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天心vs武尊はどうなるのか?
昨日、6月13日(日)に東京ドームで開催されるYogibo presents RIZIN.28の追加カード発表があった。
その中で、実は「天心vs武尊」をやる予定で東京ドームを押さえていたという衝撃の事実が判明した。
武尊が数日前に「天心選手とすぐにでもやりたかったんですけど、拳が良くならなくて・・・」といった発言をし出したので、何故か?と思っていたが、昨日のRIZINの発表を受けて合点がいく。
その他、ここ数日でRIZIN以外にも動きがあったので気になるトピックをいくつかピックアップしていきたい。
天心vs武尊の行方
天心と武尊の対戦が望まれて6年。
もう半ば諦めかけていたところ、昨年末の武尊のRIZIN会場観戦、そして今年3月天心のK-1観戦とここ半年で今までにないくらい動きが活性化している。
何より最近武尊から顕著に「天心選手」と名前が出るようになったことも、対戦に向けて前進していると推察できる。
あとは、中立な立場というところをどうするのか?
一時はMEGA2021が噂されたが、昨日の発表でRIZINがその立場としてRISE・K-1と実現に向けて動いていると発表があった。
個人的にも海の物とも山の物ともつかぬMEGA2021よりは実績のあるRIZINでの開催が良いと思っている。
対戦ムードの機運は高まっているもののまだ何も確定事項は発表されていないので、6月のRIZIN.28東京ドームで調整を進めていたという昨日の発表で確実に動いていることは伝わってきた。
しかし、である。
発表は、実現には至らなかったというものだった。
逆に言えば、ここ数週間の間で両者から出た発言に対する回収の発表だったとも言える。
まず、5月17日天心から対戦オファーを断られているというツイートが発表された。
僕と試合をしたいと言った人 片っ端からオファーしていますが 全員断られました やる気の無い人は 俺の名前出さないでください 格闘家と言う名前を借りて 嘘をつくのをやめてください
— 那須川 天心 (@TeppenTenshin) May 17, 2021
武尊が断ったのかといった憶測も飛び出したが、RISE鈴木真彦がオファーを断ったと名乗りを上げたこととRISE55キロルールでのオファーであることを追記したことで、ざわつきは一旦落ち着く。
次に5月24日、今度は武尊が自身のYou Tubeチャンネルで「天心選手とはすぐにでも試合をしたかったのですが、拳を痛めているので・・・」といった発表がある。
なぜ機運が高まってきているところでわざわざ武尊はトーンダウンの発言を入れてきたのか?
それらの両者の発言を昨日のRIZINが回収してくれた。
つまり、天心vs武尊で調整を進めていた、しかし、武尊の拳の状態が芳しくなく6月の東京ドームでの対戦は出来ないということになった、じゃあしょうがないということで過去に天心に対戦の名乗りを挙げてくれた方々に対戦のオファーを出してみたもののみんなに断れた状況だということだった。
誰も噛ませ犬にはなりたくないということだ。
無理もない。
知名度・人気・実力が同格のものがいないので、誰が相手でも茶番に思われてしまうのだ。
それに、今の天心に勝てる相手は国内にはいない。
であれば、やらない方が得策なのだ。
これは選手に限ったことではない。
K-1にも同じことが言える。
天心にK-1という団体の運命を左右されたくないというのが本心だろう。
それを裏付けるかのように、昨日RIZINから「話し合いはしているが、(RISEとK-1の)両団体には温度差がある」といった発言があった。
今回の武尊の怪我による見送りからも、RIZINでやることやそもそもリスクを負ってまで天心戦を実現させることにK-1は乗り気では無いということだろう。
K-1としてはリスクを冒すくらいなら、vs天心はポーズにとどめておくのが得策なのだ。
だから、今回の武尊の拳を痛めている発言も、やはりvs天心はポーズなのではないかと思われても仕方ない結果となってしまっている。
実際、多くのファンから「もういいよ」と諦めの声が挙がっている。
これでは公約を守らなくてもいいよねという政治家と一緒ということになる。
仕事をすると6割の人が幸せになっても4割の人は不幸になる。
そうすると4割の人は文句を言うようになる。
でも、何もしなければ誰も文句は言わない。
誰も幸せにはならないけど、文句をいう人もいなくなる。
だから、政治家は何もしなくなる。
K-1も今のままだとこれと同じだ。
守りに入ると衰退を招くことは歴史が証明しているのだが・・・。
現在武尊は60キロ、天心は55キロで、対戦するときの契約体重が一番大きな問題ではあるが、確かにここまで来たらルールの調整、つまり対戦するときの体重の問題がクリアにならなかったから合意に至らなかったとこのまま逃げ切ることもできる。
そりゃ天心としても「断るなら俺の名前を出すな」と嘆きたくもなるだろう。
1対3マッチ
昨日、RIZINの発表後に天心からの発表もあった。
武尊戦を予定していたが流れてしまったこと、そこで過去に対戦要求のあった選手へオファーをかけてみたが全員に断られてしまったこと。
確かに、武尊としては不気味だろう。
なぜなら、天心はそこまで武尊を特別視していないからだ。
天心の目の前で鮮やかなK.O勝利をしたにもかかわらず、だ。
K.Oを目の当たりにしたら普通は危機感が高まるはずだし、もっとごねてもおかしくない。
しかし、天心はそれこそ「先に風呂入るね」くらいの感覚で試合を承諾しているように見えるから、武尊としてはリセットしたはずの恐怖心が再び芽生えてきてしまったのかもしれないと勘繰ってしまう。
心構えにもっと準備期間がほしいといったところなのだろう。
対照的に、天心は相手へ配慮しつつも積極的にチャレンジすることの重要性を説いた。
自身を知ってもらうために、RIZINからのMMAのオファーを受けたこと。
そこでMMAで勝利を積み重ねたことで、RIZINに念願のキックボクシング部門を開拓することができたこと。
もしMMAのオファーを断っていたら、今の天心の地位になるまでにはもっと時間を要していただろう。
チャレンジを恐れるなというメッセージを自身のYou Tubeチャンネルで発していた。
さらにそこでは対戦相手を募集するというアナウンスもあった。
1人1ラウンド✖️3名の1対3マッチをするとのことだ。
対戦相手が決まらないので、苦肉の策だ。
見合う対戦相手がいないのだから、文句は言えない。
誰が充てがわれても茶番と言われてしまう。
1ラウンドならワンチャンあるかも、とかなり相手に譲歩したルールだ。
天心と同ジムの白鳥も「これは大きなチャンス」とツイートしている。
そう、天心とやれる大きなチャンスなのだ。
例えば、天心とやりたくてK-1を出た大雅も応募すれば、念願の天心戦が叶う可能性がある。
でも、プライドが邪魔して応募しないだろう。
K-1の選手もここで名乗りを上げれば大きなチャンスを掴めるかもしれない。
でも、やはりK-1に守られている限り声を挙げる人はいないだろう。
しかし、RISEのキックボクサー大崎兄弟の弟は早速名乗りを上げた。
3Rだと怖いけど、1Rなら怖さも少なくできる、と。
MMAからも竿本樹生と越智晴雄が名乗りを上げている。
これは人生を変えることのできるチャンス。
今のままならこの先も変わらない。
天心と戦いたくても戦えないのが現状。
1対3は茶番だという声も少なくないが、武尊・ロッタン以外は誰が相手だって茶番と言われるのだ。
プロなら応募するべき。
東京ドームで調印式
これは、提案。
もし、武尊もしくはK-1サイドが本当に天心戦を実現させる気があるのであれば、6月13日天心の試合終了後に武尊にもリングに上がってもらって試合の調印式を実施してはどうか。
東京ドーム大会という18年ぶりの会場で全国放送も決まったのだから、一番多くの人に広めることができる大きな機会。
日程やルールは次のステップ。
まずは、両者の試合を確定事項としたい。
そうすることによって、ストーリーができる。
女子キックボクシング
ぱんちゃん瑠奈の次戦がsasoriに決まった。
7月18日(日)東京・後楽園ホールで開催される『KNOCK OUT 2021 vol.3』。
これはぱんちゃんの実力を見る上で非常にいい相手。
ここでsasoriに勝てば、RISEの選手との絡みも見えてくる。
sasoriはRISE王者の寺山をあと一歩まで追い詰めた実力者。
もともとRISE GIRLS POWER QUEEN of QUEENS 2020に興味を示していたぱんちゃん。
これには多くの他団体のチャンピオンが参加し、RISE女子に一番強い選手が集まっていることをぱんちゃんも認めていた。
しかし、自身を育ててくれたREBELSに恩義を感じ、REBELSに来てくれれば戦うという姿勢に変更した。
2020年12月18日にREBELSはKNOCKOUTに統合された。
KNOCKOUTの石井一成はRISE53キロトーナメントに参戦が決定している。
RISEとKNOCKOUTは友好関係にあるので、今後ぱんちゃんと寺山の王者対決も見えてくる。
ぱんちゃんはKNOCKOUTアトム級(-46kg)王者だが、今回のsasori戦は-49.4kg契約。
寺山はRISE QUEENミニフライ級(-49kg)なので、階級の問題もクリアになりそうだ。
ぱんちゃんは人気があるが、実力は今ひとつ見えにくいところにいる。
sasori戦で勝って、Road to 大晦日で寺山日葵との試合が見てみたい。
そして、寺山日葵はerika♡と再度試合をしてほしい。
RISE GIRLS POWER QUEEN of QUEENS 2020での一戦はerika♡が勝ってもおかしくないくらい拮抗していた試合。
寺山日葵も相手がいないので、もう一度再戦が望まれる。
ベイノアMMAデビュー
RISEウェルター級(-67.5kg)の"ブラックパンサー"ベイノアがRIZIN.28東京ドームでMMAデビューすることが決定。
RISEのチャンピオンでもあるが、守りに入らず他競技にチャレンジするのはとても素晴らしい。
天心も常にチャレンジしていて、天心の相手に名乗りを上げた大﨑孔稀、55キロからさらに階級を下げてトーナメントに参戦する志朗、そしてMMAチャレンジするベイノアとRISEファイターはとにかくチャレンジをしている。
RISEの企業がチャレンジ気質なのだろう。
ベイノアのチャレンジは、RISEのチャンピオンということでリスクもあるが、他競技へのチャレンジなので得るものの方が断然大きい。
対戦相手のドミネーターはリスクマネジメントを例にしてベイノアを皮肉ったが、むしろドミネーターにとってはリスクしかない。
RIZIN.28は楽しみな大会だ。
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