原発マフィアと反原発の不都合な真実
今回より、「オプエド」読書シリーズをお届けしたいと思います。東京電力福島第一原発事故より早6年が経過しました。2011年事故当初は様々な議論がされましたが、大手メディアの取扱いが本当に少なくなりました。
ここで今一度、多様性を持ち「原発」を考察していきたいと思います。今回紹介する書籍は以下の2つになります。
古賀茂明 日本中枢の狂謀
https://www.amazon.co.jp/dp/4062196506/ref=cm_sw_r_tw_dp_x_KJqIzb80WJ6SD
藤沢数希 「反原発」の不都合な真実
https://www.amazon.co.jp/dp/4106104571/ref=cm_sw_r_tw_dp_x_AMqIzbZCVBGZ4
まずは古賀氏の書籍に出てくる、「蘇った原発マフィア」という章を参考に考察していきたいと思います。
古賀氏は元経済産業省の官僚で、日本の中枢に所属していました。経済産業省には原子力保安院という原子力政策の中心となる組織も所管しており、日本の中枢では何が起こっているのか?という観点で記述されています。
2015年8月、ついに日本の「原発ゼロ」が終わり、その期間は2年。日本は「原発ゼロ」を実現したのに何故再稼働に舵を切ったのか?
関西電力大飯原発4号機が停止して約2年の間、日本は「原発ゼロ」を実現していたが、政権の様々な工作により、九州電力川内原発1号機が再稼働しました。ここで驚いたのは、福島第一原発事故の月命日でもある11日を敢えて選んで再稼働させた可能性も有り、現政権の原発に対する思いが垣間見えると解説しています。
事故直後は日本の誰もが、「原発はいらない」と思っていた。
私も、原発再稼働は当分無理だと思っていた。原発を再稼働するには様々な課題も残っているし、自治体や住民が反対して、何十年単位でやっと再稼働していくのではないか?という気持ちでいた。
橋下徹前大阪市長でさえ、2012年春頃には、あの事故を見て平気なのはロボットか感情の薄い人ではないか?と発言していた。
当時は民主党野田政権で、大飯原発再稼働を決定すると、「もはや国民が民主党政権を倒すしかない」とまで発言し、橋下氏でも抵抗出来ないくらい国民世論が反原発で一致していたのが事実であると述べています。
その僅か数年で一気に原発再稼働に舵を切った政府や規制省庁の中でどのように国民を欺き、正にマフィアが復活していったのか?という内容が詳細に記載されています。
事故当初は様々な情報が錯綜して、数週間くらい水素爆発や必死の事故対応を大手メディアやネットを中心に情報収集していました。菅政権の対応の遅れや、東電の隠蔽並びに秘密体質に怒りを覚えたのを記憶しています。あの事故を教訓に日本国民は何を学んだのか?後世に何を伝えないといけないのか?と思い敢えて2つの書籍内容を皆様にお伝えしていこうと思いシリーズを初めてみました。
原発についての私の立場は、テクノロジーとしての原発は今後もまだ必要だが、その原発を規制する政府や、規制省庁並びに電力行政には大いに疑問を持っているという立場を取らせていただいます。
日本の電力行政の問題点と、テクノロジーとしての原子力の可能性も紹介していきたいと思います。
騙されない 諦めない 希望を捨てない
記事を最後まで読んでいただき感謝致します。
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