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ChatGPTの海外ニュース(英語)を集めてみました その1

先日、下記のnoteイベントに参加したというか、アーカイブ公開中の動画を拝見させていただいたので、ChatGPTについて、何本か記事を書いてみることにしました。

まず最初に、日本のChatGPTに対する反応と、英語圏のChatGPTに対する反応に、違いはあるのかないのか、ChatGPTに関する海外の英語ニュースを集めてみました。

※過去一か月間のChatGPTに関するニュース記事を検索したんですが、結果の上位に表示されたもので、いっぴき羊が面白そぉ~♪と思ったものは、過去一週間以内の日付のものがほとんどでした。

順不同、、、とはいうものの、ニュージーランドのメディアの記事を最初にもってきてます。はい、NZ在住四半世紀以上、えこひいきというか、視点が多少は偏っているかも。ご了承下さいませ。

noteイベントの動画の中で、英語が有利という話が出てきて、いっぴき羊は「むむむっ」と思っていたんですが、そんな言語に関する話題が、
記事(2023年2月10日)になっていました。
ニュージーランドのMassey UniversityのSenior Lecturer、Collin Bjorkさんが書かれているんですが、より一般的でない、less commonなものが、排除されていく問題に触れられています。

Collin Bjork (Senior Lecturer, Massey University wrote:
In other words, without meaning as its guide, ChatGPT responds to queries by relying on context clues, stylistic structures, writing forms, linguistic patterns and word frequency.

This functionality means that, by default, ChatGPT perpetuates dominant modes of writing and language use while sidelining less common ones.

https://theconversation.com/chatgpt-threatens-language-diversity-more-needs-to-be-done-to-protect-our-differences-in-the-age-of-ai-198878

ニュージーランドには、先住民のマオリ語の使用が学校等で禁止されたという過去があります。その当時、そしてそれから現代に至るまで、必然的に、英語を話すヨーロッパからの移民が、どんな場面でも有利になりました。
この記事では、言語の違いだけでなく、例えば、同じ英語であっても、人種や地域等で異なる訛りの英語がある中で、ChatGPTで特定の言語データが排除されてしまうことになったり、言語や訛りによる格差が生まれたりするのではないかということが指摘されています。
noteイベントの動画では、今後、英語が有利になる可能性が強調されていたように感じたいっぴき羊です。が、ある特定の言語や、ある特定の訛りのある言語を話す人たちに有利となるシステムは、利用者がそのシステムに合わせるのではなく、そのシステムを変えていくべきだと、いっぴき羊は考えます。この記事、興味のある方は、じっくり読んでみて下さい。


The Spinoffという、Aotearoa(ニュージーランド)の日刊メディアのStaff WriterであるShanti Mathiasさんが、ニュージーランドの大学関係者にChatGPTについて取材した内容をまとめた記事(2023年2月8日)です。
今月、新学年が始まるニュージーランドの大学が、生徒が不正にChatGPTを使う可能性に備えて、どういう対応を検討しているのか等が書かれています。
ChatGPTが登場する前の時点で、既に、ネット上のいろんなツールを活用した不正問題は起きていたそうで、そういった不正の事例や、それに対する大学側の対応等も、興味深いです。
大学も使用を許可している電卓やスペル&文法チェックのツールと、ChatGPTは何が違うのか?そういった視点や、最初に紹介した記事でも触れた、言語の不平等さにも通じる「Will AI make everyone sound like white men?」という切り口で書かれた部分も、ChatGPTが格差社会を可視化することになるのかも?と思ってしまいました。
noteイベントの動画では、英語と日本語の格差に対する懸念でしたが、ここでは、今後、無料版と有料版での格差が生まれる可能性も指摘されています。


Mike O'Donnellさんによるオピニオン記事(2023年2月11日)です。
ChatGPTについての下記の説明が、とても上手くまとまっているなと思いました。

Mike O'Donnell wrote:
Chat Generative Pre Trained Transformer (ChatGPT) was built by United States artificial intelligence research company OpenAI and has quickly gathered global acclaim for its remarkable responsiveness and insightful answers to questions.

Think of it as a cross between an encyclopaedia, the Google search engine and a writing tutor with the personality of Hugh Lawrie, and you start to get a feel for ChatGPT. You can ask it to deliver a haiku on the subject of burning dumpsters floating down a river, and it will do so in about 5 seconds flat.

https://www.stuff.co.nz/business/opinion-analysis/300803172/chat-gpt-is-like-a-cross-between-an-encyclopaedia-google-and-a-witty-writing-tutor

引用部分内に出てくる俳句の例以外にも、エッセイを書かせてみた例とか、ご自身が、クリスマス前とこの記事を書いた前日に、まったく同じ質問をChatGPTにしてみた例などが紹介されています。Googleの反応等も盛り込まれています。
記事全体の文章も上手いっ!
でも何より、いっぴき羊が興味深いと思ったのは、記事の最後の辺りで触れられているリスクについて。
2017年にデータサイエンスを学んだものの、その分野の仕事に進むことを躊躇してしまったいっぴき羊の懸念とも共通するものがある気がします。
気になった方は、是非ぜひ、リンク先記事を読んでみて下さい。


以上、いっぴき羊の目に留まった、ChatGPTに関する英語の記事をいくつかまとめてご紹介しました~~~のはずが、三つの記事をご紹介した時点で、既に長くなり過ぎてしまったので、分割することにしました。

下記、すべての記事をご紹介した後にと、締めの部分を先に書いていたのですが、、、とりあえず、ここに記載しておきます。

結局、ChatGPTは、意味を切り離した単なる言葉を統計的に処理して出力しているだけなんですよね。重要なのは、利用する人間が、どう活用するか。
事実を何も知らない人たちが、最も効果的に相手を攻撃するのに適していると判断された言葉を並べて、コメント欄等で炎上が起こるのと共通点があるのかも知れません。心を持たずに「入力」された言葉が、その言葉を向けられた相手の気持ちなんてお構いなしに「出力」されたものを、適切に処理する方法を、私たちは学ぶ必要があるのかも知れません。

あと、ChatGPTの原動力となるデータセットの偏りを少しでも減らす為に、いっぴき羊は、これからも、広島弁や、日本やニュージーランドやフィジーの訛りがある英語で、より一般的でない文章を書き続けます!


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