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「出された問題は解くべきだ」は正しい?

 以前に、大衆心理操作テクニックの手法の一つであるPRS(問題ー反応ー解決)について述べました。

 これは、情報商材でも非常によく使われている手法です。

 情報商材のよくある手口として、こういうものがあります。

「おいしい話には裏がある」はずだが・・・

 「情報商材のサイト・メルマガには、いいことしか書いてない」というものです。

 これと、後述するPRSを巧妙に組み合わせて、商材購入へと誘導していきます。

 その商材で上手くいかなかった人も、一定数、いるはずなのに、そういう人たちの話は出てこないか、ごく少数であるかのように述べられています。

 この時点で、既に操作が入っています。

 うまくいった人たちの感想文・体験談もランディングページ等に掲載されていますが、彼らが本当に、実在するかどうかは不明です。

 全く違う情報商材のランディングページを複数見て、体験談だけ比べると、実はテンプレートが同じなのかもしれません。実際にやったことがないので、推測ですが。

 その商材でうまくいった人もいるにはいても、表に出しているよりも少ないと思われます。

 こちらの記事で触れているオナ禁商材販売者は、しきりに「仕組み」ということを言います。

 彼がいう「儲かる仕組み」というのは、「搾取する仕組み」です。

 強欲な彼は、金を得るために、自分に都合の悪いことは無視するか、表現をいいことのように修飾するか、そういう自己本位のことしかやりません。

 ですから、そういう人が提示している「成功者の体験」というのも、「本当かな」と疑うことが必要です。

不安・恐怖を感じた時、冷静さを失う

 情報商材のランディングページは、いかに買わせるかに特化した文章の書き方・構成をしています。

 ですから、常に「本当か?信頼できるのか?販売者が言っているだけでは?このデータは本当に信頼できるのか?」を冷静に見ていく必要があります。

 これは、情報商材の被害相談に載るサイトでも述べられていますし、詐欺への注意を喚起する番組等でも言われていることです。

 にもかかわらず、詐欺に引っかかる人がたくさん出るのはなぜなのか。

 それは、引っかかる人たちが、冷静さ・思慮をなくさせられているからです。

 情報商材販売者は、自分たちの文章が「冷静に見れば、怪しい」というのを薄々知っています。

 ですから、サイトやメルマガを見る人の冷静さをなくし、欲望にフォーカスさせ、必要ないものを必要だと思わせるような話をしていきます。

 冷静でなくなれば、「本当に必要なのか」「そもそも、この話の前提は正しいのか」「他の見方はないのか」という風に考えることはむずかしくなります。また、単純な二元論的見方、「買うか買わないか」になっていきます。

 普段、こういう多面的な思考をしていない人、自己の欲望、「好き・嫌い」だけで生きている人であれば、余計にそうなりやすいのは想像に難くないでしょう。

 人は、恐怖や不安を感じた時、冷静さがなくなり、思考力が著しく落ちることは、研究で知られていますし、皆さんも御自分を振り返れば、おわかりになるでしょう。

 例えば、心臓の電位と健康との関係を研究している、カリフォルニア州にあるハートマス研究所では、そうしたことをずっと研究してきています。

 逆に、愛や感謝を感じている時、脳機能の向上(創造力・直感力の向上)、リラックスの増大、集中力の増加が起こることが判明しています。

 だから、情報商材販売者・コンテンツ販売者は、自分たちのサイトやメルマガを読む人たちの、不安を煽って、冷静さをなくさせるような映像・画像・文章を提示してくるのです。

 一番よくある手口は、PRS(問題ー反応ー解決)です。

 これは、連日のニュースや広告、詐欺師の口上など、実に広範囲にわたって使われている心理操作テクニックです。

 新聞やTVの報道の仕方はこれだけと言ってもいいくらいです。

 偽の問題、例えば、テロや凶悪事件が起こったというニュースを流し(問題)、人々が「大変だ。もっと監視を強化しろ」と思うように仕向け(反応)、公的機関が「では、どこどこにどれだけの監視カメラを増やしましょう」と「解決策」を提示します(解決)。

 最初から「監視カメラをこれだけ増やします」と言われたら、多くの人は抵抗を感じたでしょう。

 その抵抗をすり抜けるためのテクニックが、PRSです。

 実は、「解決策」を飲ませるために、一連の流れがあったのです。

 その「問題」が実際に存在するかどうかは、どうでもいいのです。

 「解決策」を、人々が「自発的」に、受け入れるようになることが、彼らの目論見です。ちなみに、情報商材販売者も、購買者が「自発的」に買うように、仕向けていきます。

 こういうのは、「自発的」という言葉の誤用だと思いませんか?

 ともあれ、PRSを仕掛ける人々の本当の狙いは、「解決」にあって、問題にはありません。

 「この問題は大事だ」と考えている内は、彼らの術中から抜けられません。

 PRSは、西洋医学的な医療においては、「薬」「治療法」という形で出てきます。

 増ガン剤が、抗ガン剤として出て来るのは、PRSの典型的な手法です。

 相当頭の働いている人はともかく、「医者は神」と思っている人は、ガンという事態と、さらに不安を煽る説明に冷静さをなくし、藁にも縋る思いで、「抗ガン剤しかない」と思わされていきます(上記のアイクの引用でも述べましたが、大半の西洋医学の医者は、人体について無知です)。

 こうなると、重曹やビワの葉で、緩解したという話は、デマかガセにしか思えなくなるのも、無理からぬことです。

 PRSについては、以前の記事で、デーヴィッド・アイクに依拠しながら述べています。

 コンテンツ販売者も、このPRSをとてもよく使います。

 購買者がある問題や不安を抱えているのを指摘し、自分はそれについてさも理解あるような素振りを示します。

 そして、「でも、これをやれば大丈夫」と、情報商材の購入へと誘導していく。

 しかも、それをやらないと、不安は解決しないと示唆するような表現で出してきます。

大抵の人は、「たくさんの友達がいるのはいいこと」と思っている

 「あなたは友達たくさん欲しいですか?  もちろん欲しいですよね」 という形の不安提示もあります。

 これは、私が購読している、あるオナ禁商材の、ある日のメルマガの文章の一部です(ちなみに、この商材提供者のサイコパス度合いがあまりにひどいので、もうこのメルマガは読んでいません)。

貴方は友達がたくさん欲しいですか?

もちろん欲しいですよね。

多くの人に好かれて多くの友達に囲まれて
人生をハッピーにすごしたい、と思いますよね。

 なぜ「もちろん」なのだろう。要らない人もいると、多分想像できないのだろう(爬虫類脳のサイコパスは、自分と異なる見方・考え方があることを想像できない)。

 「いや、真に分かり合える人が一人いればいい。そうでないならたくさんいても無駄」とはっきりわかっている人なら、このトリックを見破れます。

 こういう不安提示が効くのは、「友人がたくさんいるのがいい」という信憑を、吟味検討することなしに信じている人です。大半の人がそうかもしれません。幼少期から、そういう風な価値観を植えつけられていますから、無理からぬ面もあります。

 しかし、心底わかりあえない人が100人いて、それが一体何の意味があるのだろうかと問う人、数のむなしさを痛感している人は、これに全く価値を感じないから、おそらくコンテンツ販売者の手管に引っかかることはないでしょう。

我々は、「問題は出されたら解く」のを当たり前と思い込んでいる

 我々は、小さい頃から、問題を与えられると「解く」というのをやらされてきているので、偽の問題でも、「解決しなければ」と半ば自動的に思い込みます。

 しかも、どこかに「正解」があると思い込むようにもなっています。

このためにワルオたちは民が与えられた中からしか選べないように、学校で選択問題を繰り返しやらせていたのだ。

これにより、自分自身で独自の答えを出す独自性(真の光)を奪い、正解はその中にあると思い込ませることに成功した。

そして与えた学問の全ては、生きる上で何の必要性も無く、何の役にも立たないゴミ知識のみだった。

しかも人間性の向上にも、オリ社会から脱出することにも繋がらないものだけを与えていた。

逆視点小説【支配層側から見た世界】第2話 愚民化工作のワナ

 こういう「問題を与えられたら、解く」という傾向を、コンテンツ販売者はよくわかっています。

 これを回避するには、「そもそもこんな問題、私にあるのか?」「これは問題なのか?」「この問題に意識を向けることで、誰が得をするのか」「この問題を考えるように仕向けてくる人の意図は何か」というように、前提や意図を問う姿勢が必要です。

PRSの例:二酸化炭素の排出を抑制すべきだ!

 「温暖化解決のために、温室効果ガスである二酸化炭素の排出を抑制しよう。いかに二酸化炭素の排出を抑制するかを考えよう」

 これもまた、よくあるPRSです。

 多くの企業・個人がこのPRSに引っかかり、知力や財源を(ゴミに)投資しているのは御存知の通りです。

 一見、何かが変わる、変わったように思わせながら、現状維持を教えている点で、非常に巧妙な形の情報商材を思わせます。

 我々が、自分で創造する力のない、貨幣経済の奴隷という現状は全く変わらないままです。

 そこで、まず問うべきは、「そもそも地球は温暖化しているのか。それは問題視するべきなのか」です。

 この根本的な前提を、「今はそんなことを言っている時ではない」と問わない、無視しようという人は、全体主義の社会にでも住んでいるのでしょうか(全体主義社会は、個の、素朴で単純な疑問を、簡単に否定する)。そういう人が一体何を解決するというのでしょう。

 多くの人は、「問題が与えられた。ああ、解決しなければ」と自動的に思ってしまうので、前提を問うたり、問題が誰かから与えられたものであることに意識が向きません。

 まさに、コンテンツ販売に手を出す人と同じです。

 少なくとも、社会の提示するPRSに簡単に引っかかる人に、情報商材に引 っかかる人を笑う資格はありません。

 相手の痛みや弱さを想像できる人間脳の持ち主なら、それを暖かく労わるべきではないでしょうか。

 問うべきこととは、例えば、こういうことです。

 「そもそも、地球は温暖化しているのか。それは人間活動の影響によるものか。それとも、宇宙的な、自然サイクルによるものか。それを、人間活動であるかのように装って、不安を煽っているだけではないのか。そもそも、温室効果ガス全体の内、二酸化炭素が締める割合は、0.037%であり、人間活動に由来する二酸化炭素はそのごく一部である。温室効果として作用していることの大半は水蒸気と雲であり、それだけで自然の保温現象の96.5%を占めている。なぜ水蒸気と雲の削減を言わないのだろうか。」

 温室効果ガスと温暖化をめぐるPRSについては、デーヴィッド・アイクの『新装版 ムーンマトリックス2』(ヒカルランド、2019)p,144-210において、詳しく述べられています。

 水蒸気と雲を削減したら、温室効果ガスは減るでしょうが、同時に、人類だけでなく、大半の生物は死滅するでしょう。

問題とは、誰にとっての問題か?

 問題というのは、誰にとっての問題なのかを考える視点が欠かせません。

 その問題は、往々にして、誰かの創造物です。

 その問題に意識を向け、考えるということは、誰かの創造物の中で生きることと同じです。

 別の視点から言えば、己が「創造主の分身」であることを放棄し、外側に価値を置いているがゆえに、こういうPRSのような手管に繰り返し引っかかり、与えられた箱の中が全てと思ってしまうのです。

現代人の多くは『創造主の分身』であることを放棄しております。

そして『消費者の分身』に成り下がっているのです。

創造主→消費者

つまり神から遠ざかり、悪魔に近付いているのです。

なぜなら、このように仕組まれているからです。

他人の創造物の中で生きてるだけ

 出ない情報、コンテンツ販売者やデマ屋やスピ屋やマスコミや政府が言っていないことの中にこそ、目を向けるべきことがあるのです。

 ここでは扱いませんが、そのためには、そうした事柄の外の視点を持ったり、それらがなかったらどうなるかを考えてみることが必要です。

 貨幣経済については、こちらの記事を参考に、自分がいかに箱の中にいるかを考えてみてください。

自分の価値観や信念というフィルターを鍛える

 結局、自分が何に意識を向けているのかを、自分の価値観や信念でフィルターにかけることを怠っているから、ふらふらと引っかかってしまうという面もあります。

・冷静になる
・前提を問う
・不安を煽られたら、サイトを閉じて、考える

 こういうアクションが防波堤になります。

 コンテンツ販売者や世界的な詐欺についての考察は、こちらにまとめてあります。

 分析だけでなく、いかにして詐欺に気づいて、離れるかも、提示するようにしています。


いろんな自給方法の紹介

 こちらに、外側に依存せず、自給していくためのいろんな方法が述べられています。

 御自分のできるところから、やってみてください。

 外側に依存することが少なくなり、自分が持っているもの(有形・無形)でやりくりできる力が強くなればなるほど、いろんな詐欺や嘘やデマを見抜く力も並行して高まります。



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