【夢記録】パンを試食する夢を見た
海辺のちょっとだけさびれた商店街を商店街をひとり旅している。
商店街の雑貨屋でパンを売っていた。文房具などの雑貨が置かれている棚とは別にパンが並ぶ棚がある。
パンは自家製のようだが、この店でつくっている様子はない。どうやら委託販売のようだ。
少々気になって店内に入る。まず目についたのはスライスしたフランスパンをあげた菓子パン。
そして数種類のカンパーニュ。棚に続く壁に掛けられている。目立っていて上手い陳列だ。美味しそうだし、面白い。
店内にはパンを買おうとしている客が数人おり、店員に声をかけるタイミングを逸してしまう。しかたないかと思いながら店を出る。
店の前でおばちゃんが話しかけてくる。
「あなた、パンを見てたのね。どう? 美味しそうでしょ。あれ、自分がつくってるのよ」
おばちゃんは、にこやかに笑いながら手に持っていた紙袋の口を開けて、中をみせてくる。袋の中にはいろいろなパンが入っていた。
試食してみ、と。
ひとつとって食べてみる。
生食パンである。なにかが挟まっている。バターだった。
美味い。ただちょっと味に変化がないかなあと思っていたら、黒いものがみえてきた。
おや、これは餡バターパンだったのか。でもだったらもう少し真ん中あたりに具があるようにして欲しかったかも。と思いながら食べ進める。
ところが餡かと思ったそれはチキンソテーだった。
ああ、これは惣菜パンだったのか。意表をつかれたなあ、と思う。
食べ進めると口内の水分がもっていかれて、美味しいけれど一気に食べるのはキツいかも。などと思いつつも食べきってしまう。ごちそうさま。
実は揚げた菓子パンに興味があったんですよね、と告げる。
おばちゃんは、はてな? という顔をする。通じていないらしい。揚げた菓子パンではなくて、正しいパンの名前ってなんだったっけ? ド忘れしている。
あーでもないこーでもないと悩んだ末に、ポンと名前が浮かんできた。
そうだ、ラスクだ! ラスクですよ、ラスク!
そうおばちゃんに言うと、ああ、あれも美味しいよ。いい出来だよ。と、いい顔になる。
自分はあらためて雑貨屋に戻り、ラスクを買おうとする。でも食パンはもういい。
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