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乙武さんに聞いてみたい、FACT LOGICALに疑問がある時の対処法

それって、ちょっと違うと思うんですけど、、、
と、疑問をストレートに相手にぶつける度、痛い目にあってばかりのいっぴき羊です。

なので、この記事を書き始めるまでに、予想外に時間が掛かってしまいました。。。

人気のYouTubeチャンネル、日経テレ東大学の動画内での、これまた人気の多方面でご活躍されている早稲田大学大学院ビジネススクールの入山教授のちょっとしたヒトコトへの疑問なので、スルーした方がいいのかなぁとも思うんですが、、、

先日の記事に書いた、「学ぶ内容を鵜呑みにしないこと」の例として、参考になるのではないかと思うし、

MCとして同席されている乙武さんは、なんとなく、肩書きの無い私が疑問をぶつけても、許してくれそうな気がするので、

タイトルで乙武さんに呼びかけることで不安を和らげて、
勇気をもって書いてみます!

私が気になったのは、

3:58
でも、 欧米行ったらみんな宗教、ねぇ、入ってるじゃないですか
                                                                                                    入山章栄教授

【宗教法人経営】旧統一教会・創価学会が注目される中、檀家制度の崩壊!
収入減の“仏教”ビジネス術を大激論!|FACT LOGICAL Season2

というヒトコト。

欧米に長く住んでいる方々は、いや、それって、ちょっと違うんじゃない?と思われたと思います。

ここでいう欧米とは、ヨーロッパの先進国やアメリカに、カナダやオーストラリア、ニュージーランドを含めたものだと、勝手に考えている、ニュージーランド在住26年のいっぴき羊です。


この動画のメイントピックは、日本国内における宗教の話だし、この動画に続く、トーク後半の動画では、特定の宗教への信仰を持たない「SBNR (Spiritual But Not Religious)」層の人たちが増えていることに触れられているので、入山教授の冒頭の言葉は、気にする必要がないようにも思えます。

トーク後半の動画のタイトルには、下記のように、「世界で増加する無宗教化」という言葉も含まれています。

【京都本願寺トップvs東大卒僧侶】寺の改革論!世界で増加する無宗教化の中で顧客を増やす方法!|FACT LOGICAL Season2


それでも、深い意図を持たずに発せられたように思える入山教授の冒頭の言葉が、「欧米ではほとんどの人が宗教に入っている」という概念を、教授の言葉を鵜呑みにしてしまうであろう多くの視聴者に、FACT LOGICALを通じて広めてしまうように思えて、気になってしょうがないんです。


欧米の主要国のNo Religionの割合を、ざっくりと円グラフにしてみると、こんな感じです。イタリアを除けば、薄いブルーの割合が、「欧米ではほとんどの人が宗教に入っている」とは言えないほど、増えてきているように思えませんか?

No Religion(※アメリカはUnaffiliated)という人の割合は、
アメリカは29%(2022年)、
カナダは34.6%(2021年)、
フランスは39.6%(2016年)、
ドイツは42%(2021年)、
イタリアは11.6%(2020年)、
イギリスは37.2%(2021年)
です。


いっぴき羊が暮らすニュージーランドに至っては、No religionは、48.19%(2018年)です。
2006年、2013年、2018年と、データを見ていくと、No Religionの割合が増えていることが分かります。No Religionを「無宗教という宗教」と考えると、既に、無宗教であることが、宗教的多数派になったことが分かります。

Stats NZ(ニュージーランド統計局)からいっぴき羊が直接データをダウンロードして算出したものですが、Wikipediaでは、No Religionは48.6%(2018年)とする記述も見かけました。
調整を行わず、そのまま算出したので、総和が100%になっていません。

勿論、これらのデータは全体数で、人種や出生国別にデータを比較すると、状況は違って来たりします。

「欧米ではほとんどの人が宗教に入っている」というヒトコトに含まれている「ほとんどの人」が、特定の人種や、その国で生まれた人限定(移民人口を排除)といった限られたグループ内での「ほとんどの人」を指しているなら、入山教授のヒトコトは、正しいのかも知れません。

私にとっての「ほとんどの人」は、全ての人を含めた状態でのほとんどの人なので、私には違和感があるだけなのかも知れません。


先日の記事でもご紹介しましたが、下記の有名なTED Talkの中で、ギャップマインダー財団のハンス・ロスリング教授と息子のオーラ・ロスリングさんが指摘しているように、教える立場にある人や、メディアを通じて情報を発信する立場にある人たちが持つ、古い世界観や無意識の先入観や偏見が、その人たちが悪意無く発した情報に含まれていて、その情報を鵜呑みにしてしまう人たちの中に、歪んだ世界観を作り上げてしまうのではないかと、私も思います。



そう考えると、入山教授のヒトコトは、スルーしてはいけないと思ったんです。


こういう時って、どう対処するのが一番良いのでしょうか。
実は、今回だけでなく、時々、ん?と思うことがあります、、、。

世界に認めてもらえない凡才のいっぴき羊が、直接問い合わせをしても良いのか。問い合わせをするより、こうやって、誰も読まないかも知れないnoteに、とりあえず疑問を書き綴っておく方がいいのか。

それとも、私がITのディプロマを取得した時に講師から学んだように、どんな情報も、たとえ、それがFACT LOGICALという番組で語られている内容であっても、信頼出来そうな人からの情報であっても、鵜呑みにしないという習慣を、誰もが持てるように、各個人のファクトチェック技術のレベルが上がるような取り組みを、別途していくべきなのか。

FACT LOGICALに疑問がある時の対処法を、

乙武さんに聞いてみたい!


最後に、自分自身への反省も込めて敢えて書くなら、
多様性を大切にしたいとか、格差を無くしたいと言っている本人(いっぴき羊を含む)が、悪意なく、良かれと思って、古い概念や間違った概念を、周囲にバラまいていることがあるようです。

そういったつかみどころのない概念は、その情報を鵜呑みにしてしまう人間の視聴者だけじゃなくて、ここ数年、インターネット上のありとあらゆる情報が活用されてしまうデータサイエンスの世界にも、影響を与えているように思います。すべての情報発信者が、意識的に気を付けるようにしないと、AI技術やアルゴリズムの中に、間違った概念を作り上げてしまうことがあります。そして、そこからのアウトプットが、これまたインターネット上での情報発信者側に影響を与えることで、負のスパイラルに陥って、より歪んだ世界観を、あちらこちらに作り上げてしまっているような気がします。

約5年前にデータサイエンスについて学んだ頃から、そういったことが、ずっと気になっているんですが、どこから手を付けたら良いのか、実は、途方にくれているいっぴき羊です。

何度痛い目にあっても諦めず、それって、ちょっと違うんじゃないかと疑問に思った時は、勇気を持って、声を上げ続けることが大切なのかな?

ということで、この記事を書いてみました。


いっぴき羊が書いていることに対して、それって、ちょっと違うんじゃないかと疑問に思うことがある方は、お気軽にコメントして下さいませ。
全く違うとか、ちょっと違うという意見も、凄く似ているとか、ちょっと似ているという意見も、どんな意見も大歓迎です!



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