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毎日お休みの日ならいいのに 子どもに伝えたいことシリーズ9

 夏の時期になり、夏休みを取る人も多くなってきているのではないかと思います。子どもたちも、夏休み期間に入っていると思いますが、将来子どもから「夏休みみたいに、毎日お休みの日ならいいのに」と言われたとき、どのように答えようか考えてみました。


確かにお休みは楽しい

 まず、確かにお休みは楽しいものです。普段は学校や仕事など決まったルールに合わせて活動する場所に行き、「やるべきこと」をメインに取り組んでいます。自分が選んだわけではない人たちと一緒に行動しなければならず、期限が決まっていてストレスを感じる勉強や仕事をやらなければなりません。
 しかし、お休みの時はそれらを一切しなくていいのです。自分が必要と思うまで眠ったり、スマホやゲームをしたり、買い物や遊びに行ったりと、癒しと快楽を求めて行動することが出来ます。楽しくないわけがありません。
 それならば、楽しいお休みがずっと毎日続いた方が良いと思うのは当然でしょう。

きっと何かをやりたくなる

 「毎日楽しいと思えるから、毎日お休みが良い」、と考えるのは当然ですが、実際に毎日お休みだったら、きっと何かをやりたくなる気持ちがわき上がってくると思います。具体的には、他の人のために何かを創り出すことを、やりたくなると思います。
 お休みの時にやる楽しいことは、基本的に自分1人で完結すること、誰かからサービスを受けることです。先に書いた、「自分が必要と思うまで眠ったり、スマホやゲームをしたり、買い物や遊びに行ったりと、癒しと快楽を求めて行動する」というのが、まさに具体例です。こうした自分1人で完結すること、誰かからサービスを受けることへの欲求は、私たち人間のなら誰でも持っていますが、この欲求だけを満たされても、私たち人間は完全には満足できず、別の欲求を持ちます。それが、他の人のために何かを創り出す、という欲求です。
 この欲求を満たすには、お休みをやめて自ら他人のために行動しなければなりません。これが、本来は日常で行っている仕事で達成できるはずなのですが、なかなか自分自身が創り出したいと思うことと、現実でやっている(やらなければならない)ことが一致するのは少ないです。
 とはいえ、単に楽しいからと毎日お休みであったとしても、新しい欲求を満たそうと、何かをやりたくなると思います。

毎日じゃないからお休みが楽しくなる

 お休みの時にやる楽しいこと、すなわち基本的に自分1人で完結すること、誰かからサービスを受けることは、毎日やるのではなく期間を区切って行うからこそ楽しくなる、とも考えています。
 私たち人間は、いつでもいつまででも実施できることよりも、なかなか実施できないことの方に高い価値を感じるという性格があります。例えば、お米を食べることはよっぽどのことがなければ、ほとんどの人にとっていつでもいつまででも実施できることでしょう。一方で、高級牛肉を食べることはボーナスが入った時など金銭的な余裕ができた時でなければ、なかなか実施できることではないと思います。この場合、私たちはお米を食べることよりも高級牛肉を食べることに高い価値を感じます。
 同じように、お休みも毎日取れて毎日自分1人で完結すること、誰かからサービスを受けることができたとしたら、今の限られたお休みの中で行うよりも、どうしても高い価値を感じられなくなってしまうのではないかと思います。

 お休みは確かに楽しいし、毎日お休みであったらと思うのも当然ですが、お休みの時にやる楽しいことだけでは完全に満足することがない、毎日だと高い価値を感じられなくなる、ということから私はお休みは毎日でない方が逆に良いと思います。
 皆さんはどう思いますか。

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