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北齋忌自転車でゆく橋めぐり 亀戸天神太鼓橋の宙吊り

私は川について歌った。骨を咥えた顔を映し、西瓜を冷やし、お婆さんが洗濯する川を。私が歌い終えると、川は、自分で歌いだした。同じように川について歌った。川の歌の方が私のよりも美しく力強かったが、すべてがまったく違う響きだった。すべてが一人称の歌だった。

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