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「ラップスタア誕生」が面白い

最近の楽しみは専らAbemaTVの「ラップスタア誕生」を見ることだ

これが一体なんなのかざっくり説明すると、ラッパーのオーディション番組だ。指定されたトラックにラップをのせた動画を一般から募集する。そして集められた動画を審査員が選定し、グランプリを決める。優勝者には300万円とトラックが進呈される。

この300万円がとてつもなく大きい。フリースタイルのバトルの日本一を決めるUltimate MC Battle(通称UMB。お笑いでいうM-1グランプリ)の賞金は100万円だ。これもバトルの賞金としては破格なのだけど、ラップスタアはそれの3倍である。

前回優勝者の¥ellow Bucksは最終ステージで「マジでかい夢見れるよ」と語っている。

優勝後、彼の曲は飛躍的にヒットし、文字通りのラップスタアとなった。

ラップは極論、声さえあればできる。メロディもないので音楽的な知識もいらない(あった方がいいのだとは思う)。比較的、始める際の敷居が低いのがラップのいい所だ。

そんな所から300万。優勝しなくても当番組で名前を売ったラッパーはたくさんいる。WILY WNKAやTohjiなどがそうだろう。

とにかくこれが面白い。今放送しているのは1400人越えの応募者を30名にまで絞り、それをさらに10名にまで絞っているという段階だ。どのラッパーもスキルが高いのは当たり前で、その上で個性やカリスマ性が求められている。

単純に参加しているラッパーを見るのが面白いという以外に、この番組のコンセプト自体が大好きだと言う気持ちがある。

「見世物」というよりは「粛々と進むオーディション」に焦点を当てているのが良い。

どういうことか。たとえばバラエティ的なノリはほとんどなく(審査員が冗談を言いひと笑い、みたいなシーンはもちろんある)、ひたすら現役のベテランラッパーが若い子を時に褒め、時にダメ出しをする。その様からかなりリアルを感じるのだ。

たまに審査員同士で意見が食い違っていることもあり、その様がしっかりと放送されているのも良い。

ある審査員が「この子はまだ若すぎる。だから落とした」と言えば、それに対して他の審査員が「年齢なんて関係ないっすよ」と突っ込む。

審査員同士の関係性でいえば「若すぎる」と言った人間の方がベテランなのに、だ。

それだけ本気でやっていることが伝わる。そして私たちはそれだけ本気でやっていきたいんだ、というメッセージも感じる。

その辺のスタンスを含めてこの番組が好きなのだ。

ちなみに、超個人的な意見を言うと、今放送されている時点で推している応募者がいる。

G:ntという20歳のラッパー。声と雰囲気がとにかくいい。顔もかっこいい。応募動画の後半のラップは瞬きが出来なくなってしまうほど衝撃的だった。

他にもすごい方がたくさんいた。というか、すごい方しかいなかった。

G:nt、売れてほしい。優勝してくれてもいいけど、売れると300万以上の価値が手に入るというのは過去の出演者が実証済みだ。

ラップに限らず、この世界には才能があるのにまた世に出ていないという事例が腐るほど転がっているのだと悟った。それがふとしたきっかけで…。

最後まで読んでいただきありがとうございます。

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