僕が旅をする理由。

2017.06.23　21歳

「どうしてそんなに旅ばかりしているの？」

そんなことを言われたから、旅を頻繁にする理由をまとめる。僕が旅をする理由は、実際に自分の目で見て肌で感じることを大切にしたいからだ。

現代社会ではタブレット１つあれば、何千キロも離れた場所で起きたことさえ情報としてすぐに手に入る。でもタブレットのみを通して得た情報は、あくまで自分の世界の外側で起きたこととして認識してしまうリスクがある。

去年の11月8日。

インドのモディ首相が演説で、1000ルピーと500ルピー通貨がその日から法的通貨でなくなることを発表。銀行の前に人が殺到し、大混乱が起きた。

このニュースが流れた時、僕はインドで頻繁に使っていたあの紙幣がこんなにもあっさり貨幣としての価値を失ってしまうのかと衝撃を受けた。

情報が流れてきた時、どれくらい身近にその情報と接することができるか。遠い世界で起きたことでも自分の住む世界で起きたこととして感じられる人になるために、いまできること。それが旅だと思う。

いつか住む場所を決め、どこかに定住することになったとしても、その世界がすべてにはなりたくない。「あの人は元気かな」と、時々遠い世界で生きる誰かに想いを馳せる時間があってもいいと思う。

たとえどんなに文化や価値観が違うとしても、地球のどこかで自分と同じように暮らしを営む人がいることを知りながら生きることって素敵だ。

あり余る時間と体力に任せて、できる限りいろいろなところに足を運んでみようと思う。それが若いうちしかできないことで、一生ものの思い出になると僕は信じている。