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ネパール料理まとめ【カレーにまつわる料理図鑑】(2023年2月更新)

ネパール概要

場所 インドの東北部と中華人民共和国チベット自治区の間

赤いところがネパール


人口 2919万人(2021年なパール中央統計局)

宗教 仏教、ヒンドゥー教、アミニズムなど

首都 カトマンズ

地理的特徴 
中国国境地帯にヒマラヤ山脈があり、世界最高峰のエベレスト山もあるため北部は高山気候になっている。南部は平原で高温多湿である。

民族 
多民族国家100を超える民族がいる。一番多いのはカーストのヴァルナに基き上から2番目の階級のチェトリである


ネパール料理の特徴

インド料理、中華料理、チベット料理の融合したもの、調理ベースがチベット中華でそこにスパイスが入った料理が多い

朝食と夕食の2回の食事がベースで15時ごろにしっかりと軽食(カジャ)を食べる。

干米チウラとおかずが載った軽食カジャセット

ネワール族
ネパールという国ができる前にカトマンズ盆地栄え数多くの遺跡や美術をつくりあげたて民族「ネワール族」の豪華な食文化はネパールに広まっている

お酒を飲む民族でニンニク強め塩辛い料理が多い。軽食であるカジャ料理が美味しいため"ネワリカジャ"と分類されることもある


タカリ族
ヒマラヤ山脈で交易路で生活をしている民族「タカリ族」
交易路にくるお客様をもてなすためな豪華な食事を振る舞う
肉や魚のカレーやおかずはタカリ族のレシピが有名
豪華な定食は「タカリカナ」と呼ばれネパールで愛されている


ダルバート(定食)

ダール(豆スープ)とバート(米)がセットのネパール定食
アチャル(漬物)、サーグ(青菜の炒め)、タルカリ(野菜のおかず)、生野菜(スライス玉ねぎにんじんきゅうり大根)、カレー、パパド(豆煎餅)がついたりする。

大久保セクワガル ダルバート

汁物は小さい器、それ以外はワンプレートに盛られ、手で米とおかず、スープやカレーを混ぜながら食べる。

ダールと米はお代わり自由なものが多い

パン

【ロティ】
 薄く平く伸ばし鉄板で焼くパン。全粒粉のもの、蕎麦粉のもの(パッパーコロティ)、きび粉のロティ(コドコロティ)など種類豊富

【プリ】
全粒粉の粉を薄く伸ばして揚げたパン。高温の油でプクッと丸く膨らむまで揚げる。朝食軽食としてひよこ豆のカレーと一緒に食べられることが多い

【セルロティ】
粗挽きの米粉と砂糖ギーを混ぜ、輪っかの形にしてあげて作るドーナッツ
ほんのり甘く、ヨーグルトや野菜のおかずタルカリと食べることがある
お祭り(ダサイン、ティハール)やお祝い事で食べる。

【バラ(ウォー)】
ケヅル小豆(うらど豆)と生姜をペーストにして生地を作るお好み焼き
具が入っていないもの(プレーン)の他に、目玉焼きを中に入れるものや、ひき肉が入ったものなど種類豊富。さくもちっとした食感がクセになる。軽食に食べられる。

ミックスバラ

【チャタモリ】

米粉ベースのお好み焼き。野菜ひき肉がみじん切りになって生地に混ぜ込まれ、卵と共に焼かれることが多い。チーズを乗っけたものもありピザのようだ。

【トゥクパ】
キャベツやにんじんの入ったスパイススープにストレート麺を入れたチベット発祥のネパールラーメン。店によってはチキンやバフ(水牛)、卵が入っていることもある。ピリ辛のだし汁が体を温めてくれる。

ベジトゥクパ

【チョウミン】

チベット発祥の焼きそば。ネパールでは卵麺と野菜をケチャップや醤油、スパイスと共に炒めたスパイシーなものが多い。具材はにんじんキャベツ玉ねぎなどの野菜の他にチキン、スクティ(干し肉)などがある。軽食によく食べる・

チキンチョウミン

モモ(餃子)

小麦粉の厚めの皮で、スパイス入りの肉だねを詰めて小籠包のように包むチベット発祥のネパール餃子。皮がもちもち。中身のメインは肉だとチキン、水牛、マトン、野菜だとほうれん草、ニラ、小松菜、にんじん、キャベツなど。

【スチームモモ】
蒸したモモ、スタンダート。トマトのスパイスソース(ゴルベラコアチャール)をつけて食べる

スチームモモとゴルベラコアチャル

【スープモモ】
トマトベースの辛い酸っぱいスープまたは胡麻ベースのまろやかスープに入ったモモ。火鍋みたいな器でやってきて中央でファイヤーすることもある

トマトスープのモモ
ごまスープモモ

【チリモモ】
トマト(ケチャップ)、唐辛子、醤油、スパイス、片栗粉などで甘辛いとろみのあるソースを作りそれを絡めたモモ

【フライドモモ】
揚げモモ、カリもちじゅわでうまい。マトのスパイスソース(ゴルベラコアチャール)をつけて食べる

餃子型のフライドモモ

【サデコモモ】
蒸したモモに油(マスタードオイル)、生の玉ねぎトマトパクチー、ターメリックやチリなどのスパイスとレモン汁で和えた酸っぱ辛いモモ


フライ(炒め物)

肉の油スパイス炒め、ターメリック、チリパウダーが主なスパイス。
ニンニクと塩気が強く、玉ねぎも一緒に炒めるためドライなカレーのような味
ホルモンを使うことが多い

【ブトゥワフライ】
ホルモンミックス、レバー胃腸など。コリコリとした噛みごたえのある食感が特徴

ブトゥワ

【ギティフライ】
脳みそ。白子のようなふわふわ食感。とろけるまろやかな味わい。

ギティフライ

【スクティフライ】
干しマトン。肉厚なジャーキー噛めば噛むほど味が出る。

スクティ

【ジブロフライ】
舌タン。コリコリとした食感が特徴

【パングラフライ】
鳥の砂肝

パングラ


サデコ(スパイス和え)

油(マスタードオイル)、生の玉ねぎトマトパクチー、ターメリックやチリなどのスパイスとレモン汁で和えた酸っぱ辛い和え物。生のフレッシュな味わいが特徴。野菜肉両方とものバリエーションがある

【バトマスサデコ】
炒り大豆または干し納豆のサデコ(バトマス=大豆)

バトマスサデコ



【スクティサデコ】
干しマトンジャーキーのサデコ

【ポーク、チキンサデコ】
炭火で焼いた豚や鳥を一口大に切って作るサデコ

ポークサデコ



【ワイワイサデコ】
ネパールで流通しているインスタント麺ワイワイをお湯で戻さず、ガリガリのまま砕いて作るサデコ

【グンドゥルックサデコ】
ネパールの発酵乾燥青菜グンドゥルックを水で戻して切って作るサデコ
高菜和えのような味わい

グンドゥルックサデコ




チョエラ(スパイス和えver2)

ネワール族の料理、サデコと似ている。油でスパイスを炒めて、焼いた肉(ハクチョエラ)または茹でた肉(マナチョエラ)にあえる。チリを多く使うことが多く、塩気も強め。肉のチョエラが多く野菜が入ることも少ない。冷たい状態で出される、


【マトンチョエラ】
羊や山羊を一口大に切って作るチョエラ

【ポークチョエラ】
豚バラなど脂の多い部分の豚肉を一口大に角切りにして作るチョエラ

ポークチョエラ



【チキンチョエラ】
鳥もも肉を皮をとって一口大に角切りにして作るチョエラ

【ダックチョエラ】
アヒルのぶつ切りを使うチョエラ

セクワ(串焼き)

スパイスとニンニク、ヨーグルトでマリネして金属の串にさして焼く串焼き。
セクワガルは串焼き専門店のこと。テーブルの中央に回転式の串焼きの機械があり焼きながら食べれる。野菜も一緒に焼く(ニンニクとうもろこしなど)

セクワガルの様子

チキンセクワ、マトンセクワ
パングラセクワ(すなぎものセクワ)
カシコセクワ(山羊のセクワ)など

アチャル(漬物)

塩、油を多く使うネパールの漬物。塩辛く酸っぱいのが特徴。スパイス、ネパール山椒のティンブールを使ったり、ソース状のものがあったりする。缶詰でも売っている

【ムラコアチャル】
大根のアチャル、短冊切りにした大根を半分干してからスパイス塩油であえて発酵させてつくる

ムラコアチャル



【ゴルベラコアチャル】
トマト(ゴルベラ)のペースト状のアチャル
柑橘の香りと花椒っぽい香が特徴のネパール山椒ティンブールを使う。モモやセクワにつけたりする

中央にあるのがゴルベラコアチャル


チリ(甘辛炒め)

トマト(ケチャップ)、唐辛子、醤油、スパイス、片栗粉などで甘辛いとろみのあるソースと玉ねぎ、ピーマン、メインの具材を一緒に炒めたもの

ポークチリ

タルカリ(おかず)

野菜のスパイス油炒め煮、野菜のおかずのこと。ダルバートに付いていることが多く、野菜のおいしさを引き立てるシンプルな味わい。ターメリックを使うことが多く黄色になる

カリフラワーのタルカリ



カレー

玉ねぎトマトベースのカレーが多い。油で始めにターメリックを炒める工程があり独特の土深い味わいになる。
〜カレーという呼び名、具材だけの名前の他に
カレーの名前は「具材の中身 コ(の)ジョルorマス」と言われることが多い
(例:チキンの汁カレー ククラ コ マス)

ジョル=汁っぽいカレー
マス=肉、肉の濃厚なグレイビーなカレー

主な具材の名前
鶏肉=ククラ
水牛=バラ
去勢した山羊=カシ
山羊=バクラ
白豚=スングル
魚=マッチャ
乾燥発酵青菜=グンドゥルック
じゃがいも=アル
大根=ムラ

【チャン】
米、むぎ、とうもろこし、シコクビエが原料となってできるドブロク
濃厚で重みがあり、微発泡。甘味と酸味がある。
米が原料のものはネワール族、カトマンズ盆地で作られる。

やかんに入ってくることもある



【ククリラム】
ネパール原産のサトウキビを使い、オーク樽八ヶ月熟成のハチミツのような深いコクのあるダークラム
ここにカルダモン、シナモンを加えた辛口なククリスパイスラムもある。
ラムチャイにするとマサラチャイのような味わいになる。
ククリとはネパールで有名な短剣の名前である。

左 ククリスパイスラム
右 ククリラム



【ロキシー】
ヒエの蒸留酒
かつては家庭で米、ヒエ、とうもろこしなどの穀物を混ぜて作っていた
あっさりとしていて飲みやすい

【ソムラス】
ネパール原産の蕎麦で作る焼酎
日本に流通しているものは長野県の酒造に製造委託して作っている
香ばしさは少なくまろやかで飲みやすい味わい

【トゥンバ】
キビの実を発酵させて作るチベット民族の酒
実ごと提供され、そこにお湯を入れて飲む。乳酸ドリンクのような味

【ジャイカッテ】
ギーで炒めた米を温めたネパールの焼酎などの蒸留酒にかけた高アルコール酒
タカリ族のお酒、ギーで炒めた米の香ばしい香りがまるでコーンフレークのよう、リッチな体温まる酒

ソムラスのジャイカッテ
上にギー入り玄米





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