アラサー、初めて飲食の仕事をする

昨日訳あって入れていた仕事をドタキャンしてしまったため、(前回の記事参照)
3時間経って申込みができるようになったら、
わたしは血眼で仕事を探した。


さすが田舎の日曜日、飲食店しかねえ。



わたしは事務と接客の仕事しかしたことがない。
タイミーでも工場か倉庫にしか行かない。
ティッシュ配りは1時間で終わるからやったけど。

飲食業は全くの未経験だ。
料理も洗い物も大嫌いなので、
工場でも包丁を使うところには絶対に行かないし、
洗い物をやらされたらそこにはもう二度と行かない。
昔宴会の手伝いのときに水割りを作らされたけれど、
わたしがあまりにも下手なので、
客のおじさんに「自分で作るからいいわ」と言われたことがある。
サーバーでビールをきれいに入れられる自信もない。
そのレベルだ。

でももうそんなことを言っている場合じゃない!
このままペナルティ4ptだと、
来月のいつもの運送会社の仕事の募集が出ても、
1件しか申し込めない。
あそこはわたしの癒しと体力づくりの場だ。
ほぼデイサービスみたいなもんだ。
在宅勤務のわたしの貴重な社会との接点。
行けなくなるのは辛すぎる。いやだ。むり。
だから今日は飲食でも洗い場でも接客でもやってやるよオラァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!



そんなわけでとりあえず、
観光地のレストランの仕事を申し込んでみた。



いつもの工場の仕事と同じ5時間の勤務なのに、
お給料は1000円高い。なぜ?
でもここなら地元民はほとんど行かないから、
職場の人には会わないはずだ。 
めっちゃ職場のそばだけど。同じ駅だけど。
でもうちの職場はみんな子供のいる家族連れだから、
休日のファミレスとか球場とかの方がまずい気がする。


大丈夫だ。
怒鳴られようが怒られようが、
好きな人の週末の3連休を知るよりは死ぬほどマシだコラァァァァァ!!!!!

(もうテンションがヤケクソすぎる)



タイミーの仕事でも、
わたしは一晩中おばさんに怒られて泣きながらお弁当を作ったことがある。(過去記事参照
39℃の熱がある中、小雨が降る屋外で1時間ティッシュ配りをしたこともある。(過去記事参照
そして今日は飲食未経験・生理2日目だけど日曜日の観光地のレストランで5時間休憩なしで働くのだ。←new!!!


これはきっとnoteのネタにも話のネタにもなるぞ!
人生はネタだ。
わたしは恋愛だけは運のツキに完全に見放されているけれど、
他は転んでもタダでは起きない女。
ここだって今日好きな人の工場でもらうはずだったお給料よりも250円高い。
ちゃっかりしてるぜわたし!!!!!
33歳フリーター歴10年の職歴ナメんなよ!!!!!
これでも結構いろんな仕事してきたぜ!!!!!
新卒で就職した会社しか知らない人とは絶対に違うはず!!!!!
人生の5時間なんてほんの一部だ、
きっとなんとかなる!!!!!
好きな人の週末の3連休を知るより…(以下略)

自分を鼓舞しながら職場へ向かった。
生きて帰りたい。

着いたらタイミーらしき女の子に挨拶された。
よかった、初めてで更衣室も何もわからないから、
とりあえずこの子に付いて行かせてもらおう。
女の子は大学生らしい。
茶髪でがっつりアイプチをしてピアスもしていかにも飲食店に勤めていそうな女の子だ。(偏見)
わたしの大学時代にはあまり周りにこういう子はいなかったな。
ここは人が優しいですよと言われて安心した。

アロハシャツみたいな服に着替えて黒いエプロンをつけたら、
地味なおばさんのわたしでも飲食店の店員感が出た。
写メ撮りてえ。
渡された名札には初心者マークの横になぜか
「見習い中」と書いてある。
え?わたしいつからレストランで見習い中の身になったの?一言も言ってねえ。
しかしお客さんにも初心者アピールできるのはとても助かる。ありがたいな。
作業場(いやホールと言うのか)に着いたら、
会社の飲み会で来る団体客を入れるところらしく、
まずはテーブルのセットをした。
よかった。団体客の相手ならきっと知り合いには会わないだろう。知らない会社だし。とりあえず安心だ。
食器を下げる場所や、飲み物の頼み方を習う。
飲み物は作ってくれる人がいるらしい。よかった。

お客さんが入ってくる。
特に派手でもなく地味でもなく普通の人達だ。
乾杯の前にビールを持って行って、
別の飲み物を注文されたら裏に行って頼んでまた持って行く。
乾杯したら、点火する。
なぜか勝手にやってくれているお客さんもいた。

その後も宴会中はホールをうろうろして、
注文を聞いて持って行ったり、
空いたグラスやお皿を下げたりしていた。
やっぱり女子大生の方が言葉遣いや振る舞いがいかにも居酒屋っぽくて違和感が全くないし、
わたしよりお皿もジョッキもたくさん持てるけれど、
でも別にスピードを求められるわけでもなく、
立ち居振る舞いや作法にうるさいわけでもなかったので、
わたしでも全然普通にできてしまった。
知らない人にいらっしゃいませとかありがとうございましたって言うのも久しぶり過ぎて、
なんか新鮮で楽しい。

厨房に行くと、
おじさんタイミーが焦げた鍋を洗っていたり、
おばさんタイミーが洗い物をしていたりした。
裏のパートのおばちゃん達はちょっと怖そうだ。
わたしは彼女達に注文するとき、
いつものようにニコニコしてちょっと大きめの明るい声を出してなんとか愛想で乗り切ったけれど。
「ここって年齢で仕事分けるんですか?」
と女子大生に聞いたら別に関係ないらしく、
彼女も最初は洗い物をさせられたけどめちゃくちゃ臭かったからホールの方がいいと言っていた。
たしかにわたしも洗い物をするくらいなら、
知らない人にビールを運ぶ方がずっといい。

これなら年に数回ならできる気がする。

宴会が終わると、テーブルの後始末をした。
ずっとビニール手袋をしているので、
残飯を捨てるのも思っていたよりも大丈夫だった。
拭き掃除をして、次の団体の準備をして終了。

5時間立ちっぱなしでお手洗いにも行けず、
飲み物も飲めないのはキツかったけれど、

でもスタッフの人もタイミーの子もお客さんもみんないい人で楽しかった。


ここならまた来れそうだ。
工場よりお給料もいいし。
それにしても、
学生時代からずっと怖がっていた飲食の仕事がこんなに呆気なく終わるとは。
タイミーすげえな。
わたし工場の単純作業も倉庫の力仕事も飲食の仕事もできるんじゃん。
知らなかった。
人よりも何にもできないおばちゃんだと思っていた。

終わったら好きな人の工場の夜の募集が出ていた。
また当日キャンセルが出たのだ。しかも2人も。
工場は隣の隣の駅だから今からなら全然間に合う。
でもタイミーは1日1件しか申し込めないんだよなとちょっと残念に思ったけれど、
今日行って彼いなかったらやばいんだったと思い出して、
やっぱり行けなくてよかったと思った。