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コロナ禍の「終戦の日」はいつも以上に戦争と平和を考える機会に・・・

明日、8月15日は「終戦の日」。今年は新型コロナで毎年行われている様々なイベントがオンライン化されるなど異変が起きている。コロナ禍の今、戦争と平和を考える。

〇戦没者追悼式は19府県が欠席
東京の日本武道館で開かれる政府主催の全国戦没者追悼式には19府県が新型コロナウイルスの感染拡大を懸念して遺族などの参列を取りやめる方針という。その内訳をみると北は青森、宮城、秋田、山形、南は熊本、大分、宮崎、鹿児島、沖縄と東京から遠いところが欠席を決めているようだ。遺族の多くは高齢者で感染した場合に重症化するリスクが高い。特に会場である東京は感染者が急増している。戦没者追悼式で自治体が欠席するのは台風など自然災害を除けは初めてだという。去年は約5000人の遺族らを含め6000人以上が参列したが、今年は10分の1くらいに減る見通しだ。

〇戦争体験を聞く会もオンライン化
この日は毎年、戦争と平和について語り継ぐ日でもある。若い人たちが戦争体験者から話を聞いて戦争の悲惨さと平和の尊さをともに考えるイベントが多い。その機会もコロナの感染拡大によって取りやめになるか、オンラインで行われるケースが多い。しかし、戦争を知る人たちからリアルに話を聞く意味は大きい。そもそも戦後75年が経過して体験を語れる人も減っている。戦場体験を持つ人となるとさらに少なくなる。当時20歳だったとしても95歳になる。貴重な話を聞ける機会がなくなるのは残念だ。

〇続けなければいけないこと
日本で戦争の記憶がどんどん遠のいていく中、一度、取りやめたら次からはなくなってしまう可能性もある。オンラインでもいいから戦争の悲惨さを後世に語り継ぐイベントは続けてほしい。戦争体験者も年齢を重ねたからこそ話したいことがあると思う。逆にオンラインだから出席しやすいということもある。コロナ禍の「終戦の日」は戦争と平和についてじっくりと考える機会になってほしい。


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