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「じゃがいも」のお寺話63 平和観音

北海道大観音 1989年
釜石大観音 1970年
仙台大観音 1991年
会津慈母大観音 1987年
高崎白衣大観音 1936年
東京湾観音 1961年
うさみ大観音 1982年
加賀大観音 1988年
救世慈母大観音 1973年
大本山小豆島大観音 1995年
大船観音 1960年

全てかは分からないですが、調べた限り日本に現存する大きな観音様は上になります。

高崎白衣大観音が突出して古く、1936年(昭和11年)は太平洋戦争の開戦前です。他は全て戦後に建立されました。
高崎白衣大観音は日清、日露、満州、日中から太平洋戦争まで間に高崎で創設された「歩兵第15連隊」という組織の戦没者慰霊供養を主目的として祀られた観音様です。

高崎白衣大観音以前にこのような大きさの仏像が祀られたかというと奈良や京都や鎌倉やその他の大仏になるでしょうか。
高崎白衣大観音は鉄筋コンクリート構造です。高崎白衣大観音が鉄筋コンクリート構造の40m超えくらいの大きさの現存仏像で1番古いと思います。

高崎白衣大観音の高さ約42mです。大船観音でも高さ約25mあります。そこまで高くなくても数mから10m程度の観音様に「平和観音」などの名をつけて平和を祈念した像は日本各地に祀られています。大谷の平和観音は石仏ですが有名かも知れません。大谷の平和観音は昭和29年の建立です。

昭和の歴史は戦争の歴史と言って良いのでしょう。平和を願い犠牲者の鎮魂を祈るためには庶民に寄り添ってくれる観音様が選ばれるのでしょう。民衆の自然な感情として多くの観音様が戦後に祀られていったのだと思います。

信仰心が薄れている現代でも、どこにも持って行き場のない犠牲者への想いはやはり観音様に託すしかないのだと思います。

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