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草取りDNA【インドア目線】

家の周りの草取り、地域や小学校の奉仕作業の草取りに行くことになった時、

家にいるほうが好きな僕は、

少々イヤな顔をしつつ取り掛かるのですが、

しかし、
田舎生まれのDNAに刻まれた宿命なのか、
それとも、持って生まれた性格なのか、

いざ、取り掛かって数分経つと、


周りと話すことなく時間の経過も忘れて、
スイッチが入ったように没頭してしまうタイプです。

「いちばん頑張った人やグループには、景品を与えます!」


などと言われても、目の前のわかりやすい報酬にそれほどモチベーションが上がらないタイプです。

(むしろ、表彰式のような雰囲気で皆の前に出るほうがより恥ずかしいので、
2位くらいになったり、負ける方を選んで静かに終わらせたいと思ってしまいます。)

つい先日も、
そんな草取りの機会がありました。

僕のように黙々とするタイプの人もいれば、

親しい人や年代の近い人の近くに固まって作業する人、

誰と作業していてもソツなく話せる人、

その人間模様は様々でした。

いろんな人がいるなぁと眺めていると、


「あれ…?これは人と話せる機会なのでは!?」



という発想が頭の中に流れ込み、

普段、挨拶や会釈程度しかしない何人かに
この機会に話しかけたりしていました。

「最後に草取りしたのはいつ頃でしたっけ…?」

「この草は鎌が無いと取れないヤツすねぇ…」

人と話さなくてもそれほど気にしなかったタイプの僕ですが、

大学のサークル活動で
企画の発起人や代表者などをし始めた頃、

たとえ草取りのような作業でも、
自分一人で進めるのでなく、

顔を上げて庭を見渡して、
「あそこやってみようか」と指差ししたり、
「ここまでやったら休憩しようか」と声を出すポジションを担当する必要がありました。


普段行動を共にすることがない人や
加入して間もない後輩の近く、

自分の過去を投影したような、
自分から話しかけるのが苦手なようすの人の近くに
あえて立ち寄る…

自分のマイペースな性分は、
さすがに変わりませんでしたが、

ずっと地面と向き合うのじゃなくて、
ちょっとキョロキョロしてみよう。


そういう方向に(その団体の中では)
ポジションを変えていました。

なんなら、そんな雑談トライを繰り返していくうちに、

草取りのような作業のときこそ、コミュニケーションのチャンスでは!?とも考えられるようになりました。

草木に囲まれた実家に帰って、
そこではふたたび「若い人」のポジションにある僕ですが、

あまり自分とウマが合わないと思っていた人とでも、
こうした機会に、話すことができるじゃないか!…と、

今では草取りに対する見方が変わりました。
(厳密にいうと、別の見立てを手に入れた、と言ったほうがいいか…。)

…調子に乗って膝や腰を傷めない程度に、
草取りを楽しんでみてはいかがでしょうか。

〜終〜

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