2.「キウイは植えてなくて巨大なテントがある」は本当か？
結論からいいますと
「口を開く前に現場に行ったり海外の農業について調べろ」
その情報は事実ではありません。
ファクトチェック テント
Twitterの検索窓で「西条 テント」で検索してみてください。
「謎の白い巨大テントがある」
「キウイは栽培しておらず、化け物みたいなテントが張られ、中で何やってるか不明」
といった、なにやら尋常じゃないツイートが大量に出てきます。その中にたまに、西条市内でキャンプや登山をしている人のツイートが混ざり微笑ましいです。
起源を探ってみると、この動画を視聴した方のツイートが初出でした。
で、私は2023年1月に現地に行って目視してきました。
確かに、この丹原地区の果樹園ではあまり見ない施設です。
E社はニュージーランドのゼスプリ関係企業の子会社だということなので、ニュージーランドのキウイ果樹園にヒントはないかと思い、調べました。
西条市に出現した白いテント状の施設と、ニュージーランドにある施設は、瓜二つと言えます。
写真の施設はE社の親会社関連ではないですが、ニュージーランドのあちこちで、このようなテントで覆われた農園が見かけられます。
また、E社と同じJACE Groupが宮崎県都農町に設立している、キウイ生産法人の「マイキウイ」という会社も、同じ施設を使用していることがわかりました。
ですので、西条市にあるE社の農園に作られた白いテント状の物は、キウイ栽培に必要なニュージーランド方式の施設であると断言できます。
ファクトチェック キウイの栽培
Twitter上でも「キウイを植えていない」「テントの中で別のことをしている」という情報が見受けられます。
西条市丹原町でZespriキウイ🥝の農園をしている（株）イーキウイ視察させて頂きました。すごく刺激的なお話で、元気をもらいました😊
— 日本共産党 おちゆみこ🇺🇦 (@ochiyumiko0224) January 7, 2022
帰りには多肉植物のSaikiEngeiさんに行きました。欲しかった「リトープス」を購入しました♪#西条市 #日本共産党 #おちゆみこ pic.twitter.com/eGJUexr4A3
西条市議会おちゆみこ議員の2022年1月のツイートですが、写真の1枚目には、黒いポットが並んでいて、枝のようなものが伸びています。これが定植前の苗木です。キウイはポットに種を蒔いてから、大地に植え付けられる大きさになるまで、1～2年かかると言われています。
そして2023年2月のこちらの動画の2分30秒くらいのシーンで、あさぬま和子議員は「第1回目にキウイの栽培をされてないみたいなことをちょっとちらっと言ったんですけど、苗木は一部植えてあるっていうことで訂正してお詫びを申し上げます」と述べていますので、ちゃんとキウイが定植されているとのことです。
以上の情報から、白いテントはキウイの栽培施設であるし、農地にはキウイの苗が植えられていることは確かです。
テントと苗、２つのファクトを検証しますと、Twitter上で言われている「キウイも栽培せずに謎の白いテントの中でなにかやっている」という情報は事実ではないと言えます。