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HHKB Professional HYBRID Type-Sレビュー/大学生がHHKBを買う必要ある?

記念すべき第2投稿目は…とか言うと毎回記念になってしまうのでこれくらいにしておくとして、今回はHHKBのレビューをしてみようかなと思う。
しかしHHKBのレビューなんてこの世にあふれかえっていると思うし、だったら違う視点から紹介してみようかなと…。
私がHHKBを購入したのは大学2年生のころである。高性能PCを持っているわけでも、社会人のように経済的余裕があるわけでも、ライターのような文章量を書くこともないような、ごく普通の大学生に果たして最高級キーボードである『HHKB Professional HYBRID Type-S』は必要なのか。を書いていこうと思う。
ぜひ最後まで読んでみてね。


HHKBとは

東京大学名誉教授である和田英一氏の言葉がHHKBのコンセプトについて語っている。

「アメリカ西部のカウボーイたちは、馬が死ぬと馬はそこに残していくが、どんなに砂漠を歩こうとも、鞍は自分で担いで往く。馬は消耗品であり、鞍は自分の体に馴染んだインターフェースだからだ。いまやパソコンは消耗品であり、キーボードは大切な、生涯使えるインターフェースであることを忘れてはならない。」

https://happyhackingkb.com/jp/

キーボードを生涯のパートナーとして位置づけ、世界最高の圧倒的なクオリティを誇る国産キーボードを目指して開発されたのが「Happy Hacking Keyboard」略して「HHKB」なのである。
HHKBはこれまで数々のバージョンアップを経てその歴史を紡いできた。
そして現在では「HHKB Studio」「HHKB Professional HYBRID Type-S」「HHKB Professional HYBRID」「HHKB Professional Classic」が公式から発売されている。
中古市場には古いモデルも含めて多くが出品されており、そのほとんどが10,000円を超える。現在でも高い人気を誇っている。

ここでは簡単な説明しかされていない。ぜひ公式サイトを閲覧してみて開発者たちの想いを感じてみてほしい。

HHKB Professional HYBRID Type-Sについて

HHKBについて多くを語りたい気持ちはあるがそれを抑え、今回は私が所有している「HHKB Professional HYBRID Type-S(日本語配列)」(以下:Type-S)に絞って紹介していこうと思う。
前置きでも話した通り私は大学生で、かれこれ2年くらい使用し続けている。

HHKB Professional HYBRID Type-Sの全体像


私が思うType-Sの特徴としては以下である。

・静かで深く、気持ちの良い打鍵感
・静電容量無接点方式
・HHKB独特のキー配列
・バッテリーではなく単三乾電池2本
・シンプルイズベスト

静かで深く、気持ちの良い打鍵感

HHKBの最大の特徴の一つと言えば打鍵感だろう。
とは言っても、私も使い始めて2年目のぺーぺーなので偉そうに語るつもりはない。感じたことをそのまま語ろうと思う。
「静かで深く、気持ちの良い打鍵感」
というのが素直な感想だ。押し込んだ時の「スコスコ」という感覚が指から伝わってくる。その真価を発揮するのは高速でタイピングしているときで、それはもう素晴らしい体験を味わうことが出来る。またエンターキーから発せられる「ガコッ」という音も癖になる。
PCを起動していない時でもそっと手元においてキーを触りたくなってしまうほどには気持ちが良い。

静電容量無接点方式

2003年5月からHHKBが採用している静電容量無接点方式
このスイッチング方式が最高の打鍵感と生涯の相棒としての耐久性を実現している。

メンブレン方式と静電容量無接点方式との比較

実はスイッチの構造は安いキーボードによく使われているメンブレン方式と似ている。ただ、電極を押し当てて入力を認識させるメンブレン方式に対して、静電容量無接点方式では円錐型のスプリングを押し下げた際に発生する電荷の容量値変化によって認識させている。これが「無接点」と言われる理由だ。無接点であるがゆえに電極間の接触による劣化がなく、さらに電荷の容量値を認識しているので超正確な入力が可能である。
私は「HHKB Lite2」(以下:Lite2)というHHKBシリーズの中でもメンブレン方式を採用しているキーボードも持っている。先ほどスイッチの構造が似ているとは書いたものの打鍵感は全く違う。Type-Sが「スコスコ」なのに対してLite2は「ガコガコ」である。
どちらもいい打鍵感であるが、私はやはりType-Sの方が好きである。

独特なキー配列

これに関しては好みが別れるかもしれない。
そもそもHHKBは俗に言う60%キーボードである。フルサイズキーボードよりもキー数を少なくすることによって、効率的な作業内容と常に持ち運べるコンパクトさを実現している。
キー配列の中で最も違うのはControlキーの位置であろう。通常の配列でCapslockキーがある部分にControlキーが存在している。左手の小指で簡単にControlキーを押せるのは作業効率が上がる要素の一つだ。

見えにくいかもしれないが、Shiftキーの上にControlキーが配置されている。


あとはFnキーを用いてそれぞれのキー入力を実現できる。
これらのHHKB独特のキー配列は作業効率を上げられる代わりに、慣れるまでに時間がかかる。これがこのキーボードを好きになれるかの分かれ目ではないだろうか。

バッテリーではなく単三乾電池2本

HHKBのコンセプトは「生涯使える相棒」である。
このバッテリーではなく単三乾電池を電源として採用したのは、このコンセプトを守るためのものだろう。
バッテリーでは劣化してしまうため、無線接続の場合そのバッテリーの寿命がキーボードの寿命になってしまう。それを乾電池にすることによって「バッテリーでの寿命」という概念を無くしたのだ。

キーボード側面上側に単三電池を2本挿入する場所がある。

シンプルイズベスト

私がHHKBに一目ぼれした理由としては、打鍵感と見た目である。
私がキーボードを購入する主な理由がこの二つであるが、ゲーミング系のように光らせるのが嫌いな私にとってHHKBのような墨色のシンプルなデザインは最高だった。
派手さはなく、特別な形状をしているわけでもない。だが、慎ましくデスク上に佇み、最高級キーボードとしての存在感を静かに放っている

シンプルだが洗礼された美しさ。

この感じがたまらなく好きなのである。

大学生はどう使う?

さて、ここまでHHKBについて書いてきたのだがどうだったろうか。
これほどまでのキーボードをごく普通の大学生がどう使っているのか。

答えはタイピングである。

当たり前であるが、それなら安いキーボードでも問題ないし、そもそもノートPCならキーボードついてるじゃんって……?
しかし大学生がキーボードを使用する機会は多い。課題やレポート、就職活動時にもエントリーシートなどの提出の際に文章をPCに入力していく。これらの文章量は非常に多い。
そして面倒くさいこれらのことをやるために必要なものこそモチベーションである。そのモチベーションを生み出すための最高の道具としてHHKBが必要なのだ。
HHKBでタイピングがしたい。この気持ちが私をレポートやエントリーシートなどの作業へと導いてくれたのだ。

…...変?

大事な考え方(現実逃避)

これは私がType-Sを買うときに考えたことなのだが…。
Type-Sの値段は現在(2023年12月21日)36,850円である。仮に大学1年生の方が購入し4年間使い続けるとしよう。そうなると年間9,212.5円月額たったの767.7円である。
こんなものではない。
大学卒業後も使い続け、仮に10年間使用したとしよう。そうなると年間3,685円月額307.1円である。
どうだろうか。一発の値段は大きいが長期的に見るとかなり安く見えないだろうか。
あとは商品価値が非常に高いため、万が一自分に合わなかったとしても「ほぼ新品」の状態ならば高額で売却できるはずだ。
………という現実逃避をしながら私はType-S購入ボタンをそっと押したのである。

まとめ

HHKBは生涯使い続けられる相棒として開発されたキーボードである。
私は複数のキーボードを所持しているが、やはりこのHHKB Professional HYBRID Type-Sを最も愛用している。(一番使い慣れているというのもあるが…)
冒頭にも書いたが、このキーボードについては既に多くのレビューが存在している。なので様々な角度からの意見を得られるはずだ。その中で私は大学生の視点から紹介させてもらった。
学生としてこの高額なキーボードをどう考えて購入したのかも紹介させてもらったが、やはり高いものは高いので慎重に検討してほしいと思う。
実際に購入してみた私の意見としては買って良かったともちろん思っている。それはタイピングの気持ち良さや課題たちへのモチベーションなどなど、それ相応のメリットがあったと思っているからだ。
ぜひ学生の方で購入を検討している方がいるのなら参考にしてもらえれば幸いだ。



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