「なぞる」
さて、初めてnoteに何か書いてみるとする。
墓道
夕方に散歩をした。
住宅地から町外れの墓地へ続く道を。
この道は昔、葬儀時の「野辺送り」に使われていた道だ。葬儀の後、火葬場まで棺と共に皆でこの道を歩いた記憶がある。火葬場までの辻辻には、近所の方々の見送る姿があった。今はもうそうした風習はなくなり、町も近代化し、その道はどこにでもある舗装された道路になっている。
僕が小さい頃、その道を毎夕、今は亡き祖母に背負われて墓参りにしていた。辻辻にはお地蔵様が祀られており、祖母はその祠(ほこら)に順々に手を合わせていた。
今日はふと、そのお地蔵様の前でその記憶が蘇り、祖母に背負われて歩いた道をなぞってみた。祖母と同じように立ち止まり、祠に手を合わせてみた。
誰かの足跡や軌跡をなぞるということ。そうしないと感じられないもの。
「巡礼」というものも、そういうものなのかな。
なぞる
習い事でも何でも、まずは「なぞる」。何度も何度も「なぞる」。武道でも型を「なぞる」。何度も何度も「なぞる」。その度にその軌跡や型から受け取る意味が変わっていく。
「学ぶ」は「真似ぶ」というが、「なぞる」はまた違うニュアンスがあるよに思う。
カウンセリングの基本は、相手の言葉をそのまま返すことだ。だが、オウム返しのそれとは違う。要約とも違う。そう、実はこれも「なぞる」ことだった。(これについてはまた稿を改めて詳しく書いてみたい)
さて、初noteはこんな感じで始めてみた。たぶん日記のような感じになるのだと思われるが、関心のある方はご笑覧のほど。
enju拝
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