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「人見知りは最高の接客向きの性格だ」

接客歴18年。人見知り歴35年。

ー「人見知り」がこんなにも「接客」に向いているとは思っていなかったー

整体師という仕事を始めて、10年。
ご新規様を年間でもほとんど対応することなく、リピーター様で予約が埋まる毎日を過ごせるようになれたのは、「人見知り」のおかげだ。

僕が接客業をはじめたキッカケは、「人見知り」をどうにかしたい、という思いからでした。当時18歳。大学に入り集団生活の中で、人の様子を伺い、なかなか自分の主張をできず、会話に参加出来なかったり、伝えたいことを届けられなかった。それでも僕には好きなことがありました。「人に喜んでもらえて笑顔を見れること」これを叶えるためには、人見知りのままではいけないなぁと思い、好きだった料理をする飲食業のバイトをはじめました。

とはいえお客様をいきなり接客するのは不安でたまらなかったので、厨房からスタートし、徐々に、料理を提供するという働き方で。小心者である。

お届けするメニューの名前を伝え、どなたの注文か確認し、提供し、ごゆっくりお楽しみ下さいと一言かける。ただのこれだけの行動をど緊張。言葉を噛み、声は小さく、心臓はバクバク。神経をすり減らし疲労を重ねる毎日でした。

それでも楽しかったんです。目の前に料理が運ばれてキラキラ輝いている目を見たり、食べている嬉しそうな表情を見たり、幸せな仕事だと実感していました。

時が経ち、環境に慣れると人見知りも少し落ち着き、仕事を覚えてきたことで、お客様からの質問に答えるというコミュにケーションができるようになりました。すると常連様に声をかけられたり、お土産を頂いたりと、人と繋がる機会が増えていきました。「少しずつだけど、人見知りで物怖じする事がなくなってきたかな?」ということで、バイトの掛け持ちを始めることに。

「人見知り」、、、、、

するよねー。笑

新しい環境はやっぱり「ど」が付くほどの「人見知り」をするのです。今回はやるべきことはわかっている。1からコツコツ目の前の課題をクリアしながら、接客でコミュニケーションを取れるまでに成長しました。

こうして「人見知り、克服したかな?次の挑戦だ」を何度も繰り返して、18年。

やっぱり「人見知りは今でも変わらなかった」のです。
ごめんなさい、人見知りって克服できるんだ!という答えを僕は手に入れられませんでした、、、。ただ!

僕は「人見知り」の「役立て方」を身につけていました。

「人見知り」って自分がどう思われるかを考えますよね。
相手がこう思うんじゃないか、そう思われたらどうしよう。私なんかが手や口を挟んで良いのかな。自問自答をして隅っこで大人しく気配を消すんです。

こう思っているうちはまだ、「自分中心に考えている」段階です。考えることは必要な事ですし、考えた方が良いと思います。でも、考えるだけ、になってしまうと一生問題解決はしません。なぜならば。答えはほとんどの場合、相手の中にあるからです。行動してみて初めて答えが見つかります。自分に矢印を向け続けていると、何も解決策は見つかりませんでした。

「そこに気づいた」ことで僕は「人見知り」のまま「人に喜んで頂け、感謝を頂ける」ようになりました。

接客において「人見知り」は最高の性格となぜ言えるのか、お話しします。

「相手にこう思われるのではないか。」
接客業を経験したことで気づきましたが、この考えは自分本位。サービスを届ける時には「お客様」が常に主語になります。ここで「あっ!」と気づいた方、尊敬します。僕は数年かかりましたから。

「相手にこう思われるのではないか」
という考えを
「相手がこう思わないためにはどうすれば良いか」
という視点に考えを変換します。

するとやるべきことが見えてきますよね。相手目線になった瞬間に、「相手の不満や不安を予測して手を差し伸べる行動」と、それにより「自分の心の不安を解決する」という方法が見えてくるのです。

「人見知り」の僕は行動するまでに、考えまくります。この考えまくったことを全て視点を変えて、「双方の不安を解決するための方法」にします。考えまくるので1つだけじゃなく、「相手が、お客様がこう思わないためには」どうすれば良いか、への解決策を何個も何十個も出せるんです。これだけ相手の事を考えられる性格、他にはないです。

自分主観から、相手主観へ。
この思考の進化が「人見知り」が「人に喜んで頂く」方法です。
そして、「接客において人見知りは最高の性格である」理由です。


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