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本当の自分に出会う旅インド【2010年】その5

その4の続きです。

そんな時に図書館でインターネットで(当時は家にWifiもなかった)中国就職サイトを何気なくチェックしていたら気になる求人がありました。何気なく履歴書を送ったらとんとんと話がすすんで、3月に面接をして5月には杭州に渡ることになりました。再び中国にいくということに悩みました。もう「中国おなか一杯」とおもって帰ってきたのに、、また??

でも田舎で仕事もしないでぶらぶらしているよりまだ中国で働いて自活したほうがましだと思い決めました。
 
自分の人生まったく計画できないし、その場その場で自分に正直に道を選んできました。世間に散々あわしていこうとしましたが、どうしても出来ません。なんかもうしょうがないなあ~私、という感じでした。とりあえずいって考えよう!ということで中国へ。
 
もともと現地採用という予定がその会社をコンサルしている日本の会社に社長秘書として採用されることになりました。それが今の会社です。
 
この会社ではびっくりすることばかりでした。

まずは働いている中国人スタッフのレベルが高い。会計士だったり通関士だったり専門職がありながら日本語がかなりうまい。頭が切れる、日本で10数年滞在経験があり、日本人と変わらない日本語を話すスタッフがごろごろいます。仕事のスピードも速い。

いままで大連の田舎の会社でのんびりやって「中国人は~」なんて思っていた自分を反省しました。会社のスタッフ以外で出会う人もレベルが高いかたばかり。共産党の幹部やら軍、公安、企業のトップ、日本人も出会う人は企業の役員クラスは当たりまえです。出張や会議に同行したり、日本からのお客様をアテンドしたり。私も急速なレベルUPを迫られました。
 
泣きながらなんとか仕事をしているうちになんとなくペースがつかめて仕事をこなせるようになりました。いろいろあったけど、この会社で働けて、何もできない私を遣ってくれたこと、勉強するチャンスを与えてくれたことに本当に感謝しています。
 
約3年働いたわけですが、いろいろ思うこともありやめることにしました。

やめてからの進路でまた悩みます。ずっと自分がどうしたいのか、自分の直感に従うのが一番だとおもって考えていましたがなかなか答えが出ません。

そんな時に2月のインド旅行の誘いを受けたのです。最初は仕事を何時やめるか決めていなかったし、いけるかどうか分からなかったのではっきり行くと答えていませんでした。でも12月末に本当にこの会社をもう辞める、と決心できる出来事が起こって、インド行きを決めました。
 
前置きがなが~くなが~くなりましたが、今思うのはやはり世間がどうとかこの年齢だからこうしなければならないなんてことはないんだと思うということです。

答えはすべて自分の中にあるのです。周囲からなにか言われるからやらない、としたら周囲が問題なのではなく自分がどうしてそう捉えるか?どうしていやだと思うのか?というところが最も需要な点だと思うようになりました。

だから、世間が・・・という言葉はないのです。自分が・・・どう感じるかなのです。

自分にうそをついて我慢して生きるには人生は長すぎます。

今の世の中昔のようにいい大学を出ていい会社に就職してそこでいいだんなを見つけて結婚する・・・ということが当たり前だった時代ではありません。自分の心に正直にやりたいことをする、そうしないと道が開けてこないという世の中になっているんじゃないかな?って思います。
 
私の同僚は日本で14年間生活して北京に帰ってきました。長年の海外生活で価値観や考え方が地元の人とは違ってしまったのでいろいろ苦労していました。年齢のこともあり必死に結婚して落ち着いてと無理していましたが、結局努力も徒労に終わりました。

そこで彼女はイギリスに留学したいという希望を持つようになりました。まもなく40で留学なんて・・・普通の中国人からしたら(日本人からしてもきっと)あほか?なにを夢みとるんじゃ?といわれるでしょう。私は普通の生き方を否定していません。ただ、それぞれの人にはそれぞれの人生の進み方やリズムがあると思うのです。それをすべていっしょにしてしまってはその人のいいところを壊してしまいます。壊されたあとに残るのは抜け殻です。屍です。屍はしんでいるのです、心がしんでいるのですから、屍です。どうやって生き生きとできるでしょう?

彼女はアートが専門です。私は彼女のイギリス行きを応援しました。なかなかビザが下りないときもきっと2月になれば2010年の動きが本格的になるから動き出すだろうと思っていました。それに行くべき人はいけると思っていました。彼女は行くべきだと思っていました。
 
旅行から帰ってびっくりしたのですが、1ヶ月以上おりず、あきらめかけていたビザが下りて3月10日にはイギリスに渡ることになったのです。
 
やはりやりたいこと、やるべきことは適う、必要なことはかならずできるようになってるんだって思いました。
 
イギリスでの1年間がどうなるかなんて誰にも分かりません。でも屍で生きるよりやりたいことをやったほうがいいに決まってます。運命が開けると思います。

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