マガジンのカバー画像

フィクション日記

10
存在しないアナタの有りもしない1日。
運営しているクリエイター

#先輩

フィクション日記『達也』

A.M.1:43、荒いノックが聞こえる。

ドアを開けると、いつものように赤い顔をした先輩がいる。

「またですか。」

「なによう、タッちゃんつれないねえ。」

先輩は、ビールと乾き物の詰まったコンビニ袋をぶら下げ、当然のように玄関に入ってくる。

先輩の脱ぎ捨てた靴を揃える。

「また飲むんすか。」

「んー?」

我が家のように僕のソファーに座った先輩は、答えにならない返事をしながら、カシュ

もっとみる