D2Cブランドのつくりかた
コロナウィルスの感染拡大で2020年に
注目を浴びたトピックに、ECがあります。
巣篭もり消費が増えたことで、オンラインストアの
拡充がすすみ、ASPサービスのひとつBaseでは
アカウント開設の申し込みが急増しているようです。
今日は、オンラインストアを軸にして
ブランディングを行っていくD2Cブランドの
育て方について、私見を述べてみます。
1 コンテンツがすべて。
D2Cブランドって? という話から始めると
長くなってしまうので、そもそもを知りたいという方は、
オンライン上にもたくさんの情報がありますので
調べてみてください。
D2CブランドはECと何が違うのか、というのが
いちばんのポイントになるのですが、
僕は「たんなる販売」と「ユーザーとの絆づくり」の違いだと理解しています。
ネットで商品を売ることは、今までもさかんに
行われてきました。楽天もそのひとつです。
ECでは、オンラインで簡単に買えること、安価に
買えることを主な提供価値として、今まで発展して
きたといっていいでしょう。
買い物の場所、という機能というわけですね。
一方で、D2Cブランドは、買い物の場所ではありますが
たんに便利に買えるだけの場所ではありません。
D2Cブランドのショップには、商品情報だけでなく
たくさんのコンテンツも用意され、ユーザーは、ブランドの
考え方や商品のバックストーリーなどを知ることができます。
もちろん、コンテンツは定期的に更新されます。
また、インスタグラムをはじめとしたSNSでの発信が
活発なことも、D2Cブランドの特徴と言えるでしょう。
2 売るためのコンテンツでなく、ファンにするためのコンテンツ
さて、このコンテンツですが、何でもいいわけではありません。
できれば、ブランドの考え、ビジョン、夢などを含めた
思いが軸になっている必要があります。
最初にページを訪問したユーザーは、もしかしたら
商品は買わないで去っていくかもしれません。
しかし、何度かページを訪問し、コンテンツに接するうちに
きっとそのブランドが気になる存在になり、やがて
自分のブランドにあったブランドのように思えてくるでしょう。
これは、リアルなお店の場合とよく似ています。
たとえば、アパレルのショップで商品を見て
店員さんと話をしたとします。
その日は買い物をしなくても、店員さんとの話を
時折思い出すと、また行ってみようか、というように
思うことは、ないでしょうか。
何回かショップに行き、商品はもちろん、
ブランドに関する情報を知るうちに、だんだん好きに
なっていきます。
D2Cブランドでは、この店員さんの話に該当する
のが、コンテンツです。
実際に会うことはできませんが、SNSなども活用して
定期的に発信することで、多くのユーザーたちに
自分たちの思いを伝えることができるのです。
3 デザイン、写真、言葉。
コンテンツと言っても、難しく考える必要はありません。
そのブランドを立ち上げた思い、商品開発の時のことなどを
素直な言葉で書いていくだけで十分です。
できれば、デザインと写真は工夫をしましょう。
いくら素晴らしいことが書いてあっても、
読む気がしないデザインや目を引かない写真では
なかなかユーザーをつなぎとめておくことはできません。
ショップの店員さんも、お洒落をして、笑顔で接客して
くれるように、コンテンツのそれなりのデザイン、写真による
「外見」は整えておく必要があるからです。
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D2Cブランドというと、AIを活用したシステムや
デジタルマーケティングの話がいろいろ出てくるのですが、
そうした手段の前に、まずコンテンツを考えることが
大事だと僕は思っています。
ブランドや商品に対する思いがしっかりしていて、
それがユーザーたちに共感されるのであれば、
やがて支持されていくブランドになるはずです。
ちなみに、僕は自分でもこの考えでD2Cブランドとして
育てるべく運用しているブランドがあるのですが、
定期的にコンテンツを更新する、というのは
なかなか習慣化しても難しいものです。
一定の支持を集めているブランドは、
その陰で、人並外れた努力を重ねているのだと
思っています。
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