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今日のお朝勤 Rito matinal  中日新聞から 尾畑文正「あと何度自分自身卒業すれば本当の自分にたどりつけるだろう」


あと何度自分自身卒業すれば本当の自分にたどりつけるだろう      

          尾崎豊

今週のことば
尾畑 文正

誰もが自分の生きる時代、社会、自分自身と格闘し、もがきながら自分は何者かと探し求めている。そんな道を求める典型が尾崎豊ではないか。
「卒業」を聴くたびにその格闘の重さを感じる。

 彼の問いは校舎の窓ガラスを明き破っても癒やされない虚しさに向けられている。「あと何度自分自身卒業すれば本当の自分にたど
りつけるだろう」と呻(うめ)き、自由を奪う「この支配からの卒業」を叫ぶ。
彼が求める「本当の自分」は何か。当然、立身出世して体制社会にからめ捕られていく自分ではない。世間的な価値観に抗(あらが)い、彼が苦しみ求めたものは、自分の生きる意味ではなかったか。その格闘によって彼自身が息づき、彼の存在が発露している。
 そういう苦悩する自分以外に「本当の自分」はないのではなだろうか。現実を前に立ち止まり、自分の生きる意味を問い続ける。それが卒業のない人生を歩むことではないだろうか。

(同朋大名誉教授)

ポルトガル語に翻訳

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Quantas vezes mais preciso me formar para finalmente encontrar meu verdadeiro eu?


- Yutaka Ozaki

A palavra da semana
Bunshou Obata

Todo mundo luta com sua própria era, sociedade e consigo mesmo, buscando desesperadamente quem realmente é enquanto se debate. Um exemplo típico dessa busca pode ser Yutaka Ozaki.
A cada vez que ouço "Graduação", sinto o peso dessa luta.

Sua pergunta é dirigida ao vazio que não pode ser curado, mesmo quebrando as janelas de uma escola. "Quantas vezes mais preciso me formar para finalmente encontrar meu verdadeiro eu?" ele geme, clamando pela "graduação desse domínio" que rouba sua liberdade.
O que ele busca como seu verdadeiro eu? Claramente, não é uma versão de si mesmo que tenha subido na vida e sido capturada pela sociedade sistêmica. O que ele dolorosamente buscava era o significado de sua própria vida, não era? É na luta que ele respira e sua existência se manifesta.
Talvez não haja "verdadeiro eu" além desse eu sofredor. Parar diante da realidade e continuar questionando o significado da própria vida. Talvez isso signifique viver uma vida sem graduações.

(Professor Emérito da Universidade Douhou)


ちゅうに池新聞のコラムより

文章から大切な言葉を10個選び、意味を日本語で説明します。

1. formar (自分自身を)卒業する - 進歩または成長の段階を完了すること。
2. verdadeiro eu 真の自分 - 自分自身の本質や真実の性格。
3. luta 格闘 - 目標や信念のために困難に立ち向かうこと。
4. busca 探求 - 目的や答えを見つけるための積極的な努力。
5. significado 意味 - 何かが持つ重要性や価値。
6. sofredor 苦悩する - 精神的または肉体的な苦痛を経験すること。
7. existência 存在 - 生きている事実や状態。
8. manifesta 発露する - 明確に示すまたは現れること。
9. graduações 卒業 - 学問的または専門的な段階を完了すること。
10. viver 生きる - 生命を持ち続けること。

次に、ポルトガル語の特徴的な構文を3つ挙げ、その構造を日本語で簡潔に解説します。

1. 反射動詞 - ポルトガル語では、行為が行為主に戻る場合に反射動詞が使われます。例えば、「me formar」(自分を卒業する)の「me」は反射代名詞であり、行為が話者自身に関係していることを示します。

2. 接続法の使用 - ポルトガル語では、仮定、願望、疑問などの文脈で接続法がよく使われます。例えば、「que eu possa encontrar」(私が見つけられるように)では、接続法が「見つける」という行為の不確実性や願望を示しています。

3. 直接・間接目的語 - ポルトガル語では、動詞によっては直接目的語と間接目的語の両方が必要な場合があります。例えば、「eu busco」(私は探す)の後には直接目的語が来ることが多いですが、「eu dou algo a alguém」(私は誰かに何かを与える)のように、間接目的語(誰かに)も含まれることがあります。

"Quantas vezes mais preciso me formar para finalmente encontrar meu verdadeiro eu?"

1. 反射動詞 "me formar": この文の "me formar" は反射動詞の使用例です。反射動詞は、主語が行う行為が主語自身に影響を及ぼすときに使用されます。"me" は反射代名詞で、「自分自身」を意味し、"formar" は「形成する」または「卒業する」を意味します。この場合、主語 "eu"(私)が行う "formar"(卒業する)行為が、主語自身に向けられています。つまり、"私が自分自身を卒業する" という意味になります。

2. 疑問文の形式: ポルトガル語の疑問文は、しばしば英語や日本語と同様に、文の順序を変えるか、特定の疑問詞を使って形成されます。この文の始まりにある "Quantas vezes mais"(あと何回)は、疑問詞 "Quantas vezes"(何回)に "mais"(もっと)を加えることで、「さらにいくつ」という意味を強調しています。これにより、繰り返しや追加の回数についての疑問を表しています。

3. 無人主語 "preciso": ポルトガル語では、動詞が主語なしで使われることがあり、これを無人主語と呼びます。この文での "preciso"(必要とする)は、実際には "eu preciso"(私は必要とする)の "eu" が省略されています。これは、文脈上、話者が自分自身について話していることが明らかなため、主語を省略することが一般的です。この構造により、文はより直接的で簡潔になります。

この文では、自己発見と成長の過程における繰り返しの必要性についての問いかけを表現しており、反射動詞、疑問文の形式、無人主語など、ポルトガル語の構文の特徴を示しています。


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