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岩手酒造見学ツアー〜泉金酒造株式会社〜

こんにちは!i-Sakeプロジェクトの中田です。
今回、私たちi-Sakeプロジェクトは岩手県下閉伊郡岩泉町にある泉金酒造さんの酒造見学に行って参りました。

その時の様子を、私中田が写真と共に皆様にお伝えしていきます!!🙌

見学の様子

まず、泉金酒造さんの歴史を簡単にご説明します。
泉金酒造さんは1854年から創業を開始し、「龍泉八重桜」という銘柄の日本酒を製造しています。
「すっきり飲みやすく、飽きない」、「食材を引き立てる」をコンセプトとして造られているお酒です。

明治時代に大火災に遭い一度は建物が全焼してしまいますが、明治16年に再建され、現在までおよそ160年間、日本酒を造り続けています。
お酒造りにはお酒の神様への信仰がかかせないそうで、酒造業者は松尾様という神様を祀っています。泉金酒造さんでも松尾様、山での安全や感謝を祈る「山の神」を祀っています。

それでは早速、見学の様子をご紹介します!

まずは、お米を洗い、甑(こしき)で蒸すという作業です。甑というのは、お米を蒸すときに使う道具で、和釜に載せ、中のお米に蒸気をあてます。

甑の写真

写真左側に立ててある円形のものが甑です。昔は木でできた甑が主流でしたが、現在はステンレス製のものを使用しているそうです。1つの甑で1トンものお米を蒸すことができるとのこと😳

泉金酒造さんでは龍泉洞からの水を使用しています。この水はマグネシウムが多く含まれているため、スッキリとした後味の日本酒に仕上がるそうです。ボイラーを使用するときには、故障を防ぐために、水を中和させています。

次に、日本酒の仕込みです。人間の背丈よりも大きい緑のタンクに(船のオールという意味)と呼ばれる長い棒で中の日本酒(醪もろみ)をかき混ぜます。杜氏さん(日本酒の蔵で酒造りの責任を取り仕切る職人)によって、かき混ぜずに発酵の力に任せる方や、丁寧に混ぜる方、色々いらっしゃるそうです。杜氏さんは最適な醪を作るため、気温が低ければヒーターをつけたり、タンクにマットを巻いたりして対策しているそうです。

櫂(かい)
緑のタンク(解放タンク)
この中でお酒を仕込む


次に、醪(もろみ)を移し、火入れをする作業です。
醪は、酒母、水、麹、蒸米をタンクで発酵させてお粥のようにしたもので、この醪を搾って出た液体が日本酒となります。そのとき使用する機械が船底の形に似ていることから、昔、その機械のことを槽(ふね)と呼んでいたそうです。現在はヤブタ式(自動圧搾ろ過機)で搾っています。

最近では火入れをせずに搾ったそのままを詰める生酒が人気となっているそうです。

ヤブタ式自動圧搾ろ過機

最後に、完成した日本酒を貯蔵するサーマルタンクをご紹介します。

-4〜3℃で保存しているそうです。
温度と湿度のコントロールが重要で、湿度が高いと結露してしまうため、結露を防ぐために換気が重要になっています。写真はありませんが、扇風機を回して風を送ることで、換気を行っていました。
以前は昭和31年にできた石の蔵の中にある緑のタンクに日本酒を貯蔵していました。

かつて日本酒を保存していた石の蔵

泉金酒造さんの蔵の中はいかがでしたか!

今回の見学では、日本酒を造る過程や使用する機械だけでなく、泉金酒造さんの歴史や、龍泉八重桜のコンセプトについて学ぶことができました☺️
また今回ご紹介しきれませんでしたが、泉金酒造さんの建物に使われている木材や石の名称やその機能についても学ぶことができ、とても充実した見学となりました。

泉金酒造の皆様、この度は本当に有難うございました!🙇‍♂️

泉金酒造さんの日本酒作りに対する真摯な想いに感銘を受けるとともに、私自身も日本酒造りに携わる者として、もっと日本酒やその造り方について学んでいきたいと強く思いました。

最後に、この記事をご覧になった皆様に、感謝申し上げます。有り難うございました。

泉金酒造(株) 公式サイト
龍泉八重桜-https://www.ginga.or.jp/senkin/








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