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遠い

遠い遠い夏の空から降って来る蝉とロビン・グッドフェロウの抜け殻

朝六時、狭い運河に停泊中のジェイミー・リー号の電子掲示板に出航の合図が出る。汽笛は無い。船が動き出す。蒸気は見えず帆がはためく音もない。両岸のスマートファクトリーやトランスファーセンターやデッドモールが流れるように遠ざかっていく。それはジェイミー・リーが見る景色だ。私の方はといえば、彼女の航跡を見ていることができるだけだ。


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