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まだ知らない世界がたくさんあるんだ

『いい大学に行って、大きな会社に入れば、人生は安泰』なんて言われた時代がありましたが、今は大きく社会が変容し、生き方も働き方も実に多様な時代となりました。

今の子ども達が社会人になる頃には、今はまだ存在していない新しい仕事がたくさん生まれているでしょうし、人口が急速に減少している日本において、社会は目まぐるしく変化していくでしょう。

では、そんな時代において、
子ども達はどんな将来像を描くのでしょうか。

子ども達が描く将来の自分というのは、多様な情報に触れることのできる現代においても、やはり日々実際に接している大人に大きな影響を受けます。特にそれは、学校と家庭以外のコミュニティをあまり多く持っていない田舎の子ども達にとってより顕著であると言えるでしょう。

ある時、福島県いわき市立大野中学校の校長先生より『Catch Your Dream』のご依頼を頂きました。緑豊かな山々に囲まれた、全校生徒が25名の小さな中学校です。

Catch Your Dreamについてはこちら
https://ja-japan.org/programs/catchYourDream.html

キャリア教育に悩みを持っていらした校長先生からこんなお話がありました。「田舎の学校なのでどうしても子ども達の視野が狭くなってしまう。世の中にはまだまだ知らない色んな選択肢があって、自分達もその選択肢を取ることができるんだ、色んな夢を描いていいんだ、ということを伝えたい。そのために、様々な大人と対話できる機会を持たせてあげたい」というものでした。

そこで実現したのが『Catch Your Dream』の開催です。
2019年の開催から2回目となった今回はオンラインで実施しました。

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画面には初めて会う大人達がずらり・・・
知らない場所で聞いたこともない仕事をしている方ばかり・・・ドキドキ

最初は緊張でガチガチに固まっていた生徒達でしたが、グローバル企業の方やご自身で会社を経営されている方、趣味を仕事にして自分らしくお仕事をされている方など、様々な大人との対話を進めるにつれて、どんどん前のめりに質問が出るようになっていきました。

お話の中には、『自分を認めてあげることが大切』、自分は素晴らしい、自分はすごいんだということを自分自身が認めてあげれば、どんどん挑戦していけるよ!というような、生徒達の背中を大きく押してくださる言葉に溢れていました。

そして、2時間のプログラムの最後にはこの表情です。
生徒達が作ってくれた大きなハート♡が彼らの前向きな気持ちを現わしてくれているようで、嬉しくなってしまいますね。

生徒達からは、こんな感想もありました。

夢は限定しないで変えても良いことを教えていただきました。
「限定しない」と言うことから、将来の選択肢はいろいろな事に興味をもって決めようと、考えの幅が広がりました(中学1年生)
近い歳の子が将来をどれくらいイメージしているのかが分かり、自分の夢を他人になかなか言えなかったけれど、自信を持っていいと思えました。自分の将来にいいイメージを持つことができました(中学3年生)
これからの事について悩んでいた時期だったので、いろんな意見を聞けてよかったです。自分の未来について考えが深まったし、考えることによって希望が増えました(中学3年生)
将来の夢が決まってなくても、目標に向かって進んでゆけば必ず何かは見つかると分かりました(中学3年生)

また、先生方からもこんな感想を頂きました。

学校という狭い世界ではなく、
広い社会の中にいらっしゃる「大人」の方々との出会いは、
生徒にとって大きな経験でした。

内弁慶な生徒たちなので、インタビューの時は堅い雰囲気でしたが、最後の質問コーナーでの大人の方々の回答に驚いたり、深く頷いたりしている姿に、彼らなりに大人の方々の言葉を真剣に受け止めているのだと感じました。また、その変容する様子は、見ている私たちにとっても嬉しいものでした。

生徒達の気持ちにスイッチが入り、やる気の温度が上がっていく様子は、オンラインであっても画面からひしひしと伝わってきます。

生徒達も大人も希望に満ちた温かい対話の時間を過ごすことで、さっきの自分よりちょっと自分が好きになる、さっきの自分より何かできる気がしてくる、広い世界のことをもっともっと知りたくなる、そして、目の前の学校の勉強や取り組んでいることにより一生懸命になれる、そんなポジティブの連鎖が生まれていたと思います。

生徒達の将来がとても楽しみです。

JA Japanスタッフ:川島

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