働けばいい男に会える

今朝もリセールチケットを見ていたら、
推しの立ち位置側の23列目が出ていた。
行きたい。
しかし会場はわたしの住む場所からはめちゃくちゃ遠く、
飛行機に乗ってそこから高速バスか電車に乗らなきゃとてもたどり着けない。
片道2万と見た。
ホテルとチケット代、現地での飲食やお土産代を考えたら8万は飛ぶだろうか。
行きたいけど、前後の遠征代にも追われているので、今から8万はとても無理だ。

遠征から帰ってきてから、
毎日のようにタイミーの予定を入れている。
居間のカレンダーに時間と場所だけ書いているのだけど、
昨日の晩家に帰ったら、
「あんたこんなにバイト入れて大丈夫なの?」
と母親に言われた。
わたしの身体の心配というよりも、
あまりバイトが続くとわたしはイライラするからそっちを恐れているのだ。

そんな時に「あと8万あればまた推しに会えるのに」という話を母親としていたらなんと、

「お金出すよ」


と言われた。
わたしは本当に甘やかされているなと思う。
こんなアラサー、他にいるのだろうか。

母親は本当は娘にタイミーなんてやってほしくない人なのだ。
タイミーを始めた当初もなぜか闇バイトだと思われていて、
わたしからしたらどこも本業よりもハードで、
こんなに汗水垂らしながら働いてるのに闇バイト扱いはひどくないかと本気で悲しくなったものだ。

自分がお金を出せば娘は変なバイトをしなくなると思うのだろうか。
昨日もおじさん達とトラックに乗ってヘルメットをかぶってタイヤを運んでいたなんて言ったら面倒なことになりそうなので、
母親にはあまり言わないようにしている。


それでもわたしは推しに会いに行くために働くのが好きだ。


親の金で遠征するようになったらおしまいだなと思う気持ちと、
ラストツアーだからそんなこと言ってる場合じゃないという気持ちの両方がある。

そして今日もわたしは働く。 
本業の後はまたタイミーで若い男の子の職場に行く。
わたしの第2ラウンド。

本業の会社はみんな優しくてホワイトな会社だから、
わたしも本当はタイミーなんてやらなくても正社員になりたいとかフルタイムで働きたいとか言えばなんとかしてくれると思う。
それでもわたしは会社に言わずにひっそりとタイミーで働いている。
いつも暖かい部屋でお茶を飲みながらパソコンをポチポチやってるのに、
タイミーで働く時は、
会社では縛らなくていい髪をまとめて、
お手洗いや水分を我慢して軍手をしたりヘルメットをかぶったりして働いている。
そんな自分が嫌いではないのだ。


本業の会社は女性が多くて、
みんな主婦だったり妊婦だったり彼氏持ちだったりする。
わたしと違って男性に愛されている人達の集まりなのだ。

どうしてわたしだけ男の人に好きになってもらえないんだろう。
どうしていつもわたしだけ選んでもらえないんだろう。
わからない。本当にわからない。
前世でよほど悪いことをしたのだろうか。

それでもわたしは働くことはできる。
働けば、自分が選んだ男に会いに行くことができるのだ。


だからわたしは働く。
男性にわたしを選んでもらうことはできないけれど、わたしが男性を選ぶことはできるから。
だから働くしかないのだ。
モテない女の宿命だ。選ばれない女の宿命だ。


今朝CMで柳楽優弥を見たら、

無性に好きな人に会いたくなった。


よく見たらあまり似てないけれど、
なんか本人を見て確かめたくなった。
最後に彼を見たのは先月の30日で、
次あの工場に行けるとしたら日曜日だろうか。
最近は新人さんでも入ったのか、
募集の人数も減り、時間も短くなったから厳しいかもしれない。
彼はいるだろうか。
わたしは今週末は彼に会えるだろうか。
会えるものなら会いたいけれど、
きっと神様はそう簡単には会わせてくれないんだろう。(恒例)
今だって、タイミーで出勤途中に彼の工場のある駅で仕事帰りの彼に偶然会わないか期待してしまったけれど、そんなことは絶対に起きない。わかってる。
わたしと彼はきっとご縁がないのだ。

それでも、

お願いだから一日でも早くあのいい声が聞きたくてたまらないのだ。