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配信界隈のApex Legendsの盛り上がりがすごい! その一方でにじさんじは……

Apex Legendsの盛り上がりがすごい

 Youtube、twitchという大手配信プラットフォームのゲーム実況ジャンルで今、もっとも熱いゲームを聞かれれば自分は間違いなくApex Legendsを押すでしょう。
 いわゆるオンラインのSFが舞台のバトルロワイアル系FPSです。実写の配信者、vtuber、いわゆる動画勢のゲーム実況者やFPSのゲームをしてこなかった配信者まであらゆる配信者が手を出して生配信をしています。

 日本のゲームタイトルではApexの配信時間が圧倒的です。(ちなみに海外でも同様です)時々桃太郎電鉄やAmoung us等の旬なゲームタイトルが上位に食い込むも1位は不動です。


 自分は実写の配信者とvtuberを両方見ているので分かるのですが、同じ時間も何人もの配信者がApexをして、時には野良パーティで配信者同士が一緒になる事もあるぐらいです。
 自分は、Apexは自分でしている方が面白いので、Apexの配信自体は切り抜きなどでしか見ませんが。

 さらにはApexの大規模な大会に、それまで、FPS界隈のDeToNatorを筆頭としたプロゲーマーやプレデター、マスターレベルの高ランク腕前のプレーヤーしか参加していなかったのが、DeToNator主催のApexのチャリティー大会である「STREAMER PARK SEASON1 」では、配信者として有名でもApexの腕前は頑張ってもプラチナレベルのプレーヤーも参入して盛り上がっています。(有名どころでは歌い手のそらる、天月、ゲーム配信最大手の加藤純一とそのつながりのある配信者達、いわゆるもこう軍団。ポケモン実況がメインのもこうにいたってはFPSが初めて。ただし天月とそらるはApexソロでマスターランクに到達できるレベル)

STREAMER PARK SEASON1 feat. DeToNator

CRカップ


 eSportsチームの運営をしているCRAZY RACCOONが主催しているCPカップには企業勢、個人勢の枠を超えてvtuberも参加して大いに大会を盛り上げ、最近では渋谷ハル主催のVtuber最協決定戦も開催されていましたね。個人勢のおだのぶが注目された事は最協決定戦を見た人は知っている人もおおいのではないでしょうか?


Vtuber最協決定戦


 特ににじさんじでいえばCRカップ付近から外部の実写の配信者とのコラボはかなり増えたように思います。叶や葛葉、勇気ちひろあたりのライバーは実写の配信者とよくコラボしていましたが、他のライバーも増えたなと感じています。


 実際にそれまで固定の配信者しか見ていなかったリスナーが流動的になって配信界隈全体を盛り上げているなぁと感じています。

Apexの盛り上がりがにじさんじに与える影響

 ただしこの流れがにじさんじリスナーにとって必ずしも歓迎ムードではないみたいですね。にじさんじのライバーが抱えているリスナーを箱外に流すだけだという意見も見かけます。

 この例の記事のコメント欄を見ても今、にじさんじのライバーのApex配信が多すぎて見ていて面白くないという意見はちらほら見られました。確かにApex配信はApexをやっていないと分からない事も多く、そういう人にとっては苦痛かもしれません。

 しかし、Apex配信をしていても数字を維持しているライバーもいます。叶や葛葉は相変わらずの伸びで、最近では勇気ちひろや不破湊、ラトナ・プティ、KR所属のboraの同時接続数や登録者の伸びに目を見張るものがあります。Apex配信をしていても見てくれるリスナーは大勢います。ではApexが下手だからでしょうか? それもまた違うでしょう。


 例えば実写の配信者のもこうは、FPSゲームはApexが初めてなのに、プロゲーマーが参加している「STREAMER PARK SEASON1 」に参加して、当初は知名度だけで呼ばれた客寄せパンダなど散々言われていましたが、結果的に大会の盛り上がりに貢献し、大会が終わった後も時々、Apexの配信をして数字を出しています。(もこうならではの常人ではありえないプレイや発言が面白く、チームを組んだのが、聖人といわれるプロゲーマーのすももと、同じニコニコ出身で関わりのあったそらるだから相性自体は良いというのもあったでしょうが)

もこう


 つまり単純にApexが下手なのは理由足りえないと思います。
 ではどうして、にじさんじのApex配信が叩かれるのかといえば一つです。そのライバーのApex配信がつまらないから。それに尽きるでしょう。

 Apexのプレイもそこまでうまくなく、かといって実況のトークが微妙であれば、そのライバーの推しリスナーは見るでしょうが、大多数の配信の面白さを重視するリスナーは去ってしまうでしょう。

 そもそもApexというゲームは考える事がとても多い上に、緻密な操作を求められるので、よっぽど慣れていなければ面白い配信は成立しにくいと思っています。

 面白いApex配信が出来ず、勇気ちひろのようやbora、エルフのえるのように常日頃からApex配信をしておらず、自身の定着コンテンツとして成立させていないのでランクの上下や腕前が成長したか一目で分かりにくいと思っています。
 実際にApexが上手とは言えない樋口楓のApexは本人のこだわりが強いプレイもあって面白い配信になっています。

樋口楓

 そもそもApexのプレイの腕前で売っていない配信者が急にApex配信を増やす事に関してはにじさんじに限らず、どの配信者でも否定的に言われている印象があります。

 一番言われているのがそれこそ日本のゲーム配信最大手の加藤純一でしょう。良い数字が出せるポケモンやイナズマイレブンの配信をしろとコメント欄やSNS上で散々言われています。実際に同時接続数や再生数は他の配信よりも少ない気はします。(とはいえそこらのApex配信者よりも面白い配信をして圧倒的な同時接続数を叩きだすのがすごいところですが)

加藤純一

 ではなぜ彼らがApex配信をするのか。答えは単純です。Apex Legendsをしたいからです。

 ゲーム配信をしている配信者のほとんどが、ゲーム自体が好きで実況をしているのだから世界規模で流行っておりかつ、ゲームとして面白いApex Legendsを遊びたいと思うのは普通の感情だと思います。

 それが例え高頻度じゃなく、そこまで上手くないプレーだとしても自分のしたい事を配信上でするのが配信活動の大前提だと思います。


 ここがゲーム実況に限らず、配信活動全般に含まれると思うのですが、リスナーの見たい配信と自分がしたい配信、どちらを優先させるか、そのバランスは難しいところだと思います。自分はこの辺のバランスが上手なライバーをよく見ています。月ノ美兎委員長だったり、アルス・アルマルだったりですね。


 葛葉と叶、勇気ちひろなどのライバーはその二つが完全に一致しているのが強みですよね。

葛葉

 ホロライブの主なライバーも、リスナーの見たい配信を高頻度でかつ長時間で配信しているので、2020年の伸びは妥当だと思います。

 とはいえホロライブの場合は、アイドル売りをしているので3年後、5年後見据えたときどうなっているかは分かりません。AKBや坂道系列アイドルのブームが数年で過ぎ去ったように男性向けアイドルコンテンツって旬が短い気がするからです。

 二次元コンテンツでいうならラブライブやアイマス系列ですが一時期のブームに比べれば、最近はだいぶ落ち着いてきたなという印象です。ただしホロライブの運営もその辺の企業戦略も考えていないはずがないでしょうけど。

 にじさんじのライバーも自身の数字に全く興味がない訳はないと思うのでApexの配信があまり人気がないというのはわからないはずがないんですよね。Apexの配信を見限って、限られた時間の中で別の配信をするのかそれともApexの配信をし続けるのかはライバー自身の判断に委ねるしかないと思います。

 勇気ちひろが一部のリスナーに叩かれながらもApexをし続ける事を決断した事で配信が盛り上がったのは言うまでもありません。(とはいえ彼女には配信活動及びリスナーへの向き合い方をもう少し考えてほしくはありますが)

勇気ちひろ


 前の記事でも書きましたが配信上では基本的にライバーの判断 > リスナーの需要になるので、外野でしかないリスナーがApexの配信を辞めて欲しいと言っても無意味だと思っています。Apexの配信が嫌なら他の配信を見るしかないのです。

にじさんじは箱推しをしているが、箱推しではない


 にじさんじという看板がvtuber界隈だけでなく配信界隈でも大きな看板になっているのは言うまでもありません。しかしその方向性が、あくまでも自身がヴァーチャルでかつその主な表現方法が配信手段というだけの実態は、様々な表現集団をするアーティスト集団だと思っています。

 vtuber界隈の他の大手箱のホロライブと.Liveはアイドル路線に明確に舵を切っています。(赤井はあとや宝鐘マリンのような明確なアイドル路線とはいえないライバーもいますが、長時間のスパチャ読みや異性とのコラボがNGの時点で異性向けの大枠なアイドルの範疇を出ていないと思います)

・元exゲーマーズのライバー達や勇気ちひろのようなゲーム配信者
・戌亥とこや町田ちまのような圧倒的な歌唱力を武器にする歌手
・メリッサ・キンレンカや夢追翔、弦月 藤士郎のような多角的に創作活動をするクリエイター
・月ノ美兎、剣持刀也のように昔のニコ生主のような雑談が得意なライバー
・鈴原るるやリゼ・ヘルエスタのようなアイドル路線
・花畑チャイカやグウェル・オス・ガールのようなバラエティー路線
・文野環や舞元啓介のような芸人路線

 最近ではKR所属のRohaがピアノ配信をしており、その画面に登場するピアノの3Dモデルが自作だったのが驚きでした。

Roha Lee


🎹[半3D Piano] ピアノ配信20回おめでとう!+(新機能追加)/Celebrating Piano stream 20th(+new Function) [にじさんじKR/イロハ]


ピアノ配信の裏側 Part.1 (無限ハンマー編)

 こういった個性、性別、得意な事など、多種多様なライバーが玉石混交のように100名以上、在籍しているので、にじさんじ内でコラボをする時に予想外の化学反応が出るのだと思います。


 例えば、去年開催された第3回マリオカートにじさんじ杯では前回、あまりにも操作が下手で、ゲーム自体あまり得意ではないフミが、同期の星川サラや、後輩の長尾景に鍛えられて多くのリスナーの予想を超えて、見事、予選突破をして大会を大いに盛り上げた事は記憶に新しいと思います。普段、配信している検証企画やバトオペをしているだけでは起きなかった盛り上がりです。

フミ

【マリオカート8DX】我枠【#マリカにじさんじ杯​】


 また最近ではにじさんじ箱外への様々なアプローチも多く、様々なライバーが箱外へと飛び出して活躍するのは、結果的ににじさんじという箱を成長してくれる事に自分は期待しています。自分達、消費者が予想できる成長は所詮、一時的で限界値があると思っているからです。


 既に述べましたが、多数のにじさんじのライバーが外部のCRカップに参加しました。また社築はリズムゲームの腕前が評価されプロジェクトセカイの大会で実況をしていました。

社築


【本戦】RAGE プロジェクトセカイ 2020 Winter powered by AQUOS

 

 彼らはそこで体験したものを自分達の成長や活動に還元出来ないほど怠惰だとは自分には思えません。様々な経験をして色んな方向に成長したライバー同士でコラボして、我々リスナーが想像もできない化学反応をこれからのにじさんじに期待しています。

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