人の本質は、いつの時代も変わらない。

【読書録】人を動かす

経営者の人の愛読書としてよく紹介されている、この本。ふと、読んだことないなぁと思って買ってみました。


人に好かれるには、説得するには、思い通りに動いてもらうには、どうすればいいか。

最近の自己啓発本でもよく見るテーマかなと思うけれど、この本が名著とされ読み継がれているのは、メッセージを伝えるために、リンカーンから身近にいそうなサラリーマンまで、成功も失敗もあらゆるエピソードが紹介されているから、自分の身に置き換えて納得させられるからなんだろう。

そして、語り口がまさに、目の前に著者がいて、こちらに語りかけてくれているよう。読み手のことがよく考えられているなと思います。

この本で、何度も何度も言い回しを変えながら出てくる人を動かす秘訣が、「重要感をもたせる」ということ。

人は誰でも、人から認められたいと思っている。だから、「あなたのことを大切に思っています」「あなたに関心を寄せています」ということを示せば、相手もこちらに応えてくれる。

SNS文化でよく聞くようになった、「承認欲求」も同じことを言っているんでしょう。「いいね」がつくことで、人に認められたと感じることができるから、SNSは発達したんだし、これからもカタチが変わったとしても完全になくなることはないんだと思います。


相手の立場に立つ。関心を寄せる。非難しない。心から褒める。
笑顔で接する。相手の名前を呼ぶ。聞き手にまわる。

これらが人づきあいにおいて何故大事なのか。それは、相手に「あなたのことを大切に思っています」と伝える、重要感をもたせる手段に他ならないから、ということなんですね。

当たり前のことだと頭では思いつつ、それをどこまで意識してやっているだろう。

アドラーが、人の悩みは全て人間関係が原因だと言っていますよね。この本に書いてあることを本気で実践していったら、なんだか人生変わるような気がします。


原書が出たのは、なんと1936年とのこと。それでも、この本に出てくる事例は、どれも「あるある」と思わせられるものばかり。人間の本質って、いつの時代も変わらないんだなとしみじみ思いました。


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