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イライラする時に考えられる病3選



イライラする症状は、さまざまな病気の可能性がありますが、代表的なものとしては以下の3つが挙げられます。

  1. うつ病

  2. 双極性障害

  3. 統合失調症

うつ病、双極性障害、統合失調症の違いとは?

うつ病、双極性障害、統合失調症は、精神疾患の代表的な病気です。しかし、それぞれの病気の特徴や原因、治療法は異なります。ここでは、それぞれの病気について簡単に説明します。

うつ病

うつ病は、気分が強く落ち込み憂うつになる、やる気が出ないなどの精神的な症状のほか、眠れない、疲れやすい、体がだるいといった身体的な症状が現れることのある病気です1。気分障害の一つで、生涯で1度はうつになる人は6.5%いると言われています。
うつ病の原因は、ストレスや心理的な背景、遺伝的な要因、脳内の神経伝達物質のバランスの乱れなどが関係していると考えられています。うつ病の治療法は、抗うつ薬や心理療法、日常生活の改善などがあります。

双極性障害

双極性障害は、うつ病とともに、ある期間続く気分の変調により、苦痛を感じたり社会生活に支障を来す気分障害とされています。以前は「躁うつ病」と呼ばれていました。有病率は1%といわれています。
双極性障害の症状は、うつ状態と躁状態をある期間ごとに繰り返すものです3。躁状態のときは、気分の高揚、考えの飛躍、過度の自信、楽観的な言動、抑制できない感情、快楽の追求などの症状が出現します。うつ状態のときの症状は、気分の沈み、「楽しさ」の消失、意欲の減退、集中力の低下、いらいら感、「死」を考えるほどの自責とマイナス思考などです。
双極性障害の原因は不明ですが、脳機能の変化ではないかと考えられています。双極性障害の治療法は、気分安定薬という薬剤を使用します。気分安定薬の中でも炭酸リチウムは長年使われており、双極性障害の第一選択薬です。

統合失調症

統合失調症は、現実とのつながりの喪失(精神病)、幻覚(通常は幻聴)、妄想(誤った強い思い込み)、異常な思考や行動、感情表現の減少、意欲の低下、精神機能(認知機能)の低下、日常生活(仕事、対人関係、身の回りの管理など)の問題を特徴とする精神障害です。青年期以降に後天的に発症し、服薬などの治療をしないと症状は徐々に悪化または再発していく特徴があります。日本では100万人以上の人が統合失調症にかかっており、世界各国の報告によると100人に1人弱がかかるという比較的頻度の高い病気であると考えられています。
統合失調症の原因は、遺伝的な要因、脳の発達障害、脳内の神経伝達物質のバランスの乱れ、ストレスなどが関係していると考えられています4。統合失調症の治療法は、抗精神病薬という薬剤を使用します4。抗精神病薬は、脳内物質のドーパミンの働きを弱めることにより、精神病症状や陽性症状(幻覚や妄想など)を改善する効果があります。

まとめ

・うつ病、双極性障害、統合失調症は、精神疾患の代表的な病気である。
・それぞれの病気の特徴や原因、治療法は異なる。
・うつ病は、気分が落ち込んだり、無気力になったりする病気で、抗うつ薬や心理療法などが治療法である。
・双極性障害は、気分が高揚したり、沈んだりする病気で、気分安定薬などが治療法である。
・統合失調症は、現実と区別がつかなくなる病気で、抗精神病薬などが治療法である。

これらの病気にかかっている人は、自分の状態を客観的に判断できないことが多いので、周りの人のサポートが必要です。周りの人は、病気に対する理解と共感を持ち、適切な医療機関への受診を促したり、治療の継続を支えたりすることが大切です。

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