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問いかけは腕が試される

そろそろ問いかけは腕が試されるについて話したい。

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問いを事前に脳内シミュレーションする

例えば、カレーを食べたことないヒトは「カレーはおいしいですか?どんなふうにおいしいですか?」と問いかけるかもしれない。

この問いかけでカレーがおいしい食べ物かどうかが判る(相手の主観)し、「どんなふうに」で相手によってはカレーを食べたことないヒトにもわかりやすい例えをしてくれるかもしれない。

あるいは、圧力鍋をつかってカレーを作りたいヒトは「圧力鍋でつくるカレーはおいしいですか?」の他に「圧力鍋でカレーをつくるときに気をつけたほうがいいことはありますか?」と問いかけるかもしれない。後者の問い方をすれば相手は「このヒトは圧力鍋でカレーを作ったことがなくて作るときのコツが知りたいのかも...」と推し量り、じゃがいもは圧力かけずに最後乗せがいいよ!とかブロック肉でも圧力かければ柔らかくなるよ!とか的確なアドバイスをくれるかもしれない。

こんな風に問いかけにはそのウラにある目的(知りたいこと、欲求)があるし、ホスピタリティが垣間見える瞬間だと思う。キッチリ考える必要があるときは「なんで自分はそれを訊くの?」と自問自答を繰り返して問いを洗練させたい。

子どもへの問いかけは腕が試される

子どもへの問いかけは大人相手以上に技術が必要だと思う。

僕は前提が欠けたり説明不足で下手なのだが、保育士さんの会話をみていると子どもとの向き合い方が非常に上手いなあと感じる。

例えば、自分より若い男性の保育士さんが娘に対して「xxちゃんは電車をみるのと乗るのどっちが好き?」とさらっと問いかけをしていて、こういう問いかけは父親になった今でもうまく出来ないことが多い。仕事として子どもと向き合ってる時間が全然違うから敵わないのだけど、こうした問いかけもひとつのスキルで、心底格好いいなと感じる。

本質は「だれのための問い」か

問いかけを考えるとどうしても自分が知りたいことを訊くために考えてしまう。保育園で今日どんなことがあったのか、何を感じて何を思ったのか、とか今日の出来事を聞きたくなっていろいろ問いかけをしてしまう。

でも、これは僕が知りたいことで娘が話したいことかどうかは分からない。

保育士さんの問いかけには「相手が思考を整理するきっかけを与える」とか「言葉にしやすいボールを投げる」といった意図を感じる。

セクシーで魅力的な問いかけだ。

なにとぞ。

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