『ハロウィン』の感想(短めに)

 東北旅から戻った昨日の晩、我が家に泊まった友人が持参してきたホラー映画『ハロウィン』をDVDで鑑賞。
 同じタイトルのカーペンター監督の一作目ではなく、2017年制作の続編である。旧作『ハロウィン』は、「ブギーマン」と呼ばれる殺人鬼(本名はマイケル・マイヤーズ)が、ハロウィンの夜に人を殺し回る、スプラッタ映画の元祖と呼ばれる作品だが、新作『ハロウィン』は、この一作目の直接の続編なのだ。
 直接の……というのは、実は一作目のあと何作も続編が作られているのだが、その辺の一連の続編は「なかったこと」として、実際の作品同士の時間経過である40年後のお話が作られたところがポイント。
 話の内容は、40年の間精神病院に閉じこめられ、今では何の反応も示さなくなっていた殺人鬼マイケル・マイヤーズが、昔の事件を取材している記者たちにブギーマンのマスクを見せられ復活。患者たちの移送中に逃げ出して、ハロウィンの晩に殺戮を開始する。
 一方、一作目で彼に襲われながらも生きのびたヒロインのローリーは、すでに年老いた老女だが「ブギーマンに復讐を誓い、やつがまた襲ってくるときに備えて訓練と武装し、要塞のように改造した家屋に引きこもっている」という状態。彼女は事件のトラウマのせいでまともな人生を歩めず、離婚を二度して、現在は別居中の娘とその夫からも煙たがられているが、高校生の孫娘だけが彼女に優しく接している。
 で、40年ぶりにハロウィンの晩に殺戮が繰り広げられ、かつてブギーマンに立ち向かった警官やローリーがこれを倒そうとする……という展開。

 はっきり言って、超絶面白い。
 もちろん、一作目のハロウィンを見ていたらという条件はあるが、いきなり見ても、けっこう楽しめると思う。
 だって、このストーリー展開とローリーのキャラクター設定って、完全に今やってるターミネーターでしょ。「これまでの続編をなしにして、直接の続編にしている」ところまで同じだ。さらに、ブギーマン役もローリー役も、年老いた40年前の一作目の役者が演じているのもターミネーターと一緒なのである。
 ローリー役のジェイミー・リー・カーティスは、ブギーマンを相手にサラ・コナーばりの戦いをみせてくれる。
 しかもこの作品、ターミネーターより先に作られてる。
 そう思って見ると、もうゾクゾクする楽しさだ。
 ホラーでもあり、きっちりアクションでもあるのがたまらない魅力。
 カーペンター好きには、絶対におすすめだ。

テキストを読んでくださってありがとうございます。 サポートについてですが……。 有料のテキストをご購読頂けるだけで充分ありがたいのです。 ですので、是非そちらをお試しください。よろしくです。 ……とか言って、もしサポート頂けたら、嬉しすぎて小躍りしちゃいますが。