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サウジアラビアロイヤルC・雑感

 一騎打ちの様相、ボンドガール(1.4倍)、シュトラウス(2.8倍)
東京マイルの新馬戦で好内容の2騎、良血馬、話題性も相まり、特にボンドガールの新馬戦に出走した彼女を除く10頭中5頭が勝ち上がり、うち2頭が既に2勝をマーク、彼女の真価の内は……という期待感、付け入る隙は微細、名立たる女傑の立身出世を思い描いた観衆の視線、向こう正面のゲートは開いた。

 早速のどよめきと悲鳴、人気の2騎はスタートひと息で後方からの誤算、先手はレーヴジーニアル、母はGⅠ馬レッドリヴェールの良血、2・3番手はハッピーサプライズ、マリンバンカーの伏兵2騎、ボンドガールとシュトラウスはやや先走りの素振り、名手の川田将雅とルメールは手綱を絞る、折り合いはひと息

 先頭から殿までは6馬身ほど、集団のまま直線、先手のレーヴを目掛けて人気馬2騎は馬なりの手応え、やはりこの2頭の争いかと目を外にやると、襲い掛かる黒帽の青鹿毛

 コンバデカーブース、人気馬2騎と同じ東京マイル戦、鞍上ダミアン・レーンを背に勝ち上がった新種牡馬ブリックスアンドモルタルの産駒、殿から機を窺い、勝負所で松山弘平の手綱が動く渋さがあったが、点火した彼の動力は遥かに2騎を凌いでいた

 コンバデカーブースの仕掛けを待って追い出した2騎、しかし抵抗なく交わされる、残り200㍍を前に勝者は決し、2騎は2着争いの走に、露になった本質、思惑通りには、やはりならぬ

 勝ち時計の1分33秒4は昨年と同タイム、時計だけでは測れない今後の成長曲線、彼の後塵拝したボンドガールとシュトラウスは折り合いを欠いた分の敗戦、酌量の余地を残し次戦、そして来年の展望へ、上位3頭は多くの名馬たちが歩んだ2歳10月、東京哩の門を潜り、思い描くパラレルへと向かえるだろうか、超夏の駿馬との対戦も待つ、奏で始めた2024年クラシックの序曲、起草されるこの後の音色を心待ちにして……

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