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長腓骨筋の触診

前回から足部の安定性に寄与する筋について、機能解剖、触診を整理しています。前回は特に重要視されている後脛骨筋について整理してみました。整理するほど重要性が理解できましたね。
臨床1年目の教科書
今回も臨床で足部の安定性を評価し、アプローチする際に欠かせない長腓骨筋についてです。

1 触れることの意義

足部には内側縦アーチ、外側縦アーチ、横アーチの3つアーチが存在しています。その中で長腓骨筋が関わるのが外側縦アーチです。

足部のアーチとなると内側縦アーチが注目されますが、外側縦アーチと一緒に見ることが重要です。
この内外側の縦アーチがしっかりと安定することで得られるのがトラス構造とウィンドラス機構です。
トラス構造とは、アーチを構成する伸縮しない底辺以外の2辺を構成する骨、関節、靱帯と伸縮する足底腱膜が底辺の三角形を指します。この構造は足部が荷重を受けると足底腱膜が遠心性に伸張することで、アーチを低下させる現象 であり、歩行周期における立脚初期の踵接地から立脚中期にかけ作用し、足部接地時の衝撃緩和や立脚中期の合理的な荷重の分散と吸収を担っています

ウィンドラス機構は、歩行時MP関節が背屈することにより足底腱膜が引っ張られます。引っ張られた足底腱膜は縮もうとするので、この時に指のつけ根で地面を蹴るように働きます。

このトラス構造、ウィンドラス機構を働かすためにも、内外側の縦アーチが安定していることが重要です。
今回テーマとしている外側縦アーチは以下のように構成されます。
【骨】
踵骨ー立方骨ー舟状骨ー第5中足骨
【筋】
長腓骨筋:踵骨を持ち上げる
短腓骨筋:第5中足骨頭を引く
小趾外転筋
今回のテーマである長腓骨筋は外側縦アーチを形成するための重要な筋となっています。

2 特徴

なぜ長腓骨筋が外側縦アーチに関連するのか?を理解するために走行を確認しましょう。
【起始】
脛骨外側顆、腓骨頭、腓骨外側面 
【停止】
内側楔状骨、第1中足骨底

この走行を確認することで、収縮すると踵骨を持ち上げることがイメージしやすくなります。

3 実際の触診方法

では、実際に触れていきましょう。
① 腓骨頭を確認 
② 末梢方向に指を動かす
③ 足部の回内にて収縮を確認

4 まとめ

触診をする際には機能解剖を一緒に確認し、その機能が生活でどのような場面で利用されているのか?まで整理してみましょう。
それにより、なぜ触診しないといけないのか?が理解できます。
ぜひ1度整理してみてください。
最後まで読んでいただきありがとうございました。最後まで読んでいただきありとうございました。

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