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プロはAI、アルゴ、超高速コンピュータだから勝てっこない。素人は別次元で戦うのよ

昔はね、株を買うと紙の「株券」を発行してもらったんだよ。
証券会社の窓口でね。
 
売買するにはいちいち窓口まで出かけなくちゃいけないから面倒くさくて、
(電話でも注文できるけど心配だから窓口まで出かけていたよ)
一度買ったら数年とか10年とか株を持っているのが当たり前だったな。
 
それがいまや、株式市場で主流になってきているのが「超高速取引」。
High Frequency Tradeっていうんだよ。略してHFT。
高速コンピュータを使った取引のことで、
1秒間に数千回から1万回近く売買するんだって。
 

この高速システムの下に、
アルゴリズム(ルールに従ってコンピュータが自動売買するやつね)や
人工知能(AI)を組み込んでいるから、もう大変。
ニュースのヘッドラインが流れたとたん、アルゴリズムや人工知能(AI)が反応して、
100分の1秒とか、300分の1秒とかの超高速でコンピュータが自動売買するのよ。
 

そして個人投資家たちが後から買いに来て、多少でも株が値上がりしたら、
高速コンピュータはこんどは素早く売って、値上がりした分の差額を儲けるわけ。
1秒間に1万回も株取引しながら、薄い利ザヤを積み上げていくのね。
 

 
日本株の注文は約6割が「超高速取引」なんだって。
プロ(機関投資家)の取引は、これが基本になりつつあるってことだね。
 

NY証券取引所ではほとんどコンピュータが自動売買していて、
いまは立会い人がいないんだってよ。
人のいない静かな空間でコンピュータが動いているんだって。
 

こんな化け物を相手に個人投資家が勝てるわけないよね。
 

この化け物への危惧は、じつは参議院の財政金融委員会でも取り上げられたんだよ。

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