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青春軌跡①
「青葉、今日も練習お疲れさま。」
光が青葉に笑顔で声をかけた。二人は幼馴染で、共にバスケ部に所属していた。高校3年生になっても、仲は変わらなかった。いつも一緒に帰ったり、勉強したり、遊んだりしていた。
「うん、お疲れさま。」
青葉も笑顔で返した。光のことが好きだという気持ちは、ずっと隠していた。光は自分のことをただの友達だと思っているだろうし、告白したら関係が壊れるかもしれないと思っていた。だから、青葉は素直になれなかった。
「ねえ、青葉。」
光が急に真剣な顔になった。青葉は驚いて光を見た。
「な、なに?」
「実はさ、俺、誰かに告白されたんだ。」
「えっ!?」
青葉は信じられないという表情をした。光は誰に告白されたのだろう。青葉の心はざわめいた。
「誰に?」
「美波。」
「美波?」
青葉は美波の名前を聞いて、思わず声を上げた。美波は青葉のクラスメイトで、光のことが好きだという噂があった。美波はとても可愛くて、成績も良くて、人気もあった。青葉は美波とは仲が良かったが、光のことを好きだと知っていたから、少し距離を置いていた。
「どうしたの?美波のこと、嫌いなの?」
「嫌いじゃないけど……」
「じゃあ、付き合うの?」
「……」
光は答えなかった。青葉は光の顔を見て、胸が痛んだ。光は美波のことを好きなのだろうか。それとも、迷っているのだろうか。青葉は自分の気持ちを伝えたいと思った。でも、それはもう遅すぎるのかもしれないと思った。
「青葉、ごめん。俺、まだ答えを出してないんだ。」
「え?」
「美波には、もう少し考えさせてほしいと言ったんだ。」
「そうなの?」
「うん。だって、俺、青葉のことが……」
光は言いかけて、止まった。青葉は光の言葉に期待と不安が入り混じった。光は青葉のことがどうなのだろう。好きなのだろうか。それとも、友達以上には思っていないのだろうか。
「青葉のことが、なに?」
青葉は勇気を出して、光に問いかけた。光は青葉の目を見て、深呼吸した。
「青葉のことが、好きなんだ。」
「……」
青葉は光の告白に、驚きと喜びと戸惑いが入り混じった。光は自分のことを好きだったのか。それなら、なぜ美波に告白されたときに、すぐに断らなかったのか。青葉は光の気持ちを信じられるのだろうか。
「青葉、俺のこと、どう思ってる?」
「私は……」
青葉は光のことを好きだと言いたかった。でも、美波のことを思うと、罪悪感が湧いた。美波は自分の友達だった。美波の気持ちを踏みにじるようなことはできないと思った。青葉は光と美波の間で、揺れ動いた。
「私は……」
青葉はついに、決断した。
「私は……光のことが好きだ。」
青葉は勇気を出して、光に告白した。光は青葉の言葉に、驚きと喜びと安堵が入り混じった。光は青葉のことを好きだったのだ。それなら、美波に告白されたときに、すぐに断らなかったのか。光は青葉の気持ちを信じられるのだろうか。
「青葉、本当に?」
「うん、本当だよ。」
「ありがとう、青葉。俺も、青葉のことが好きだ。ずっと好きだった。」
「本当に?」
「うん、本当だよ。」
光は青葉に笑顔で答えた。そして、青葉の手を握った。青葉は光の手の温もりに、幸せを感じた。二人は互いに目を見つめた。そして、ゆっくりと顔を近づけた。
「青葉、光、おめでとう!」
突然、声が聞こえた。二人は驚いて、顔を離した。そこには、バスケ部の仲間たちが、拍手をしながら、集まっていた。
「えっ、みんな、なに?」
「なにって、二人のこと、見てたんだよ。」
「そうなの?」
「うん、そうなんだ。」
「でも、どうして?」
「だって、二人のこと、応援してたんだよ。」
「そうなの?」
「うん、そうなんだ。」
「みんな、ありがとう。」
「いえいえ、こちらこそ。」
仲間たちは、二人に笑顔で言った。そして、二人を囲んで、祝福の言葉をかけた。二人は、仲間たちの温かさに、感謝した。そして、再び手を握った。
「青葉、光、これからも、幸せにね。」
「ありがとう、みんな。」
「うん、ありがとう。」
二人は、仲間たちに笑顔で答えた。そして、互いに目を見つめた。二人は、これからも、一緒にいることを誓った。
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