人生最大の逆境
まず初めに、この記事は人種差別、ヘイトスピーチを助長する物ではございません。もしそう思われた方がいらっしゃるならすぐさまこの記事を削除いたします。お手数ですがメッセージ頂けるとありがたいです。
また、留学を応援してくれている家族、友人たち、いつも本当にありがとう。
あらすじ
私は現在イギリスの某大学で大学院生としてHR系の学科を専攻しております。去年からPreMasterという過程を卒業し、晴れて正式な大学院生になることができました。
そしてここからは、一学期の総まとめをつらつらと述べていこうと思います。
ファーストコンタクト
10月の初めに緊張しながら教室のドアを開けて、どのような人たちと勉強できるのだろうかと期待と不安半分でドアを開けると、そこには見慣れたアジア系の方達がたくさんいました。何が起こっているのかわからず、とりあえず座って説明に来る先生を待機していると、後ろの子から話しかけられました。
しかし、その言語は英語ではなくて何を言っているのかわかりませんでした。
すかさず、英語を話すと、彼は「妙だな」という顔をしてまたその言葉で話しかけてきて、ようやく私は彼は中国語を話してきているのか!と認識し「ごめん、俺日本人なんだ」というとやっと理解してくれました。
その後、先生から学科の説明が始まり、Academic Representative(クラス委員長みたいなもの)を決めるということで、PreMasterでも経験があったので立候補して、学科の代表となりました。
そこで問題になったのが「学科のグループチャットを作って欲しい」と先生からの要望でした。
そこで私はWhatsapp(イギリスでよく使われるチャットプラットフォーム)を使おうとしていましたが、皆はWeChat(中国)でもうすでにグループを作成しており、自分は前に中国の方とトラブルがあり、WeChatがトラウマになりつつあったためWeChatを使うのに抵抗があると言及しましたが、45人中42人は中国の方、2人は台湾の方、そして日本から来た私。そんなマジョリティには勝てず使うことになりました。
言語の壁
この学科において、まず言語の問題が発生しました。
イギリスにきて、英語でずっと会話したりテストやバイトもこなしていたので英語にはほぼ困りませんでした。
しかしここで問題発生です。
WeChatでは皆中国語で会話を始めていたのです。
私には何が起こっているのかわかりませんでした。
何を喋っているのかわからず、クラスメイトの皆に「ごめんけど、中国語わからないんだ。英語で喋ってもらえるかな?」と聞いたところ「ああ、中国語で喋っている時は冗談しか喋ってないから、気にしなくて大丈夫だよ。」と言われ、ちょっぴりショックを受けました。
しかし、彼らはその後も中国語で会話を続け、クラスのプロジェクトのメンバー決めの話等も中国語で進めていたので流石に不安になり、学科のクラスメイトに尋ねて逐一必要な話かチェックしていました。
ただここで、私は愚痴をこぼしました。「やっぱ、みんなに英語で喋って欲しいな、クラスの重要な話だけでもいいからさ。もう一度いってみるわ。」と言ったときに私のクラスメイトは「お前も中国語勉強すればいいじゃん!そしたらいちいち私に聞かなくてもいいし、誰かに悪口言われるかなんて気付けるし、勉強すれば?」と言われました。
大前提として私たちはイギリスに居て公用語は英語、なのに君たちのエゴで俺までなんで強制されなくちゃならないんだ?とかなり憤りを感じていました。
また、グループディスカッションでも英語を喋ってくれない人たちは多く、自分がなんとか会話を刺激しようとしても「問題を中国語に翻訳してるから待って」など、全て私が回答するような日々が続いていました。
そこで心を一つ折られたのは、ソーシャルパーティーの時でした。
なんとかこれを機に友達を作ろうと考えて、UNOしたりしてみましたが会話は全部中国語で、UNOの際の色決め等も中国語でされて盤面の状況が読めず、孤独を感じ、途中で寮に戻りました。
言葉が通じないってなかなかきつい。始めてイギリスに来た4年前の時みたいな、そんな貴重な体験をしました。
勉強、チームワークについて
このような学科で過ごし、プレゼンテーションの機会がやってきて、先生に決められたチームのメンバーで行うことになりました。
作業をしている最中で、皆が私に言ったことは「ゆっくり喋ってもう少しわかりやすい単語を使ってほしい」と言われ続けました。私たちはマスターな上にIELTS等のテストをクリアしてきているため、私の英語レベルはわかるだろうと思っていましたがそうにはいかず、またグループの一人の子は英国の大学を卒業しているのにも関わらず会話が全くできず、とてもコミュニケーションに苦労しました。
また、彼らのリサーチ方法は大胆で、ググってコピペなどをされたりして、文献をもとに証拠を集めて自分の意見を主張するというものを知らずして彼女たちはプレゼンに臨んでいました。
そこで問題が発生しました。グループの子が作ったGantt Chart(顧客に提案する際に作るタイムラインの種類)が破綻しており、それについて言及すると逆上されて、説得するのに2時間かかり怒鳴り散らされてしまいました。笑
私も怒りたかったんですが、目標はプレゼンを成功させること。そこにフォーカスしていたため、なんとかなだめることに成功しましたが時間がないため私が作り、スライドの10枚中9枚は私が作ることになってしまいました。
またプレゼンの練習もハブられたり、私のパートのみ抜いて3人で練習していたりしており、悲しい気持ちになりました。
幸いにもプレゼンはうまくいき、ほっとしましたがその後からはチームのメンバー含めてクラスメイトから冷たい対応をされるようになり、今になってさらに孤立しました。
かなり大変な経験でしたが、なんとかうまく行ってよかったです。
日本として彼らと付き合うこと
これは学科の話ではないのですが、学校には多数の中国人留学生がいるので、彼らのネットワークはかなり広く、知らない人がわたいのことを知っているなんてことも日常茶飯事です。
そこである知らない方から言われました。
「あなた日本人だよね、なんで原発の汚染水を海に流すの?そのおかげで環境汚染してるし最低だと思わないの?なんでそういうことするの?」
そういうことを言われ私は政治家ではないのでそういうのはコントロールできないから、そういう質問されたら困るよ。というと相手は止まらなくなり、私も流石に頭に来て色々悪いことを言い返してしまいました。
そこで後々振り返ると、なんて不毛な議論だったのだろうと感じました。
あそこで言い返さず、無視してどこか行けばよかった。本当にそう思いました。
自分の修行もまだまだです。
今後について
私にとって今の状況は人生最大位の壁に面しているなと感じます。
しかし、こんなとこで諦めたら自分の夢が追えない、強くなれないと感じました。
そこで、二学期に対する目標を立てました。
まだ話しかけていないクラスの子、他の学科の友達、教授と仲良くなる
話しかけていない子達と仲良くしてみる、学科で友達ができないと思ったら、他のとこで作ればいい。教授と仲良くなれば色々他の研究の話ができる。そう前向きに捉えようと思いました。
彼らの文化を理解し、イラつかない
グローバル社会に適応するためには、些細な違いでイラつかず、物事を俯瞰的にみて、解決策に繋げていく必要があります。
私もそのような人間になりたい。
自分に集中する。
自分のことに目を向ける。ナンセンスなことがあってもそれに時間を割いている暇がないので、そのマインドで行く。
最後に
今が一番きついかもしれない、勉強量も多い、こういうプライベートのキツさもあるけれど、日本人の気合いを見せつけてやろうと思います。
最後に、何度もなりますが、人種差別、ヘイトスピーチを助長するものではありません。
私にも仲のいい中国人の友人はいます。全員がそうでないということを理解して頂きたいです。
またどこかで