#1 これから「学び直し」を始める人に伝えたい、「学び続け」人生で学んだ三つの事
日本経済新聞とnoteの共同の連続お題企画「#私の学び直し」へ応募する為に締め切りギリギリに駆け込み投稿した:
老害を、老益に変える「学び直し」というより、「学び足し」&「学び続け」
と、その補足記事として書いた:
趣味は就活の20代、趣味は学びの50代、その”かれい”なる転職歴と学び歴から気づいたことは?
に続く「学び直し」関連投稿第三弾です。
学びを繰り返す中で学んだ、全ての学びに共通する大切な事を三つ、具体的な例を挙げながらご紹介したいと思います。
年齢や学びの内容に関係なく、どんな学びにも役立つと思います。
1.学ぶ内容を鵜呑みにしないこと
これは、Internet Technologyのディプロマを取得した際に、講師の一人から学んだことです。
結構、早い段階の授業で、自分たち講師から教えられることを、鵜呑みにしないようにと言われました。
えっ、教える立場の先生が、間違ったことを教えてるかもしれないって、どういうこと?と、驚いたのを覚えています。
サーバー管理やLAN環境のネットワーク構築、Webデザインやプログラミング、プロジェクトマネージメントという盛沢山な内容のディプロマだったんですが、その講師は、確か、ネットワーク構築分野の担当だったと記憶しています。
その講師曰く、テクノロジーは常に進化していて、今日の最新技術が、明日も正しいとは限らない。自分たち講師の知識が、今現在、そして明日以降も正しい知識だとは限らないと。だから、自分自身で、必ず、教えられた情報が、今現在も正しいものなのか、常に確認するようにと。そして、ネットワーク構築は勿論、それ以外のWebデザインやプログラミング等でも、更新されている情報や、より良いやり方を見つけた場合には、クラス全体とシェアするようにと。
その講師が言った通り、サーバー管理やネットワーク構築も、配布されたテキストに書いてある方法より、もっと効率の良い方法が出てきていたり、HTMLやJavaScriptやASP(Active Server Pages)等、当時のプログラミング言語も、日々バージョンアップが行われていたりして、記述方法やコーディングのフォーマットが変わったりしていました。
ネット上で調べものをする際に、英語だけでなく、日本語の情報も検索することが出来た私は、他の人とは違った情報を見つけることもあって、そういった情報を、講師やクラスメートとシェアしていました。ちなみに、クラスでアジア系は私だけで、私以外は、全員がニュージーランドで生まれ育った人たちでした。
この時に身に付いた、学びの内容を自分でも確認する癖は、それ以降の学びでも、日常生活でも、とても役に立っています。
「学ぶ内容を鵜呑みにしないこと」を学んでいたお陰で、ファクトチェックという言葉を、メディア等で頻繁に耳にするようになる前から、ファクトチェックを自分で行う癖がついていました。
間違いに気づいてその間違いを指摘すると、歓迎されるどころか、どんなにやんわりと指摘しても、痛いしっぺ返しを食うことの方が多い気もしますが、、、それでも、間違っている情報に自分で気づけることは、とても大切だと思います。
私が好きなTEDスピーカーの一人に、スウェーデンの医師で、大学教授の
ハンス・ロスリングさんがいます。独特の語り口調で、面白可笑しく、楽しく、正しいデータに基づいた情報を分かり易く伝えて下さっています。残念ながら、2017年に亡くなられてしまいましたが、彼が息子さんたちと設立した、「事実に基づいた世界観」を促進する為の「ギャップマインダー財団」の活動は、現在も続いています。
私の大好きな下記のTEDトーク(字幕の選択肢に日本語もあり)の中で、トークの後半に登場する息子のオーラさんが、こう指摘しています。
これは、日本の先生たちにも当てはまるんじゃないかと思います。確かに、先生たちは、先生たち自身が学校で学んだ当時の古い世界観で生徒たちに教えているだろうし、教科書等は古いままだろうし、世界の変化に合わせて常に教材を最新のものにしておくなんて無理だろうし、、、。それに、先生たちはそれぞれ、無意識のうちに、何らかの先入観や偏見等を必ず持っているだろうし、、、。先生たちだけじゃなくて、例えば、会社の上司が部下を指導する際や、お父さんやお母さんたちが子育てをする際にも言える事かも。
YouTubeではなく、TEDのサイトでトークを見たい方は、下記リンクから。
実際に、私が経験した例を挙げると、、、
Information and Library Studiesのディプロマを取得した時のこと。
必須科目は、図書館関連のものばかりだったんですが、選択科目の中に、Writing for the Webという科目があったので、選択しました。
Internet Technologyのディプロマを取得して以降、10年以上、SEOも含め、実際にWebデザインやWebコンテンツの仕事をした経験があったので、学ぶ必要は無いかなと思ったものの、英語でWriting for the Webの単位を取得したという実績は、日本向けに英語によるWeb関連の仕事をする時に、役に立つのではないかと思ったんです。
Google Danceが始まった頃(2002年?)には、自分で運営しているWebサイトもいくつかあって、Trial and Errorで試行錯誤しながら、Google Danceの度に修正を加え、SEOの実践技術を磨いていました。なので、既に知っている内容のおさらいをするような気持ちで、この科目を受講していました。
(注…日本では、検索の度に順位が変わることをグーグルダンスと言ったりしたみたいですが、私や私の周囲のWeb関連の仕事をしていた人たちは、major index updateが行われて、Page Rankや検索順位を決める要素の優先順位やアルゴリズムが変わることを、Google Danceと呼んでいました。)
Writing for the Webの講師や、提出課題の採点担当者は、何年も前にITの現場での仕事から教育の仕事へと移った方々なのかなという印象を受けました。以前は重要だったけれど、もう重要度が下がってしまったSEOのテクニックを紹介されていたり、既にモバイルファーストという考え方への移行が始まっていたのに、モバイル表示についてはあまり考慮されていないみたいでした。
提出課題としてDEMOサイトを作成した時に、正しい評価をして貰えなかったので、私が実際に運営サイトで試している最新のSEOの経験から、コンテンツの書き方やレイアウト、リンクの仕方等を最適化して、DEMOサイトを作成した旨、説明してみたのですが、、、やんわりと伝える努力はしたものの、教えている内容が古いと言っているのと同じことで、、、気分を害されたのか、より評価を下げることになった気がします。
何も言わず、講師や採点担当者の言うままを受け入れ、講師や採点担当者が満足する回答をして、高成績を狙うことの方が簡単という気もします。が、SEOの知識を全く持たないまま受講した生徒さんは、間違った情報を学んでしまうことなります。聞く耳を持ってもらえるかどうかは別として、疑問に思ったことを指摘しないで放っておくことは、私には出来ませんでした。
もう一つ、テレ東大学の動画で見つけた例もご紹介しようと思ったのですが、長くなってしまったので、下記、別記事に書きました。
興味のある方は、ご一読下さいませ。
2.自分の価値観を大切にすること
3.他の人と自分を比べないこと
私が学びで大切だと思った三つのこと、これらの全てに共通しているのは、他の人と違うことを恐れないということです。
「学び直し」や「学び足し」、「学び続け」で、他の人とは違う知識や技術や経験を重ねていくと、他の人とは考え方が違ってくるのは当然のこと。
違うからこそ、他の人とは違うクリエイティブなアイデアを思いついたり、他の人が気づけない問題に気づいたり、誰も見つけることが出来なかった問題の解決法を見つけることが出来たりするんです。
他の人と違うことを恐れず、学び続けるあなたを、いっぴき羊は応援しています!
三つのこと、それぞれを別記事にして、「学び直し」としてマガジンにまとめようと思います。とりあえず、一つ目を書き終わったところで、公開しておきます。現在、二つ目まで公開済み。
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