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otona&kodomo

 大学生になり暇な時間を潰そうとふと立ち寄ったのが軽音楽部だった。それがきっかけで、色んな曲を知り、歌手を知り、音楽を知った。
 私は昔から詩を読んだり書いたりするのが好きでメモに書き込んではコツコツと書き綴ってきた。それが音楽と融合し歌詞となって一つの曲が出来上がるのも今では楽しみの一つだ。
 私の歌詞には共通点があるらしい。それは、大人になりたくない。子どものままでいたいという願いが込められていること。

 私がいう大人とは、器用に上手く生きようと愛嬌を振り撒き、気を遣いまくって疲れる。挑戦することを恐れ、固執した考えに縛られる。そう、あまり良いイメージがない。なんだか大変そうで、楽しくなさそうで、生きづらそうである。

 最近、子どもの素直さを羨ましく思う瞬間が増えたような気がする。横断歩道の白だけを渡ったり、自転車の前カゴにサッカーボールを乗せて公園に行ったり。そんな子どもたちを見ていると、自分はもうそんな無邪気で純粋な人間ではないなと思う。子どもではないのだと。
 21歳。成人式は終わっていて、お酒もタバコも法律で認められているし、アルバイトをして自分の生活を豊かにすることもできる。欲しいものは大体手に入るし、門限もないし、生活が不自由だと思うことも少ない。でもなんだかつまらない。大学に行き講義を受けて、アルバイトをして、サークルをして…
この忙しい毎日に退屈を感じるのはなぜだろう。

何でも手に入るのに何にも手に残らない

 守るものも悩みも増える。
一体私は子どもなのか、大人なのか。
いま子どもから大人へ代わっている間にいるのだとしたら、どんな大人になるのかは"今"この瞬間にかかっているのではないだろうか。そう思うとなんだか、このままじゃいけない気がして焦る。
「こんな大人にはなりたくないな」ではなく、「どんな大人になりたいのか」を考えなくてはならない。私は子どものまま大人になりたい。弱いまま強くありたい。失いながらも守っていたい。泣きながらも笑っていたい。できなくてもやってみたい。裏切られても関わり続けたい。
私はこんな大人になりたい。数年後、立派な大人になってこのnoteを見返した時、この気持ちを思い出せるようにここに綴っておく。
数年後の自分に期待して。

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