#9 WORLD'S END SUPERNOVA

1年が終わる。12月はコロナにかかったこともあり、師走どころか師爆走という感じであった。ここで2022年を振り返ってみる。

1月。弟と僕が立て続けにコロナの濃厚接触者になったことで、父が怒り狂う。社会人になったら絶対に家を出ると決意した瞬間だった。

遡ると高校時代、家を出たかったというモチベーションだけで大阪大学を目指した。失敗したけど。超学歴主義の父親であったため、「旧帝か早慶しか学費は出さない」と言われていた。なので後期に滑り止めで地元の北大を受けて入学した。(早稲田の商学部にセンター利用で出願したものの落ちた。文系なのに国語が出来ないという致命的な弱点が響いた。)明治のセンター利用は受かっていたので行きたかった。もしくは同志社。関西に住んでみたかったなあ。

3月。一人暮らしが始まった。右も左も分からず、初日は電気もガスも使えなかった。あの時の寒さは今でも覚えている。暗く、そして寂しかった。今では他人と一緒には住めないとまで思う。同棲している人はすごいなあ。

4月。社会人スタート。約1か月東京で研修。ホテル暮らしなのに朝食はでない。仕事終わりに同期と西友で値引きされた弁当を買っていたのも記憶に新しい。何故か喫煙可能な部屋だったのでばかすか吸っていた。空気も水も不味く、人が雪虫のようにいる街だった。絶対に住めないと確信した。同期は良い人ばかりだった。こういった人たちが就活で成功するのだなと感じた。

5月末。身体が動かなくなった。薬を定期的に服用し忘れるという痛恨のミスから止む無く休職へ。入社して2カ月で体重は5㎏減った。鏡に映る自分の目には光が消え、直視できなくなった。

また、母親が実家を追い出された。父親を唯一止めることができた僕がいなくなったことで、暴走が始まった。母は母の実家(僕の祖母の家)に住むことになった。僕の家から祖母の家までは徒歩5分ほどなので、結果として助けてもらいやすくなった。人生どうなるか分からないものである。

7月。休職中ではあったが、何人かの女性と肉体関係を持った。俗にいうワンナイト。酒が入っていたにも関わらず、射精まで至らなかった。常に頭の中で考え事や、客観的にその状況を見ている自分がいた。体力もなかった。屈辱的な体験だった。そして、自分は病人なんだということを思い知らされた。

9月。復職した。時短勤務であった上、周りの方の理解があり、何とかやっていくことができた。ただ、同期との差から生まれる焦りや思っているパフォーマンスを発揮できないもどかしさが僕を苦しめた。今振り返ると、まだ復職には程遠い状態だったのだと思う。

12月。2度目の休職。この内容は#7で述べたので割愛させてもらう。

以上が2022年。相当端折っているが、自分の中では激動の1年だった。生きることの難しさを痛感した。良くも悪くも記憶力がいいので、あの時こんなことあったなあという部分部分のフラッシュバックが時々起こる。嫌なことばかりが脳にこびりついている。真夜中に書いているからかもしれないけど。やっぱり生活リズムは整えないといけない。

ただ、「絶望の中に希望を見つけることはできた。」今は上手く言語化は出来ないけど。恐らく2023上旬くらいから右肩上がりに調子は戻っていくだろう。2018年以前の自分がそこに待っていると思う。真理の扉の前で待つアルフォンスのように。

伊藤万理華が出した書籍「LIKEA」の中で、「過去を掘り起こすことは悪いことじゃないです。」という言葉があった。嬉しくなってすぐに手帳に書き留めた。2023年は過去を受け入れ、さらにもっと過去を求める1年間になるだろう。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?