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大人になると子どもの頃の気持ちって忘れちゃうんだなぁと思った話

この記事を書いていて思い出したことがある。

幼稚園の頃から遊んでいた男の子がいた。
多分股関節の病気かなんかだったんだと思うんだけど、脚にギプスをしていた。
だから遊ぶ時は必ず彼の家で遊んだ。

日当たりの良い部屋でミニカーで遊んでいたことを覚えている。

当時…というかまぁ今も結構好きなんだけど、工事車両が好きで。
彼の持っていたミキサー車が欲しくて、でも代わりにあげるモノがなくて、交渉の末10円と交換して、家に帰って母にめちゃくちゃ怒られたことも覚えている。

彼は小学校に入ってもギプスのままで、車イス生活をしていた。
でもそれは全然特別なことではなく、イジメたりバカにする子もいなかった。

上手く言えないんだけど
「そういうもの」だと思っていた。
歩けようが歩けなかろうが、彼は彼。
ミニカーが好きで10円で交換こしてくれちゃう彼。
学年が上がるに連れて、遊びに行く回数は減ってしまったけれど
私の中では変わらない存在だった。



6年生になったある日、彼が学校を休んだ日の帰りの会で、彼のギプスが外れることを担任の先生から聞いた。

素直に嬉しかった。
付き合いが長い分だけ余計に。
「よかったねー」って思っていた矢先。
衝撃の言葉を聞く。


その報告の後で担任の先生が
「ギプスが外れた彼の背が低いことをバカにしないように」
と、神妙な面持ちで言ったのだ。

「?」
一瞬わけがわからなかった。

そんなこと1ミリも思っていなかった。
彼のギプスが外れた喜びしかなかったのに。

その先生は少し変わっていて、給食の時
「白米と牛乳は合わない」と言う理由で
堂々と牛乳を残し(誰かにあげていた)
音楽の時間はピアノが弾けないからと
リコーダーで教えてくれたり、ピアノが弾ける子に弾かせたりと
今まで出会ったことないような
所謂先生という枠を越えた先生で
私は大好きだった。

その先生の口から、そんな馬鹿げた(って当時も思った)言葉が出てきたから、尚更ショックだった。

翌日彼はギプスなしの車イスなしで登校した。
勿論誰もバカにしたりはせず、あたたかく迎え入れた。
でも、先生の言葉が引っかかって、逆に彼の身長が気になって仕方なかった。

逆効果じゃんw
と子どもながらに思った。


今思うと、ご両親が心配して、先生に行ってもらったのかなーとか
その先生も身長低かったから、実は先生自身が気にしていたのかなーとか
まぁ言わないといけない理由があったんだろうと想像できるけれど。

でもやっぱり言って欲しくなかったかなぁ。
あの時、もっと私たちのことを、信じて欲しかったんだろう。
そんなことをバカにするようなクラスじゃないよって、信じて欲しかったんだろう。


みんな子どもだったはずなのに
大人になると忘れちゃうんだなぁ。


ということで
子どもの気持ちを忘れちゃった大人のためのお話会

今回もゲストに中学1年生の中村くんをお迎えしてのお話会です。
質問も募集してます。
いろいろ聞いてみましょうよ。
思い出してみましょうよ。

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前回のお話会の感想はこちらです


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