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【#3】35歳の子宮筋腫核出術 ~手術当日:入院2日目~

起床は6:00、点滴を入れて待機!
普段よりかなり早い起床時間だけれど、昨晩21時の消灯と共に床に就いていたこともあり、問題なく起きられました。昨日の夕食を最後に絶食のため、この日の朝食はなし。手術は13時半からの予定なので、まだまだ時間があります。ただ、午前中に点滴を入れるため、8時までには手術着に着替えて待っていて欲しいと言われていました。点滴をつけると着替えられなくなる(管が邪魔で袖を抜いたり通したりできない)から、とのことです。なので起床後の検温を済ませたら、洗顔や歯磨きなどの身支度をゆっくり整えて、早めに手術着に着替えました。話には聞いていたけれど、手術着って寒い…。病院から指定された入院の持ち物に上着があったのですが、この待ちの時間に手術着の上から羽織れるように必要だったみたい。役に立ちました。点滴をつけたら午前中はそのあと特にやることもなく待機です。自由に過ごしていいのですが、手術のことが気になってあまり何も手につきませんでした。

手術が13:00に決定
事前に「午前中の手術の終了時間によって手術開始時間が前後する」と聞いていました。早まるのかな、遅れるのかな、とそわそわ待っていると、12時過ぎに看護師さんがやってきて「手術時間が13時に確定しました。5分前には手術室に移動します」と伝えてくれました。時間が確定すると「いよいよだ…」と一気に緊張が広がりました。主人が12時半ごろ病院に着いていたので、一人でいるのが不安で、病室ではなく主人と一緒に過ごせる病棟内のラウンジに移動しました。そうこうしているうちにあっというまに予定時間に。看護師さんと主人と連れ立って3人で手術室へ歩いて向かいます。緊急手術じゃないから、ドラマとかでよくある「ベッドに寝転んでゴロゴロ連れてってもらう」という感じではありませんでした。笑。

いざ手術!最初で最後の関門、麻酔
手術室の前の待機スペースで主人と分かれ、看護師さんと二人で手術室の中へ入りました。手術室の中は本当にドラマで見ていたような景色で、よくわからない機械?装置?がたくさんあり、無機質な雰囲気です。いくつかある部屋のひとつへ案内され、部屋の真ん中にある手術台へ自分で登り、自分で横になりました。まずは硬膜外麻酔をするため、横向きになって背中を丸めます。ベッドが狭いのでなかなか体勢を変えるのが難しく…麻酔科のスタッフさんに助けてもらいました。本番の大きな麻酔を入れる前に、大きな麻酔を入れるのが痛くないように小さな麻酔をまず打ちます(ややこしい)。痛みを感じたのはこの最初の麻酔くらいでした。普通の注射くらいの痛みで、そんなにひどくはありません。しかし「最初の麻酔が効いて痛くはないけど、押されるような感覚がありますからね」と言われ大きな麻酔を進めると…ものすごく体の中になにかが入っていく感覚というか、押し入られるような違和感があり…これが結構辛かったです。痛いというか、気持ち悪い。私が動かないように体を押さえてくれるスタッフさんがいらしたのですが、私の表情をよく見て「痛いですか?辛くないですか?」と気遣ってくれたのが救いでした。たぶん痛いと言えば麻酔を追加してくれたのだと思います。正直に「痛くないですが、押される感覚がちょっと気持ち悪いです…」と伝えたところ、「ここだけ耐えれば大丈夫だから!」と特に対応されることもなく、そのまま進んでいきました。笑。

麻酔が効いたことを確認できたら、どんどんと体に装置が取り付けられていき、最後に酸素マスクを口と鼻にかぶされます。ドラマでよく見るやつだ…(こればっかり)。しかし、コロナ対策のためこの時までずっと不織布マスクをつけており、その上から酸素マスクをつけられたためかなり呼吸が苦しくて…。不織布マスクの上からつけて問題ないそうなのだけど、私が苦しそうにしたのを看護師さん?お医者さん?が感じ取ってくれて、「苦しい?マスク外す?」と声をかけてくれ、私が頷くとさっと不織布マスクを外してから付け直してくれました。細かいことだけれど、手術前で緊張していたり不安だったりで自分からは動きにくいので、こういう気遣いをしてくれるのが本当にありがたかったです。「では麻酔を流していきます、すぐ意識がなくなりますからね」と言われ、いよいよ全身麻酔が始まります。どれくらいで意識がなくなるんだろう…と思う間もなく、ほんと数秒で、眠りにつくように意識がなくなりました。私は子宮筋腫の数が多いこともあり、手術時間は3時間ほどと聞いています。長い手術になりますが、あとはもう寝てるだけ…よろしくお願いします。

手術室での目覚め
次に意識を取り戻したのは、看護師さんからの声掛けでした。「聞こえますか?わかりますか?」みたいな声に、眠りから覚めるのと同じように意識を取り戻しました。あまりよく覚えてはいませんが、おなかが少し痛いような、熱いような感覚があったと思います。無事覚醒したことを確認できたら、手術室から術後集中管理室?のようなところへベッドのまま移動していきます。「無事おわったんだな…」というほんのりした安堵があるものの、やはり切ったばかりのおなかが痛みます。移動が終わった後、部屋に主人が入ってきてくれて、顔を見て話すことができました。頑張ったね、お疲れさまと家族から声かけてもらえることで、また少し安心することができました。とはいえ、やっぱりお腹は痛いし熱いし、なんだか気持ち悪い気がする…。看護師さんに「吐きそう…」と伝えて洗面器みたいなものを借りたものの、嘔吐することはなく、吐き気がうっすらあるような状態でした。麻酔のせいかな?時刻は17時前くらいだったかと。主人はほどなくして帰宅し、ここから手術後の長い夜が始まります。

手術直後の夜は長い
手術直後の夜は、看護師さんがかなり丁寧に身の回りの世話をしてくれました。まずナースコールと痛み止めのスイッチを両手に持たせてくれました。そうです、痛みが強いと自分で痛み止めを押せるのです。初めての手術、おなかを大きく切った痛みに耐えるという未知なる不安の中、この痛み止めスイッチはまるで命綱…強い安心感がありました。寝返りくらいは打てるのですがなにせ動くとおなかが痛むので、このスイッチは一晩中右手に握ったまま離しませんでした。笑。左手にはナースコールを握っていたものの、夜通し看護師さんが頻繁に様子を見に来てくれる(2時間おきくらい?)ので、押すことはありませんでした。というのも、痛みや熱のせいで、あまりゆっくり寝付けないのです(手術後は熱が~38度くらいの出るものだそうです)。寝よう寝ようとするのですが、いったん眠れてもすぐに目が覚めてしまいます。看護師さんが来てくれた時もすぐ目が覚めるので、何かあればその時に声をかけていました。ちなみにこの長い夜、一番気分転換になったのは”うがい”でした。手術後まだ水を飲むことが許されず、点滴で水分補給をしてはいるとはいえ喉は乾燥します。看護師さんがこまめにうがいキットを持ってきてくれて、本当に助かりました。口の中がさっぱりするだけで気分もすっきりするし、飲み込めなくても喉が潤うだけで辛さがまぎれました。逐一うがいをさせて後処理をして…ってかなり面倒だしあんまり気持ちいい仕事ではないだろうに、嫌な顔せず対応してくれたことに感謝です。

お腹の痛みは「我慢できない…!!めちゃくちゃ痛い…!!」ほどではないものの、「熱い…痛い…傷の存在を、確かにそこに感じる…」という無視はできない・安眠はできない程度のものでした。10段階中の4~5くらい?痛み止めを押すと3くらいにはおさまる気がしたので、痛みが鋭くなり始めたらスイッチを押す、ということを数回繰り返しました。そうして短いスパンで寝たり起きたりうがいしたりして、手術当日の長い夜は少しずつ朝に向かっていきました。



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