【10年後の未来をつくるトーク #4】旬の魚と流通のアップデート|山本徹さん(株式会社フーディソン代表取締役)

株式会社フーディソンで新しい生鮮品などの流通の仕組みを開拓している山本徹さんにお越しいただき、日本の水産業が抱える問題に消費者サイドからの取り組んでいる、ご自身の活動についてお話を伺いました。

山本さんはフーディソンにて主に、

●魚ポチという中小の飲食店を中心とした生鮮食品仕入れサイトの運営
●Sakana Baccaという現代にアップデートされた昔ながらの魚屋
●フード人材バンク

という3つの事業をされています。ただ生きるのに必要な栄養を摂取するだけではなく、種類や味の多様性を通して楽しむための食を提供しています。

日本でとれる魚は少量多品種、昔から旬を大事に魚を楽しんできました。しかしスーパーマーケットの登場とともに魚の流通は効率化され、旬のおいしい魚はほんの一部しか流通しなくなりました。そこで山本さんは、そんなおいしい旬の魚を消費者サイドの飲食店やエンドユーザーに提供する、流通の新しい流れを作っています。

そんな山本さんは実は、海のない埼玉出身。人生をかけるテーマとして何を選ぶのかを考えていた時に岩手県のサンマ漁師の方にリアルな現状を伺い、「市場に多く出回るサンマですら、儲からないらしい」という現状に衝撃を受けたと言います。そして「消費者サイドが何も知らないことが多い」と実感し、日本の水産業事情そして流通について調べ始めたそうです。

配信では「14 海の豊かさを守ろう」の中から、14-7、2030年までに、漁業、水産養殖及び観光の持続可能な管理により、途上国において海洋資源が持続的な利益を生み出せるようにするというターゲットをご紹介しました。

SDGs制定前から事業をスタートしていた山本さんはこのターゲットについて、自身の元々の目標である「流通のバランスをとって持続可能にすること」と合致していると考えています。自分の力だけでは達成できない目標ですがSDGsという形で多くの人がより協力しやすい形になったそうです。

10年後には、生鮮品の流通のプレイヤー同士をつなげる新しい流通の形を通して、多様においしいものを食べられる、かつ産地側にも優しい消費を目指していきたいと考えています。

いつも食べてる魚、どうせなら季節ごとにおいしいお魚食べたいですよね。実は日本にはあなたの知らない旬があふれているかも。