむ旅人ライター。子供が1歳になったタイミングで起業。47カ国以上の渡航歴を持ち、旅を通して、役割にとらわれがちな女性の自己開放を促す、旅コミュニティ・地球クラブを主宰。合言葉は「地球のどこかで待ち合わせ」。
広島出身 鹿児島在住
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?