晴耕雨読、曇映画
今日は朝から雲行きが怪しかった。
もちろん、天気が曇っていたこともあります。
朝から眠くて眠くて仕方がないし、
頭や体の節々が「低気圧ー!」って騒いでいる感じで痛みました。
しかも、今日会うはずだった友達が体調を崩したとの連絡が。
急に予定がすっからかんになりました。
時間ができたので、何となく映画を見に行こうと調べていると、
新宿武蔵野館で見たい映画を発見。
開演まで残り1時間ちょっと。
朝食もそこそこに飛び出しました。
『ヒトラーのための虐殺会議』
結局、上映開始5分前に滑り込みで入ることができました。
昨日記事で書いたことを意識しすぎるあまり、席はJの8番を確保。
今日観に行ったのは『ヒトラーのための虐殺会議』。
この映画はタイトルの通り、ナチスドイツがユダヤ人問題の「最終解決」を決定した会議、「ヴェンゼー会議」を扱っています。
このnoteは映画批評ではなく、あくまで日記なので、
私が観て感じたことだけ記しておきます。
既にホロコーストが始まっている時代の話だったので、悲惨な映像や描写が出てくるかと思っていましたが、そのようなシーンは全くありません。
静かな一室で、ただ淡々と会議が進んでいく。
ボーッと観ていたら、ラジオのように聞き流せてしまうような感じ。
でも、議論の内容は「ユダヤ人をいかに低コストで効率良く処理できるのか」。
感情を帯びない会議の中で、とんでもないことが決定しようとしている。
それに気づいた時、唐突にものすごい恐怖に襲われました。
作中では、決定がなされるまでの腹の探り合い、忖度の様子が描かれています。偉いおじさんたちが自分の既得権益のために結託し、批判し、忖度するのはどの時代も同じ。ただ、積極的にホロコーストを進めている者の中に、第一次世界大戦を知らない若者が多いことに驚きました。
過去の過ちを見ず知らずの私のような若者は、次の過ちに加担する危険性がある、のかもしれません。
COTEN RADIOで振り返る
複雑な思いを抱えたまま、あっという間に112分が過ぎました。
正直「すっごく面白かった!さあ昼ごはん!」と気持ちを切り替えられるような映画じゃなかった。
だからと言って、一人で見に来てしまったから、
この気持ちは自分で消化しなければなりません。
近くのカフェに入り、ぼんやり公式HPを眺めていると、
COTEN RADIOが2019年にアップしたPodcastを発見しました。
「誰かとこの気持ちを共有したい」という気持ちもあり、
何となく聞き始めてみると、面白いし、わかりやすい。
この番組は歴史を楽しく学べるように作られているのが聞いているとわかりますが、垣間見える「どうしても伝えたいポイント」に触れられた瞬間がすごく良い。
ホロコーストは人間が成したとは思えないほど残酷で、
正直受け止めるのは苦しい。心も持っていかれます。
でもしっかりと目を向けて、
そして簡単に「わかった」と思ってはいけないこと。
当時の映像や書籍に触れて、自分の心の深いところに刻んでおくことが大事だと、改めて感じました。
予定がなくなってしまった。丸一日。
低気圧にやられて元気に出かけたくもない。
かといって雨が土砂降りなわけでもないから、折角の丸一日の休みを無駄にはしたくない。
見たかった映画だったとはいえ、曇りだったから、映画館に向かって飛び出していけたんだと思います。
気圧は恨めしいが、天気に感謝。
これからも、晴耕雨読、曇映画。
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