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フィクション日記

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存在しないアナタの有りもしない1日。
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#詩

フィクション日記『深鈴』

あのね、私、大好きなの。
あなたのことが大好きなの。
とんでもなく大好きなの。

ねえ、こっち向いてよ。
笑ってみせてよ。

あのね、私、淋しいの。
あなたがこっち向いてくれないから。
ちょっとだけ淋しいの。

ねえ、こっち向いてよ。
いま、どこ見てるの?

あのね、私、知ってるの。
あなたがあの子を見てること。
あの子の方が好きなこと。

ねえ、こっち向いてよ。
あの子じゃなくて、私を見てよ。

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フィクション日記『雫』

雨だ。大雨だ。
前も見えないほどの大雨だ。
雨だ。大雨だ。
もう、頬を伝うのが涙なのか雨粒なのかもわからない。

思い切って書いた手紙。
教室のゴミ箱に捨ててあった。
投げっぱなしの気持ちが行き場を無くして靄となり、
靄が沢山集まって、雨雲を作った。

雨よ。大雨よ。
全部洗い流してくれないか。
雨よ。大雨よ。
私の心を踏んでいった、あいつごと全部、全部。