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青春軌跡②

美波は、光と青葉が両想いだと知って、ショックを受けた。美波は光のことが好きだった。でも、光は自分のことを友達としか思っていなかった。美波は光に告白したときのことを思い出した。

「光、私、あなたのことが好きなんです。」

「美波、ごめん。俺、青葉のことが好きなんだ。」

「そうなんですか……」

「美波、友達としては大切に思ってるよ。だから、これからも仲良くしてほしい。」

「うん、わかりました。」

美波は笑顔を作って、光に答えた。でも、心の中では涙があふれていた。美波は光に振られたことを誰にも言えなかった。だから、青葉にも光にも、普通に接し続けた。でも、それは辛かった。美波は自分の気持ちを抑えることができなかった。

ある日、美波は学校で偶然、光と青葉がキスをしているところを見てしまった。美波はその光景に、悲しみと嫉妬と怒りが入り混じった。美波は思わず声を上げた。

「やめて!」

光と青葉は驚いて、美波の方を見た。美波は涙を流しながら、光に詰め寄った。

「光、どうして?私のことはどうなるの?私の気持ちなんて、どうでもいいの?」

「美波、落ち着いて。俺は君には友達としてしか……」

「友達としてしかないって、それだけ?私はあなたのことが好きなのに、それだけ?」

「美波、ごめん。でも、俺は青葉のことが好きなんだ。青葉と一緒にいたいんだ。」

「青葉、青葉、青葉……いつも青葉のことばかり!私のことはどうでもいいの?私のことは見えないの?」

「美波、そんなことないよ。君のことは大切に思ってるよ。」

「嘘!嘘つき!あなたは私のことなんて、何もわかってない!」

美波は光の胸を叩いた。光は美波をなだめようとしたが、美波は光の手を振り払った。そして、青葉に向かって、憎しみのこもった声で言った。

「青葉、あなたも嫌い!あなたのせいで、光は私のことを見てくれない!あなたのせいで、私は不幸になった!あなたは私の幸せを奪った!」

「美波、そんなこと言わないで。私はあなたのことを友達だと思ってた。私はあなたの幸せを願ってた。」

「友達?友達なら、私の好きな人を奪わないで!友達なら、私の気持ちを考えて!友達なら、私に嘘をつかないで!」

「嘘?私は嘘なんてついてないよ。私は光のことが好きだって、正直に言っただけだよ。」

「正直に言っただけ?それがどれだけ私を傷つけたか、わかってるの?あなたは私のことをなんだと思ってるの?」

「美波、ごめん。私は美波を傷つけたくなかった。私は美波と仲良くしたかった。大切に思ってた。」

「大切に思ってた?それがどうしたの?あなたは私のことを大切に思ってるなら、光を私に譲って!あなたは私のことを大切に思ってるなら、私と一緒にいて!あなたは私のことを大切に思ってるなら、私を好きになって!」

「美波、そんなこと言わないで。私は光のことを好きなんだ。私は光と一緒にいたいんだ。私は光を愛してるんだ。」

「愛してる?愛してるって、それがどれだけ私を苦しめるか、わかってるの?あなたは私のことを苦しめるのが楽しいの?あなたは私のことを憎むのが好きなの?」

「美波、そんなことないよ。美波のことを苦しめるのは嫌だよ。憎むのは嫌だよ。美波のことを……」

「やめて!もう聞きたくない!もうあなたの顔も声も見たくない!もうあなたのことなんて、何も感じない!」

美波はそう叫んで、走り去った。光と青葉は美波の後を追おうとしたが、美波は振り返らなかった。美波は自分の心を閉ざした。美波は光と青葉に対する想いを捨てた。

美波は恋を終わらせた。

それからまもなく美波は、凌と付き合うことにした。
美波は、凌のことを好きになったわけではなかった。美波は、凌のことを利用して、光と青葉のことを忘れようとした。
美波は、凌のことを傷つけるつもりだった。
でも、美波は、凌のことを知るうちに、少しずつ変わっていった。
美波は、凌の優しさに触れ、凌の笑顔に癒された。凌の真剣さに感動し、尊敬した。

美波は、凌のことを愛した。

凌は、美波と付き合うことになって、幸せだった。
凌は、美波のことがずっと好きだった。凌は、美波のことを諦めなかった。美波のことを守ろうとした。凌は、美波のことを幸せにしようとした。

凌は、美波のことを愛した。

光と青葉は、美波と凌のことを祝福した。

しばらくして4人は高校を卒業した。
仲間たちと別れを告げた。
美波と凌、光と青葉は、新しい道に向かった。

終わり

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